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アストリッドとラファエル 文書係の事件録 シーズン1

あらすじ

パリの犯罪資料局に勤める文書係アストリッド(サラ・モーテンセン)は、ずばぬけた知識と論理的な思考を持っている。
子どものころに自閉症と診断されたアストリッドが、特に強い興味を持ったのが「パズル」だった。
警察官だった亡き父を通して触れた捜査の調書はアストリッドにとってまさにパズル。示された手がかりを分析、解明していくと、事件の真相が現れるのだ。
いまや犯罪科学の専門家の域に達しているが、人づきあいを避けて静かに暮らしていた。
一方、警視ラファエル(ローラ・ドヴェール)は、普段は少々がさつなところもあるが、経験と鋭い直感、抜群の行動力で犯人を追い詰める敏腕刑事。
ある医師の不可解な死亡事件を捜査中に、アストリッドから誰も気づかなかった過去の類似事件の資料を提供される。
そのたぐいまれな才能に気づいたラファエルは、アストリッドに捜査への協力を依頼。お互いの違いを受け入れ補い合い、友情と信頼の絆を深めながら、力をあわせて難事件を解決していく。
論理的で繊細な頭脳派の文書係アストリッドと直感的で大胆な行動派の警視ラファエルの正反対の女性バディが、絶妙のコンビネーションで難事件を解決するフランス発の犯罪ミステリードラマ。
日本語吹き替え版初放送! 主演アストリッドの声を務めるのは貫地谷しほりさん。

感想など

自閉症スペクトラム特有の生きづらさを抱えているが、警察官の父のおかげでパリ警察犯罪資料課で犯罪資料を読み込んで得た犯罪学の知識と事件をパズルに見立てて優れた洞察力で事件の謎解きに専念するアストリッド。
ガサツに思われがちな言動と捜査に熱心過ぎるが、不得意な分野を隠さずおおらかなラファエル刑事。
常に論理的で繊細な頭脳派と直感で行動派と対照的なコンビが、科学捜査の盲点を突くような数々の難事件の捜査をする中で、互いに足りないものを補い合い、アストリッドの自閉症スペクトラム特性をラファエル刑事が理解し社会で上手くやっていく処世術を教え、アストリッドの様々な角度から分析する思考法を学んでラファエル刑事がアストリッドのアシストをする相棒関係が、そのまま健常者と障害者が共存する人間関係の理想的な姿で姉妹のようなシスターフッドがステキ。
日本のドラマと違い、アストリッドの自閉症スペクトラム特有の言動を過剰に描き過ぎない脚本演出、アストリッドを演じるサラ・モーテンセンの地に足がついた繊細で丁寧な演技も良かった。
一見自殺やショック死に見える変死事件など様々な難事件を、ベテラン監察医や警察官が見逃してしまった盲点を、様々な角度から分析して解いていくアストリッドと大胆な直感と行動力で捜査するラファエルの、緻密な捜査のサスペンスミステリーも、毎回スリリング。
犯罪資料局の局長で後見人のガイヤールとアストリッドの擬似親子関係や自閉症スペクトラムのアストリッドとウィリアムとラファエルの友情、自閉症スペクトラムのアストリッドを最初は変わり者扱いしていた刑事課の刑事や監察医のフルニエ先生が次第にアストリッドの能力を認めていく変化など、キャラクター同士のヒューマンドラマもしっかりしている。
日本語吹き替え版の貫地谷しおりが、アストリッドにハマっていて、今年NHKで放映のシーズン2が、早くも楽しみなシーズン1。
U-NEXTとプライムビデオのシネフィルWOWOWチャンネルで、配信中。

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