アルくナマポ 〜5〜
その病院は完全な
閉鎖病棟だった
閉鎖病棟と言うのは
自分がいる部屋、もしくはフロア以外は
好きに動くこともできない病棟のことである
モンゴル獄長は
目覚めて、なにが起こって病院にいるのか
少し考えてみた
彼の記憶では
ランチのヘルプに働きに行ったことまでしか記されていない
ので、その後にどっかに飲みに行って
やらかしたか?
否、ランチ中にいきなり
倒れてしまったのだ
原因は今でも不明だが
恐らく飲まなかったことに対する(退薬症状?)一環でアルコール性のてんかんが
起こったのではないか、と
医師は言った
そして、モンゴル獄長はと言うと
拘束具をつけられている
タバコが吸いたいと看護師に
必死に訴えかけるも却下
ご飯が足りないからと大盛を要求して
盛大に残す
3秒前の会話が思い出せない
でも、すぐになんとかなると
まだ思っていた