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ケープ・フィアー 復讐するは、我にあり

あらすじ

レイプの罪で服役していたマックス(ロバート・デ・ニーロ)は出所後、自分の弁護を怠ったとしてボーデン弁護士(ニック・ノルティ)への復讐を誓う。 
1962年作品『恐怖の岬』を名匠マーティン・スコセッシ監督がリメイクしたサスペンス・スリラー大作。

解説と感想

オリジナル作品よりも弁護士とその家族(ジェシカ・ラング、ジュリエット・ルイス)が嫌みに描かれており、もはやキャラクターの誰にも共感や感情移入できないまま、ひたすら人間の憎しみや不信感といった闇の部分が強調された作りになっているのが特徴的。
当時流行のホラー映画からの影響も色濃く、復しゅうの鬼と化し、不死身の悪魔さながらの趣で弁護士家族に襲いかかっていく、クライマックスのデ・ニーロの演技は迫力。 
ロバート・デ・ニーロお得意の偏執狂な役どころを、背中に信念と正義の天秤の刺青を入れて、鍛え上げた肉体とはうらはらの偏執狂にマックスにつきまとい徐々に罠にはめて復讐していく様を、熱演していてゾクッとするし、平気で妻を裏切って浮気をして妙に正義派ぶって依頼人を裏切った中産階級の弁護士マックスの偽善的な家庭のほうがデ・ニーロよりも異常だと思えて逆にデ・ニーロを応援したくなる倒錯的な面白さが魅力です。
ジュリエット・ルイスの危うい感じの色気や反抗期の心情を演じたナチュラルな演技も、見どころです。
特に、ロバート・デ・ニーロが両親に反発する気持ちを利用してジュリエット・ルイスを虜にしていくシーンは,ゾクッとしました。
「復讐するは、我にあり」

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