嬉しさと悔しさの1日。 8月4日
いよいよ、最終日を迎えた柔道。
オリンピックでこんなに柔道が注目されたことって最近あったっけ?
東京オリンピックの時も、それほどの話題にはなってなかった気が・・・
それもこれも誤審騒ぎのお陰ですか?
一方、メダルと期待されていたサッカー、バスケットボール、バレーボールの三大人気チームスポーツはいずれも窮地に。
私の驚きナンバーワンはフェンシングです。
柔道。
東京オリンピックから始まった柔道の最終日に行われるようになった混合団体。
男女3人ずつ計6人のチーム戦で、3勝3敗の場合は代表戦で勝敗を決します。
代表戦で男女どの階級の選手が対戦するかは抽選で決めれます。
日本とフランスが順当に勝ち上がって、決勝で対戦するのは東京オリンピックに続いて2大会連続になりました。
村岡三四郎選手の一本勝ちで始まった対戦は、2人目の女子70キロ級では、高山莉加選手がひとつ上の階級の78キロ超級で銅メダルのロマンヌ・ディコ選手から技をあり奪い優勢勝ち。
続く男子90キロ超級では斉藤立選手がテディ・リネール選手に敗れましたが、女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実選手が、2階級上の銅メダリストのサラ レオニー・シジク選手相手にともえ投げで一本勝ちして、日本は3勝1敗で金メダルに王手をかけました。
しかし、ここから阿部一二三選手と高市未来選手が連敗。
3対3の同点になって、ルーレットの末、再び斉藤選手とリネール選手と対戦することになりました。
多くの人が語るようにこの時点で結果は見えていたような気がしますが、斉藤選手が頑張って、7分を超える延長戦を王者と戦い続けました。
しかし、最後はリネール選手の大内刈りに敗れました。
既に言われている通り、阿部選手の相手に3つ目の指導が入らなかったり、角田選手の明らかな1本勝ちを認めようとしなかったり、この日も審判のジャッジに疑問が残ります。
デジタルルーレットの透明性の無さには驚くばかりです。
日本柔道がこの大会で苦戦した本当の原因は、味方にあったのかもしれません。
鈴木桂治男子監督が敗戦後のインタビューでこの敗戦を「屈辱」と語り、斉藤選手は試合後のインタビューで、同じ鈴木監督から戦前に「ここで死ね」と言われたと語っています。
おそらく、こうした指導者は彼だけはないでしょう。
この話を聞いて、斉藤選手や複数の選手たちが、力が拮抗するシーンで、自分から積極的に技がかけられない理由がわかった気がしました。
戦い抜いた選手たちに「銀メダルおめでとう。君たちは俺の誇りだ」と誰よりも早く声をかけるのが指導者のあるべき姿ではないでしょうか。
そして、メディアには「がんばった選手たちを褒めてあげてください」と呼びかけるべきでしょう。
フランス国旗がはためき、ラ・マルセイユが大合唱されるなど、大盛り上がりとなった柔道の会場。
改めて見てみると、フランスの選手はほとんどがアフリカ系、見ている人は日本人らしい東洋系を除けばほぼ全て白人。
はっきりとは言いづらいですが、市民革命で世界の民主化のきっかけを作り、近代オリンピックの母国となったこの国の柔道会場は、遠い昔の格闘場を見ているようでした。
卓球。
女子シングルスの3位決定戦で、日本女子のエース早田ひな選手が韓国のエースのシン・ユビンと対戦し、セットカウント4ー1で勝利して、銅メダルを獲得しました。
日本の女子シングルスの銅メダルは、東京オリンピックの伊藤美誠選手に続いて2人目です。
おめでとうございます。
前日の準決勝で世界ランキング1位の孫穎莎選手に敗れた後、利き手の左手を痛めていることが明かされて、この試合には手首から肘までの分厚いサポーターを付けて望んでいました。
勝利が決まった瞬間、崩れるように床に座り込んだ早田選手の姿に、彼女の苦しかった胸の内がうかがえます。
「どんな結果になっても最後までやり続ける、そして銅メダルを皆さんに見せられたらいいなっていう気持ちで戦いました」
とは試合後の早田選手です。
卓球は、明日には団体戦がありますね。
早田選手は出場できるかな。
フェンシング。
女子サーブル団体では、準決勝でウクライナに破れた日本が、3位決定戦で地元フランスと対戦しました。
完全アウェーの中で45-40でフランスを破って銅メダルを獲得。
サーブル種目での日本のメダル獲得は男女を通じて初めてだそうです。
フェンシングで、日本はこの大会4つ目のメダル獲得になります。
江村美咲選手、高嶋理紗選手、福島史帆実選手、尾崎世梨選手、おめでとうございます。
個人戦で優勝を期待されながら2回戦で敗退し涙にくれた江村美咲選手も、満面の笑顔を見せてくれました。
この種目の金メダルは、決勝戦で韓国を破ったウクライナでした。
この金メダルは、ロシアの侵攻を受けるウクライナにとって、パリオリンピックで初めての金メダルになりました。
おめでとうございます。
バドミントン。
女子ダブルス3位決定戦では、前日中国ペアに敗れた”シダマツペア”こと志田千陽選手、松山奈未選手のペアが、マレーシアのタン、ティナー組(マレーシア)にセットカウント2-0でストレート勝ちして銅メダルを獲得しました。
おめでとうございます。
初のオリンピックで、ピースサインで声援に応える笑顔の銅メダルでした。
女子シングルスでは、日本の女子のエース、山口茜選手がベスト8で敗退しています。
女子バレーボール。
2連敗の日本は、予選リーグ最終戦でケニアと対戦。
セットカウント3−0で勝利して、決勝トーナメントにわずかな望みをつなげました。
決勝トーナメント進出には1セットも落とせない日本は、第2セットにケニアの粘りに会い、点の取り合いになりましたが、20点過ぎからようやく抜け出して、このセットを奪いました。
決勝トーナメント進出は、4日に行われる試合で、フランスが米国にストレート勝ちした場合のみ。
オリンピック前に現役引退を発表したキャプテンでエースの古賀紗理那は、現役最後の試合になるかもしれないこの試合の終了直後、コート上に泣き崩れてしまいました。
女子サッカー。
日本は準々決勝でアメリカと対戦。
アメリカとは過去多くの対戦がありましたが、まだ1度しか勝利したことがない強敵です。
2012年ロンドンオリンピックでは、決勝戦で対戦して1-2で敗れて銀メダルに終わっています。
個々のスピードと突破力を武器にするアメリカに対して、日本は組織的なディフェンスでアメリカの攻撃を防ぎ0-0まま延長戦に突入。
その延長前半のアディショナルタイム。
トリニティ・ロッドマン選手の狙い済ましたシュートを決められ、そのまま1−0で破れてしまいました。
点差は僅かでしたが、それ以上に力の差を感じる試合でした。
今の女子サッカーは、個々の選手の体の大きさ、走るスピードのフィジカル面が高くないと、組織力だけでは勝ち抜けない。
一方で、この試合は、攻撃を組み立てられる選手やプレスキックのキッカーを交代させてしまい、どうやって点を取るつもりだったのか?
まさか、
池田太監督のベンチワークに疑問が残る試合でした。
なでしこの皆さん、お疲れ様でした。
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