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ビリー・アイリッシュが体型批判に答えたショートフィルムが話題に

「あなたは私の身体を見たことがないのに/いまだに批判する/そして決めつける/どうして?」「私の価値はあなたがどう思うかで決まるの?/それとも、私に対するあなたの意見なんて/私の責任ではない?」(「NOT MY RESPONSIBILITY」歌詞より)今年1月に行われた第62回グラミー賞にて、39年ぶり、史上2人目、女性初、最年少で主要4部門を独占し、合計5冠に輝いたビリー・アイリッシュ。18歳。
本日、ショートフィルム『NOT MY RESPONSIBILITY(私の責任ではない)』を自身のYouTubeとインスタグラムで公開した。同作は、新型ウイルスの影響で延期が発表されたワールドツアー『Where Do We Go?』のために制作され、今年3月9日のアメリカのマイアミ公演で初公開されていたもの。
ビリー・アイリッシュ本人が監督を務めている。【日本語訳】
do you know me?
私のこと知ってる?
really know me?
ほんとに?
you have opinions
あなたには意見がある
about my opinions
私の考え
about my music
私の音楽
about my clothes
私の服
about my body
私の身体に対して
some people hate what I wear
私の着ている服を嫌いな人がいる
some people praise it
褒める人もいる
some people use it to shame others
それを他人を傷つけるために使う人もいるしsome people use it to shame me
私を傷つけるために使う人もいる
but I feel you watching
でも、私は見られている
Always
いつも
and nothing I do goes unseen
人の目にさらされないものは何もない
so while I feel your stares
だから私はあなたの視線
your disapproval
あなたの不安
or your sigh of relief
あなたの安堵のため息
if I lived by them
それを気にしながら生きていくことになれば
I’d never be able to move
もう動くことができなくなる
would you like me to be smaller?
私に小さくなってほしい?
weaker?
それとも弱くなってほしい?
softer?
柔らかく?
taller?
背が高く?
would you like me to be quiet?
私に黙ってほしい?
do my shoulders provoke you?
私、肩で挑発してる?
does my chest?
それとも胸で?
am I my stomach?
あとお腹?
my hips?
お尻?
the body I was born with
私が生まれてきた身体は
is it not what you wanted?
あなたが望むものではないの?
if I wear what is comfortable
もし私が着心地いい服を着てたら
I am not a woman
私は女ではないのか
if I shed the layers
露出したら
I’m a slut
尻軽なのか
though you’ve never seen my body
あなたは私の身体を見たことがないのに
you still judge it
いまだに批判する
and judge me for it
そして決めつける
why?
どうして?
we make assumptions about people
私たちは人のことをあれこれ推測する
based on their size
ボディサイズで
we decide who they are
勝手に決めつける
we decide what they’re worth
どんな価値がある人かを決めつける
if I wear more私がたくさん着たら
if I wear less私が露出したら
who decides what that makes me?
誰が私のことを決めるの?
what that means?
それってどういうこと?
is my value based only on your perception?
私の価値はあなたがどう思うかで決まるの?
or is your opinion of me
それとも、私に対するあなたの意見なんて
not my responsibility
私の責任ではない?
リリース情報2019.12.25 ON SALE
ビリー・アイリッシュALBUM『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?-デラックス・エディション-』
ビリー・アイリッシュは、2020年度グラミー賞の「最優秀新人賞」「年間最優秀楽曲賞」など5冠を達成した女性シンガー。
ビリーは、オーバーサイズの服を着ることで知られている。昨年、ファッションブランド「カルヴァン・クライン」の広告動画でその理由を話題になった。
「世界中の人々に私の全てを知られたくない」「私の体を見たことがなければ、誰も何も言えないでしょう」とビリーは、語る。
ファッション雑誌「ヴォーグ」のインタビューでも、ビリーは彼女自身の体のコンプレックスについて打ち明けた。
「私は、自身の体が嫌いだった。違う体型になるならなんでもした」「どうしてもモデルのような体型になりたかったけど、私はぽっちゃりで背が低くかった」
朝の情報番組でも、ビリーは自身のInstagramに寄せられる体型批判のコメントについて「人生を台無しにしてる」と悪影響を語った。
ビリーは、自身の体型批判について語ったショートフィルム「Not My Responsibility」は、ファンの心に響き話題を呼んだ。
「ビリー・アイリッシュは、女性が社会から受ける「美の定義」の圧力を人々に認識させた。沢山のファンにとって、彼女は良いお手本となった」
以前から女性のタレントやモデルや女優などに、ボディシェイミングいわゆる体型を批判したり中傷する問題は日本でもあり、タレントの渡辺直美やバービーなどがInstagramやTwitterで誹謗中傷された。
体型を自分が健康上気にするのはいいとしても、人々がSNSでタレントやモデルや女優の体型を批判するのは、はっきり言って余計なお世話。
「モデルのように痩せなければ」という強迫観念を助長したことが批判されて、「痩せすぎのモデルを起用しない」ことをモデル業界でルールが出来たり、覚醒剤に似たような養分が含まれているダイエットピルが規制されているし、「痩せなければ」というより「健康的な体型」を自身が気をつけるだけにして、人の体型をいじって笑い者にするバラエティ番組や広告の洗脳や圧力に流されないようにしたい。それが、体型やルックスでマウントを取り合うルッキズムから開放された風通しの良い世界にする一歩だと思う。

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