日が沈む部屋
明るい時間に部屋にいて、ゆっくり日が傾いていく窓を見つめる。
気づいたら、外の明るさは感じるのに、部屋は真っ暗で。
でも、灯りをつけることができなくて。
何年も前から、その瞬間が嫌で、寂しくて、みじめで、怖かった。
わかっているのに、その瞬間を迎えることを、避けることができないままでいる。 ひとりじっと部屋の隅に背を預けることが、やめられない。
誰かに会えば、外に出かければ、簡単に避けられるはずなのに。
不思議な引力に逆らえないことを知ってから、私は前に進めないままでいる。
一人の部屋は、とても、とても、暗い。
誰かが帰ってきてくれることを
誰かが玄関の扉を開けてくれることを
ずっと待っている。
叶わないとわかっているから、ずっと待っている。
今日も日の沈む部屋に、ひとり。