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初心者向けのゲッターロボ(OVA)はこれだ!




















ゲッターロボに興味がある人、OVAなんて観なくていいです。
普通に初代ゲッターロボを観てください。
アニメ版はアマプラの東映アニメチャンネルで月額350円で見放題でYouTubeでも第1話が無料見放題、漫画版(いわゆる原作)はebookjapanで440円(全3巻で1320円)で買えます。



ではまた…











…というわけにもいかないので一応書きます。

発端はこれ。だいぶ昔のツイートだけどタイムラインに流れてきたので。
まあとにかく書いてある事がいい加減である。

ゲッターロボはメディアミックスの特性上「企画そのものが原作」なのだが、今回はOVAの元ネタになっている漫画版を「原作」と、東映アニメ版を「アニメ版」呼ばせてもらう。

OVA3作品の共通点として、ゲッターチームの使命感や正義感はアニメ版や原作版に比べて薄く、粗暴なチンピラのようなキャラ付けがされている。
そして「三つの心がひとつになればひとつの正義は100万パワー」というゲッターロボの一番大切な部分が欠如している。
チェンゲは1クール丸々竜馬と隼人が対立している(第10話で和解)し、ネオゲは旧チームと號以外が空気、新ゲに至っては隼人と武蔵坊の二人が竜馬が暴走した時のストッパーという扱いである。


真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日

主人公:ケイ、流竜馬
主人公機:真ゲッターロボ

通称チェンゲ。普通にストーリーが支離滅裂なので入口としては適さない。でも原作を知っていると余計に混乱するのである意味では初心者向けかもしれない。
今川泰宏が監督した1~3話は中々話の核心に触れず登場人物が今川語で話す遠回しで意味深な発言を繰り返すためかなりイライラする展開だが、今川降板後に川越淳が監督した4~13話は下手なモノマネと中弛みのせいでシンプルにつまらない。
よく「今川監督が最後までやったら名作になったはずだ!」という言説を見るが「真マジンガー衝撃Z篇」の出来の悪さを思えば失笑ものである。
まず作中に未回収の伏線や謎が多く残されているのは今川が後続のスタッフに本来やろうとしていた事を伝えていなかったからであり、円滑に引き継ぎができなかった時点でいくら憶測しようがただのビックリ箱脚本でしかない。
路線変更であれこれ言われ未だに論争が起きる「仮面ライダー響鬼」の方がよっぽど円滑に引き継ぎができている。
勘違いしないで欲しいのが「機動武闘伝Gガンダム」が名作たりえたのはシリーズ構成の五武冬史と山口亮太が過去に手がけた「疾風!アイアンリーガー」を下地に制作されたためであり、決して今川だけの実績ではない。無から名作は生まれない。

ただ、1話あたり1500円という低価格でほぼ毎月発売し続けるという常軌を逸したバンダイビジュアルの販売戦略を思うと、降板させられてしまった今川氏にも少しばかり同情の余地はある。



真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ

主人公:一文字號
主人公機:ネオゲッターロボ→真ゲッターロボ

通称ネオゲ。別に完璧でも究極でもないそこそこのゲッター。OVAの中では原作に一番近い。
しかし初代ゲッターロボの武蔵特攻シーンから分岐した続編なので入口としては適さない。
原作に一番近くはあるが號のキャラも原作といくらか違っていて帝王ゴール戦では「俺はお前と違って何も背負ってねえ」「俺は俺のために生きてる」とヒーローらしからぬ発言を繰り返す。まあ「何も背負わないからこそ他人の命を背負って戦える」という事の裏返しだと思うので個人的には平成ライダー的な等身大の正義のようでとても好感が持てた。が、ここで恥じらって変な言い回しをしてしまう時点でゲッターロボのヒロイズムとは程遠いだろう。一方翔と剴は原作との差異以前に完全に置物であり、三つの心の欠如という意味ではOVA三部作の中で一番酷い出来かもしれない。
あとマグフォースサンダー(プラズマサンダー)やテキサスマックなど中途半端にアニメ版の要素が入っている。
どうせ真ゲッターが帝王ゴールに負けてしまうなら、神ゲッターではなくGアームライザーを出して欲しかった。

アニメにのみ登場する「スーパーゲッター號」

プラズマ炉心のまま強くなることでゲッターを超えた「スーパーネオゲッターロボ」とかどうですか。ゴールは百鬼円盤の力でゲッター線を克服したんだからさ。ここでゲッター線と決別することでネオゲッターロボは真ゲッターロボに勝ち、タイトルの「対」も回収できる。というか僕にネオゲ作らせてくれませんか?絶対こっちの方が面白いですよね。


新ゲッターロボ

主人公:流竜馬
主人公機:ゲッターロボ
個人的には一番好きなOVAゲッター。要素や外見は原作に一番近いが話の本質は原作から一番遠い。博士がゲッターチームを集める所から始まるため予備知識が不要で一番初心者向けだと思われがちだが、原作とは全然違う話のため入口としては適さない。
なにせ本作のゲッターチーム特に龍馬と隼人は初登場時の印象のまま誇張された独特なキャラ付けがされているせいで完全に別人。運命に抗おうとした動機も「売られた喧嘩は買ってやるぜ」的な逆ギレじみたものでここまでくるともはや好感が持てる。チェンゲ竜馬が「竜馬の皮を被った来留間慎一」なら新ゲ竜馬は「竜馬の皮を被った早乙女門土か岩鬼将造」といったところか。武蔵坊は名前が武蔵+弁慶で見た目が貘という面白キメラ。しかし隼人は何に似せているのかイマイチわからなかった。「反転ゲッターである」という意見も見たことがあるけど新ゲがそこまで頭の良い作品とはとても思えない。普通に川越さんが変なフィルターかけてゲッター読んでるだけだと思います…


最後に

私がG~アークの原作を読んだのはここ数年だが、初代ゲッターロボの原作は中学校に上がる前に読んでいたし東映アニメ版も観ていたのでリョウもハヤトもムサシもすごくかっこいいとヒーローだと思っていた。
だからネットで「竜馬や隼人は戦闘狂のキチガイだ」と侮辱する人がいて悔しかった。それも一人や二人ではなくかなりの人数を私は見てきた。
しかし彼らもまた被害者なのだ。OVAから入ったせいで「竜馬は復讐のためなら世界がどうなってもいいと思っている奴だ」「隼人はテロリスト」みたいなフィルターをかけてしまっているのだろう。
東映アニメ版と原作版の初代ゲッターロボでゲッターデビューできた自分は本当に幸せだ。

というかそもそも「初心者向け」って何?w
この手の布教をTwitterなどで平気でする人って自分を上級者だとでも思っているのか。なんと傲慢なのだろう。


今度こそ、


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