ドント・ウォーリー・ダーリン　ユートピア・ホラーへようこそ

あらすじ

完璧な生活が保証された街ビクトリーで、アリス（フローレンス・ビュー）は愛する夫ジャック（ハリー・スタイルズ）と平穏な日々を送っていた。
そんなある日、隣人のマーガレットが赤い服の男達に連れ去られるのを目撃する。
それ以降、彼女の周りで頻繁に不気味な出来事が起きるようになる。
次第に精神が乱れ、周囲からもおかしくなったと心配されるアリスだったが、あることをきっかけにこの街に疑問を持ち始めるー。

感想など

1950年代のアメリカのような明るい清潔な街ビクトリーにジャックと住むアリスが、仲良しな隣人マーガレットが錯乱したのをきっかけに、不気味な悪夢や幻影を見るようになり、ジャックたちがしてる仕事であるビクトリー計画や明るい清潔な街ビクトリーの秘密に迫っていくユートピアいやデストピアホラーだが、一見明るい清潔で安全な街ビクトリーの周りは専業主婦とサラリーマンの夫婦ばかりの画一化された人々と街に一年中流れるヴィクトリーのリーダーでライフコーチのフランク（クリス・パイン）の自己啓発テープと不気味な万華鏡のような映像などの現実感の無さが、ぞわぞわする緊張感と怖さが満載で、「ステップフォード・ワイフ」＋「マトリックス」のような不気味ななまぬるさの現実感のない箱庭から出られない閉塞感とフローレンス・ビューの熱演にグイグイ惹き込まれるフェミニズムと男性優位社会のせめぎ合いの風刺を織り込んだユートピアいやデストピアホラー映画。