大学留年の選択肢を取らずにその先へ行く【放送大学への道】
【はじめに】
※この記事は学内で発表するものをまとめたものです。(2024年3月7日 発表済)
※タイトル変更しました(2024年3月14日 変更)
卒業される4年生の発表が主になる場で、卒業できなかった4年生として話をしようと思った。
大学で躓いたとき、選択肢は留年のみではないということを伝えたい。
ではどの選択肢を選んだか?
親から提案された放送大学への転学は自分にとって魅力的な選択の一つだった。
そして自分はその選択肢を選んだ。
なぜ自分が放送大学への転学を決めたか、その周辺の話を寄り道しながら話していきたい。
そして同じような悩みを抱えている方や、大学生活での悩みに苛まれている方に少しでも参考になるものがあればいいなと思っている。
少々長いですがよろしくお願いします。
【自己紹介】
【こんな人】
精神疾患(主に統合失調症と睡眠障害 中学生のときに診断)
中学2年生の間は別室登校(正しく言えば1年生の後半から)
全日制高校中退
今の大学から放送大学への編入予定
【資格(蛇足)】
漢検2級
英検2級
高卒認定(高校2年生のときに取得)
空手黒帯(全国大会1回戦負けレベル)
柔道茶帯(受け身ができる)
習字(学生の部で硬筆・筆の段を持っているはず)
【趣味(蛇足)】
本を積むこと
麻雀(雀魂というゲーム)
カラオケ
音楽鑑賞・演奏(鑑賞:洋ロック・邦ロック・J-POP・ボカロ・電波系など 演奏:鍵盤系・ギター・ベース)
プログラミング(HTML/CSS JavaScript TypeScript Reactあたり あんまりできない)
【大学進学の主な理由・背景】
・親との約束
親とうまくいってなかった時期に約束(詳細はここでは割愛)。
大変だったけど後悔はしていない。
・学習意欲はあった
大学での勉強にものすごく憧れがあった。中・高と通えていなかった分より憧れや希望を感じていた。
大学進学を考えていたときにはすでに文学部あたりの学科を考えていた。(現役のときは英文学あたり、浪人では哲学あたりに興味があった)
・最終学歴への不安
学歴をあまり気にしなくても就職が可能な(不可能ではない?)時代になってきたとは思うが、高卒認定では『高卒』にはならないので将来的な不安があった。
・就職活動が難しい
学歴もそうだが心身の調子を考えると現時点での就職は難しいという判断。
(例:朝起きられない・継続して通えない・疲れやすい など)
就職に使える資格や技術もまだないことも理由に。
【大学での思い出】
・初年次でのゼミで教授とうまくいかなかった
いろいろありすぎた。一応なにかあったら困るので内容は割愛。
ただここで(立場的に弱くても)怖気づかずに意見を言う図太さ(?)を身につけられた気がする。
・2年次~4年次のゼミで「日本語学」にドハマりした
最初は文学系のゼミを志望していたが入れず、第二志望の日本語学のゼミに。
天草版資料や漢文訓読・古典作品などを題材にして、日本語学的な問題点を調査を行いレポート作成をしていた。
古典作品に関して、高校時代は古典があまり得意でなく興味もそこまでなかったが、日本語学的な目線で見ればそこまで抵抗はなかった。
作品として楽しむというよりは研究に近い目線で見ると面白いと感じた。
天草版資料・漢文訓読は普段馴染みのないもので逆に面白かった。
漢文訓読では文法的な問題点を突き詰めるのが快感だったし、天草資料では発音に関しても調査をしたりと、ゼミ生活が充実していた。
放送大学でもそういったことを学べたらいいなと思っている。
・教授とのコミュニケーションが楽しかった
主にゼミ担当の教授とよくコミュニケーションを取るようにした。
上記の初年次ゼミでいろいろあった分、教授に対しての恐怖感だとか、質問を行うときの抵抗感はほとんどなかった。
レポート発表の際も指摘だけでなく、教授からの感想をいただけたり新しい問題点を共有してくださり検討したこともあった。
そして個人的に思ったのが、意外と教授は怖くない。
シラバスでの圧がすごい講義を取ったとき(要するに楽単でないもの)、毎回わからないところを講義後に改めて説明していただいたりしていたら、ちょっとした雑談や、教授の研究範囲の話を伺うことができた。
このような経験は自分の中で非常によいものだった。
・サークル活動
同じ学科の親友に誘われて創作サークルに入部。
小説や短歌・都々逸を主に活動し、学祭では物販も行い充実していた。
先輩・後輩との付き合いも頻繁にあって人間関係に対しての視野がとても広がった。
・友達との交流
私の場合、主に同じ学科での交流が盛んだった。
夜間(二部)や学科特有の空気感も楽しめた。
(例:挨拶は「おはよー」(夜でも)・「ご機嫌よう」「ご機嫌麗しゅう」など。他の学科や学校ではどうかわからないが……。)
ゼミが一緒だったりするとお互いの担当範囲での話で盛り上がったり、意見を出し合ってお互い研鑽しあえたと思っている。
違うゼミの友達との会話では、日本語学とは全く違う観点や作品の見方を教えてもらった。
文学にも興味があった身として有益なことを教えてもらったこともあり、学問としても関心を高められた。
【在学中の悩み】
・起きられない
薬の調整の時期は本当に起きられなかった。5限に間に合わない。オンラインでも辛かった。いまでも大きな悩みのひとつ。
・なんか怖い
人の視線や声・存在感から教室など、いろいろなものがそこはかとなく怖かった。
特にバス・電車はかなり怖いと感じる。
自分のことを悪く言っているとか、こっちを見て笑っているとか、被害妄想が強く出てしまう。
コロナ禍ではPCカメラの奥に誰かがいるような感覚になったり監視されている気持ちが出てきていた。
「え~そんなわけないじゃん」と感じる人もいるかもしれないが、実際そう感じている人たちがいたとする。それを「気のせい」だとか思われても、それがそのときでの私がいる「現実」だと思っている。
いまでもたまに不安になる。
・疲れやすい
大体5週目あたりから通学が辛くなって体調を崩す。結局4年間このルーティンから抜け出せなかった(オンラインも同様)。
体調を崩してから何週間かは外に出ることもできなかったこともある。
メンタルのほうもかなり辛かった。
結局、体力気力が戻る頃にはすべてが終わっている(いろんな意味で)。
【留年しない理由】
・金銭的問題
入学するときから、そもそも4年での卒業は難しいと言われていた。
5~6年で卒業できるなら留年という感じではあったが、体調的にも単位数にも不安があったので留年の選択肢はなくなった。
・通学が困難だった
中学での不登校、高校中退という経験がネックになっている感覚。
家から出ること、バス・電車に乗ることへのハードルが高い日が多かった。
高校に通っていたころからすでにそういった悩みが多かったのでより辛かった。
この点含め、自分は「高校は頑張って通えたらいいよね」という考えを持った。
ちなみに高校の話は以下の記事でもなんとなく述べている。
・心身の負担が大きい
もともとメンタルが強くなく不眠もあるため、コロナ禍でのオンラインにもついていけず、対面授業に行く時間までに体調が整わないことがたくさんあった。
大学に着いても講義の途中に体調が悪くなることもあった。
あとは自分の(自分に対する)理想と現実のミスマッチで苦しかった。
【放送大学を選んだ理由】
・卒業までのコスパが良い(放送大学の料金システム的な意味で)
・自分のペースで進められそう
卒業までの年数をあまり気にせず、自分の体調と相談しながら履修が組める。
万が一、卒業に必要な単位数が取得できないまま最長在籍年数を超えてしまった場合も継続入学が可能(過去に取っていた単位も消えずに継続できる)。
【放送大学転学後の懸念】
・金銭面(n回目)
親からの支援もあるが、自分で収入を得られるようにならなければならない(学費面の一部工面はあるが残りは自分で出すという話になっている)。
今の自分は働きながら学業を並行して行うことは難しいと思う。
どうしよう。
・漠然とした不安
卒業できるか? 授業についていけるか? などなど。
講義を通じての提出物や入学後に必要な手続きだったりも不安になっている。
また知り合いから「卒業が難しい」という話も聞いた。
上記の金銭面もそうだし、自分の将来があまり見えてこないことも不安。
【今後に向けて・目標】
・目標① 単位取得と卒業
なによりまず卒業。
そのためにコツコツと単位を取得していきたい。
あわよくば日本語学や言語学的な学習が多く出来たら嬉しい。余裕があれば積極的にやりたい。
・目標② 技術を身につける(プログラミング・習字・資格)
今やっているプログラミング学習の継続。
(補足:プログラミング関連での細かい内容は質問があれば行う。)
あとは習字の指導資格を取れるといいなと思ったりしている。まずは大人の部で段を取るのが第一目標。
資格では今のところ英検かTOEICが欲しい。
将来、大学院進学(個人的な憧れ)などどんな進路でも役に立つものであるという考えのもと。
就職などに結びついてくるところなので努力を怠らないようにしたいが、一気にいろいろやるとすぐにダメになってしまうので、絶対に長いスパンで行う。できないものはできないと割り切る。ここ大事。
・目標③ できることでも収入を得られるようにする(創作・ネットでの活動)
簡単に言えば趣味などでもいくらか……という欲望。
趣味の時間をお金に換えると考えてしまうとモヤモヤもあるが、言い換えれば「作品や成果物を見てもらえる」になると思っている。
創作活動も地道に続けていきたい。その一環で販売などができたら万々歳。
このサイトの活動でも頑張りたい(無理せずに続けたい)。
【最後に】
簡潔に言えば「自分に合った環境で無理せずにやる」というのが大事だと思う。
ただそれは私にとって4年間在籍したこの大学での生活や経験を否定することではない。
この4年間は人生の中でいろいろな経験ができ、一番楽しかったし生きている心地がした。
もしかしたらこの4年間での私には体力的・精神的にも少しハードだっただけかもしれない。
自分はこれから環境が一気に変わる気がして少し恐怖もあるが、自分のペースで一個づつ前に進んでいく所存。
ここまでありがとうございました。
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