マイ・ブロークン・マリコ 平庫ワカ たったひとりのダチを弔う旅
あらすじ
あたしは骨になったマリコと、最初で最後の旅に出た。
ブラック企業に勤め柄の悪いOLのシイノは親友のマリコの死を知り、ある行動を決意した。女同士の魂の結びつきを描く鮮烈なロマンシスストーリー!
解説と感想
職場の自分のミスや責任を押し付けるバカな男たちにウンザリしやさぐれているシイノトモヨは、小学校から親友で暴力親父から虐待されているマリコと助け合い、生きてきた。
母に家に帰って来てもらう為に、暴力親父に殴られながら家事をして世話してきたマリコは、自傷癖や相手に執着するクセなど生きづらさを抱え生きてきて、社会人になってもDV彼氏に執着してしまうコワレ方をしてしまう。
そんなマリコを、見捨てず助けようとしてきたシイノは、マブダチのマリコを弔う旅の中で、マリコが残した手紙を読みながらマリコが何を思っていたのか?何を望んでいたのか?考えながらマリコが行きたいと言っていた場所に向かいながら、親友マリコの「どんなにシイちゃんを好きで頼りにしていたか」を実感しながらも、マリコへの愛情と「なんでDV彼氏に会ってんだよ」とかのもどかしさや「なんでアタシを一緒に連れて行かなかった」という悔しさを、シイノを助けるマキオの言葉などとに助けられながら、マリコを弔う旅をしていくストーリーが、映画のカメラワークのような躍動感と情に厚くて情が深いシイノトモヨというキャラクターの疾走感やマリコとシイノの「アンタは知らないけど、ワタシにはアンタしかいなかった」という友情以上のロマンシスに、グイグイ惹き込まれながら切なくなりながらも、爽やかな後味がある傑作ロマンシス・ロードムービー漫画。
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