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3つのリトレースメント

今回は3つのリトレースメント紹介とそれをチャート上で言語化をしながら理解を深めて貰えたらなと思います。
(※基礎座学です。利益を確約するものではありません。)




リトレースメントとは


チャートの構成(トレンド)は、上昇トレンド、下降トレンドどちらも一直線に価格が推移するということは少なく、常に上昇と下降を繰り返して構成されています。その主流となる流れと逆方向へ価格が動く揺り戻しリトレースメントと言います。

・上昇トレンド中の下降が押し
・下降トレンド中の上昇が戻し

新規建て、買い増し、売り増しを行う上で
『押し、戻り』
の変化幅を事前に察知することができれば有用な情報となる為。
過去から研究が盛んに行われています。

以下に代表的なものを3つ


1.
フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチリトレースメントはエリオット波動論のフィボナッチ数列に着目したもので、フィボナッチ数列から得られる一定の比率をリトレースメントのメドとして活用します。
(フィボナッチ数列は13世紀の数学者レオナルド・フィボナッチが発見した、1.1.2.3.5.8.13.21.34.55.89.144.....と続く数列)

一般的に強いトレンドで38.2%弱いトレンドで61.8%と想定し、半値戻しという言葉がある通り50%も意識され易い。 

フィボ1

フィボ2

フィボ3

フィボ4



2.
ダウ・リトレースメント

ダウ・リトレースメントとはチャールズ・ダウによって唱えられたダウ理論の一つで、代表的なリトレースメントです。
主要トレンドに対しての修正トレンド(押し、戻し)の比率は3分の1『33.3%』と3分の2『66.7%』、2分の1『50%』。
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強いトレンドが33.3%、弱いトレンドが66.7%


ダウ1

ダウ2

ダウ3

ダウ4

ダウ5

ダウ6



3.
ギャン・リトレースメント

ギャン・リトレースメントはW・D・ギャンによって唱えられたギャン理論のひとつです。
主要高値・安値のレンジを水平に8分割し、安い方から順に1/8,2/8,3/8,4/8,5/8,6/8,7/8,と7本の水平線を引きます。
これがギャン・リトレースメントにおけるリトレースメントラインとなります。

%は1/8から順に↓↓↓↓
12.5%、25%、37.5%、50%、62.5%、75%、87.5%


ギャン・リトレースメントで重要視されるラインは4/8(50%)であり、相場がレンジ内で推移した場合に最も多く売買されると仮定します。
次に重要視されるのが3/8(37.5%)と5/8(62.5%)です。

ギャン1


以上代表的なものを掲載しましたが、少し言語化を交えてどう機能していくのか見ていきましょう。(以前の記事内容の要素も一部含まれてきます。)(今回はフィボナッチ使用)



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まず直近下落の起点となっていた高値(スイングハイ)を更新した為、上昇転換を想定できます。
上昇トレンドの定義は高値と安値の更新である為、安値の切り上げ目安となる水準をフィボナッチ・リトレースメントを使用して見当をつけましょう。
(38.2%と61.8%)


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38.2%が押し安値となり、買い増し又は新規買いポイントとなっています。左に目を向けると高値を押さえたポイントから引ける水平線が38.2%と重なっている。(ロールリバーサル)



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チャートパターンはボックス(レンジ)となっています。
※相場はトレンド→レンジ→トレンド→レンジで構成されることを忘れずに



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38.2%を押しとしてボックスをブレイクし上昇トレンドを形成(N波動)
上昇が再度止まる水準が値幅達成ポイント(下記画像)

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以上静止画を使って簡単に構成を追ってみました。


せっかくなので以下でポジションを保有したと仮定して時系列をを追ってみましょう。(単一時間軸チャート)


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以上時系列を追ってみました。


今後の取引にお役立てください。



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