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【イラストで星空旅】世界最古のプラネタリウムinオランダ(前編)
プラネタリウムはお好きですか?
日本はなんとアメリカに次いで世界でもその設置数が多いプラネタリウム大国だそうです。
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2023年に生誕100周年を迎えた、ドームに星を投影する光学式プラネタリウム。
一方、現存する最古のプラネタリウムと言われているのが1781年にオランダのフラネカー(Franeker)に作られた、エイセ・エイシンガ(Eise Eisinga)プラネタリウム。
2023年に世界遺産に登録されました。
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半年前、ヨーロッパ旅行をした際にそのプラネタリウムを見学しに行きました。
これは、後にも先にもヨーロッパにまた行ける機会が無さそうな中、ここしかない!えいっ!と
円安真っ只中で悩みまくった末 決断した貴重な海外旅行記です笑
プラネタリウム好きの方にも、現地旅行を計画している方にも、お役に立てれば幸いです。
エイセ・エイシンガ プラネタリウムとは
私たちが慣れ親しんだプラネタリウムは冒頭の光学式かと思います。
でも歴史上、太陽や惑星の動きを表現した天体運行儀というものはたくさんありました。
その中でも機械仕掛けで、下から見上げる形の模型を作り200年以上経った今でも動き続けているのがエイセ・エイシンガプラネタリウムです。
18世紀の当時。4つの惑星と月が、明けの空で集まる珍しい現象があり、「この世の終わりだ!」と一般大衆の中に混乱が起きました。
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羊毛業の家に生まれ初等教育までしか受けていないにも関わらず、独学で数学や天文学を学び若いうちから本を執筆するほど頭の良かったエイセ・エイシンガさん。
惑星の位置関係でたまたま起こる現象だと知っていたため、「正しい惑星の動きを誰もがわかるように」と自宅を改造し7年かけて自作のプラネタリウムを完成させました。
当時の天文知識で可能な限りとはいえ、とても精度の高い計算と精巧な作りで今現在も動く機械。
デザイン的にも優れていて惑星の表現や暦の美しい装飾が今でも訪れる人々の目を惹きつけます。
プラネタリウムに行くまで
施設の入場は予約制。
公式ホームページで訪問日と時間を指定してチケットを事前購入します。
メールに届いたQRコードをエントランスで見せれば入場できます。
旅行の1ヶ月前には予約をしましたが団体客の予約が入ると希望の時間も埋まってしまうので早めに購入したほうが安心そうでした。
フラネカーまでの道のり
さて、今回問題だったのはプラネタリウムのあるフラネカーまでの道のりでした。
首都アムステルダムからサクッと行ける場所ではなく、電車を乗り継ぎ、ぐる〜っと片道2時間40分〜3時間の道のり。
往復だけで合計6時間コースです。
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もともとオランダは3泊4日(うち2日はフライト含む)。他に周りたい場所もたくさんだったので移動でまた6時間はかなり痛いところ…。
旅程から外すべきか…でも行けるチャンスは一生に一度レベルかもしれない…Google Mapでシミュレーションした末に…反対周りの高速道路ルートが近いのでは?
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アムステルダムから50分ほど北上するとフリースランド州との間に北海とアイセル湖があります。
ここを繋ぐ全長32kmの大堤防を渡れば後は車で20分で直接フラネカーに行けちゃいます。
バスを乗り継いだり、現地のハイヤーサービスもありましたが、金額の問題や安全に行ける手段として最終的にレンタカーを借り、途中でザーンセ・スカンスという風車の観光地にも行くことにしました。
▼当日のスケジュール▼
10:20 アムステルダム出発
12:00 フラネカー到着
プラネタリウム見学
13:30 昼食
14:30 フラネカー出発
16:00 ザーンセスカンス到着
18:00 ザーンセスカンス出発
19:00 アムステルダム到着
スキポール空港でレンタカーを借りる
ホテルはスキポール空港近くだったので朝の予定時間にレンタカーカウンターへ。
(ちなみにスキポール空港とアムステルダム中央駅は電車で20分で行けるほど近いです)
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事前に日本支社を介して予約をし、細かいリクエストをお願いしていたので 無事問題なく受付完了。ガソリンも満タンで返すのに戸惑いそうだったのでそのまま返却できるプランに。
デスクの方も親切に対応してくれましたが、駐車場でのスタッフはかなり最小限の案内。
少し不安でしたが無事出発できました(帰りにこれが問題になるとはこの時は知りません…)。
ドライブはシンプルで気持ちいい道
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オランダは自転車大国。
空港付近からスタートしたのもあり、自転車を気にした運転や複雑なジャンクションは少なく、まっすぐ北を目指して走る道のりでした。
ただし日本と異なり左ハンドル。
平日で車も少なく車線変更や追い越しも素早い、慣れた運転の地元の方が多いと感じました。
夫婦で国際運転免許証を取りましたが私は帰りの数十km以外、旦那さんにほぼお任せました。
感謝…。
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フラネカーの町に到着
フラネカー市内はエリアによって駐車スペースがあり金額も異なります。
中心部から10分前後歩く場所であれば無料駐車場もあったので今回はそのうちのスポーツホールに駐車しました。
川沿いに家々が並ぶ可愛らしい街並みを歩きながら中心地へ。
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ちなみにお昼ご飯はプラネタリウムからすぐ近くのパン屋さんで食べました。
パンの他にお菓子の販売やイートインスペースもあってお客さんも少なくのんびりとランチできました。
ソーセージロールやお肉のペストリー、クロワッサンなど。
温めて席まで持ってきてくれます。
さて、プラネタリウムは町の中心にありました。
建物の前は細い川が流れ、エイセ・エイシンガさんのモニュメントもあります。
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プラネタリウムの建物へ無事辿り着くことができました。
中身は盛りだくさんなので、後半へと続く形で続きをまた後日書こうと思います。
前半をここまでお読みいただきありがとうございました。
次は写真多めにお送りしますので楽しみにしていただけると嬉しいです。
エイセ・エイシンガプラネタリウム
◇住所 Eise Eisingastraat 3 8801 KE Franeker
◇開館日 火〜土:10:00-17:00
日:11:00-17:00
月:11:00-17:00 (4/1〜10/31の期間のみ開館)
◇休館日 12/25、1/1
◇料金 大人:6ユーロ 子供:5ユーロ(4〜13歳)