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ダイハード クリスマスに見たいアクション映画 その1

あらすじ

ニューヨークの刑事ジョン・マックレーン(ブルース・ウィリス)は、クリスマス休暇を妻ホリー(ボニー・ベデリア)と2人の子供たちと過ごすためロサンゼルスへやってきた。
ホリーは日本商社ナカトミ株式会社に勤務し、夫と離れこの地に住んでいるのだった。
ジョンは、クリスマス・イヴの今日、ナカトミの社長タカギ(ジェームズ・シゲタ)の開いている慰労パーティに出席している妻を訪ね、現代ハイテク技術の粋を極めた34階建ての超高層ナカトミビルに向かうのだった。
ホリーは単身赴任によって、結婚と仕事の両立に苦しんでいたが、再会したジョンを目にすると改めて彼への愛を確認するのだった。
ところがパーティも盛りあがりをみせた頃、13人のテロリストがビルを襲い、事態は混乱を極める。リーダーのハンス・グルーバー(アラン・リックマン)は金庫に眠る6億4000万ドルの無記名の債券を要求するが、タカギがそれに応じないのを見てとると、彼を射殺してしまう。
そしてその現場をジョンが目撃したことにより、彼とテロリストたちの息詰まる戦いの火ぶたが切って落とされるのだった。
ジョンは機転をきかせ、パトロール中のパウエル巡査部長(レジナルド・ヴェルジョンソン)に事件の重大さを知らせ、援軍を求める。
アクション映画を変えたエポックメイキング的な一大傑作「ダイハード」シリーズの記念すべき第1作。

解説と感想

今までのアクション映画がヒーローの活躍を縛らないために脚本がしっかり伏線を張り巡らしていなかったけど、「ダイハード」は違い、マクレーン刑事が裸足でナカトミビルを駆け回りテロリストに裸足であることを突かれて傷だらけになりながら戦うことやマクレーン刑事の妻ホリーが仕事上の理由で名字を変えていることなどにもちゃんと伏線と理由があり、それが説得力を増している。
マクレーン刑事と無線を通じて情報交換したり心を通わせる黒人刑事アルとの相棒関係そしてアルの拳銃を撃てなくなったトラウマ、マクレーン刑事とホリーの不仲と仲直りしたい気持ちが、ちゃんとクライマックスの伏線に繋がっているのが、よりクライマックスを感動的にしている。
マクレーン刑事が他のアクション映画のヒーローと違いスーパーマン過ぎず、弱音を吐いたり痛がったりする中年の刑事が、知恵と度胸でテロリストに立ち向かう勇姿は、新しいヒーロー像となり「スピード」でのキアヌ・リーブスが演じたジャックなど等身大のヒーロー像に影響を与えた。
アラン・リックマン演じるハンス・グルーバーも、今までのアクション映画の単純悪というよりは、ブランド品のスーツを着こなし上品な物腰で交渉したり、SWATチームには冷酷に対処したり、あらゆる場合を想定した知能犯としてやり手な部分もある魅力的な悪役ぶりは、ブルース・ウィリスがシリーズ中最高の悪役と絶賛したほど。
最初はマクレーン刑事とテロリストが一対一で戦うバトルから徐々にスケールアップしていくアクションシーンも、マクレーン刑事とテロリストの駆け引きという軸がぶれていないので、一級品のサスペンスとアクションの合わせ技が楽しめる。
「ダイハード」以降亜流のアクション映画がたくさん作られたが、やはり面白さがナンバー1の傑作アクション映画。

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