見出し画像

スクリーム ハロウィン🎃にホラーコメディを 「ホラー映画は、好きか?」

あらすじ

カリフォルニア州の田舎町ウッズボロー。ある夜、高校生ケイシー(ドリュー・バリモア)が恋人スティーヴと共に正体不明の犯人に惨殺された。
翌朝、ケイシーの学校には警察や報道陣が詰めかけて大変な騒ぎになった。
彼女のクラスメイトだったシドニー(ネーヴ・キャンベル)は、忌まわしい記憶を呼び起こされて苛立つ。
1年前、母親を何者かに殺されて以来、彼女は恋人のビリー(スキート・ウールリッチ)や友人たちと一緒にいても暗い気持ちになってしまう。
おまけに芸能リポーターのゲイル(コートニー・コックス)が、しつこくつきまとい、未だ心の傷が癒えていなかった。
父の出張中、一人きりのシドニーの元に不審な電話がかかってきた。電話の声は「電話を切ると母親のように死ぬぞ!」と怒鳴った。
その時、ハロウィンのマスクを被った犯人が家に侵入し、ナイフを手に襲ってきた。出口を塞がれ、追い詰められた時、間一髪、ビリーが現れて犯人は入れ違いに姿を消した。
しかし、ビリーが落とした携帯電話と出現のタイミングのよさに、彼女は疑念を抱く。駆けつけた警察はビリーを容疑者として連行した。
だがその夜、友人テイタムの家に身を寄せたシドニーに、全てを見透かしたかのような犯人からの電話がかかってくる。
犯人はビリーではないのか? 彼女は再び言い知れぬ恐怖にとらわれた。
神出鬼没の殺人鬼は、ホラー映画のやり口を真似ながらシドニーの周囲の人間を、襲っていく。
殺人鬼の真の狙いは、シドニーで動機は、シドニーの惨殺された母親にあった。
マスター・オブ・ホラーのウェス・クレイブン監督が、新鋭脚本家ケヴィン・ウィリアムソンと組んだ常識破りのスラッシャーホラーコメディ映画。

感想

クエンティン・タランティーノ監督作品のように、シドニーと元カレのビリーが自分たちの関係が上手くいかなくなったことを「ロマンチック映画からR18指定の映画にまっしぐらだったのに、R15指定に戻ってしまった」と喩えたり、シドニーたちが学内で起きた殺人事件の真犯人を話しながら推理するシーンで「体を抉って木に吊るすなんて、犯人は男だ。ホラー映画の殺人鬼はたいがい男だし」「「氷の微笑」みたいに女かもしれない」と映画に喩えたり、殺人鬼をランディと思ったテイタムがホラー映画ごっこと思ったテイタムが「殺さないで、続編に出たいの!」と戯けて命乞いしたりなど、映画をオマージュしたメタ的な展開やセリフにニヤニヤさせられる。
映画オタクのランディが、シドニーたちに指南するホラー映画のお約束などのパロディで笑わせながら、お約束を逆手に取る予想外な犯人探しの展開で、新たなホラー映画のスタイルを作ったホラーコメディの傑作です。
母が、殺害された事件のトラウマから、男女関係に深く踏み込めないシドニーが、母を殺害した犯人と関係ある殺人鬼が起こした殺人事件に立ち向かう中で、成長していく青春ものの要素が強くあり、脚本を担当したケヴィン・ウィリアムソンが、ブレイクするきっかけの映画として必見です。
「ホラー映画は、好きかい?」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?