下妻物語 アタイのマシンが、火を吹くぜ‼︎
あらすじ
茨城県下妻。フリル全開、ロリータ・ファッションだけが生き甲斐の高校生・桃子(深田恭子)は、お洋服を買う資金集めの為にブランド品のバッタもの販売を開始するが、やって来たのは価値観もキャラも全く逆のヤンキー娘・イチゴ(土屋アンナ)だった。
これが、桃子の不幸の始まり? 本来なら相容れないふたり――の筈が、たったひとりで我が道を爆走する桃子に”根性“を見出したイチゴは、以来、桃子の迷惑顧みず頻繁に彼女のもとを訪れるようになり、やがてふたりは奇妙な絆で結ばれていく。
ある日、敬愛するレディース・チーム“舗爾威帝劉(ポニーテール)”の総長・亜樹美(小池栄子)の引退パレードの為、イチゴが代官山にあると言う伝説の刺繍屋“閻魔”で特効服に刺繍を入れたいと言い出した。
しかし店は見つからず、代わりに桃子が入れることになるのだが、その腕前にイチゴは大感動の大感激。
そんなイチゴの姿を見て、それまで友だちなんかいらないと言っていた桃子も、彼女に友情を感じるようになるのであった。
ある日、群れることに違和感を感じていたイチゴがチーム脱退を巡ってケジメを取らされることになった。それを知り、元ヤンキーの祖母が乗っていた原付で救出に向かう桃子。
そして、卑怯な新総長・ミコたちを相手にブチ切れた彼女は、みごとイチゴを助け出す。
それから後、お気に入りのブランドの社長に刺繍の技術を認められた桃子は、しかし作るより着る方の幸せ、と相変わらずロリータ街道を爆進中。
一方のイチゴは、一時はそのブランドのモデルになったものの、やはり性に合わず、今は土浦のモータースでバイトしている。
ロココ時代に憧れるロリータ・ファッション原理主義者桃子とバイクと尾崎豊を愛するヤンキー少女イチゴ。
茨城県下妻市を舞台に、外見も性格も異なる女子高生が出会い、熱い友情で結ばれていく嶽本野ばらの同名小説の痛快青春映画。
感想
作り込んだビジュアル、ぶっ飛んだイメージ、型破りながら完璧主義の中島哲也監督の演出。
ロリータファッションのことしか頭になかった桃子がイチコのために特攻服に刺繍したことによって裁縫に人生を賭ける夢やイチコとの熱い友情に目覚めたり、ロリータ原理主義の桃子に刺激され純粋にバイクの走りに打ち込もうとするイチコの成長など、2人の主人公が己の生き方を貫く少女の友情と成長を描くウェルメイドな娯楽青春映画です。
愛すべきヒロインになりきった深田恭子と土屋アンナがハマっていて素晴らしいし、一角獣のポニーテールが似合い過ぎる阿部サダヲ、樹木希林の演技も楽しめる映画です。
「アタイのマシンが、火を吹くぜ‼︎」
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