はじめてのギャラは500円でした (2)
なんとなく端物みたいな編集仕事を
やったりやらなかったり、してるうちに
妊娠して、子どもを産むことになりました。
当時は、育児休業っていう制度が法制化されたばかり。
そして、うちの会社で制度を初めて使ったのが、わたしでした。
なのでまー・・・あれですわ。
理解がないと言ったら今の比ではなく。
そうじゃなくても出版業界って男社会だからねえ
会社といろいろ激しくバトルしながら奪い取った休暇に入ってみると
担当していた仕事の受け皿が他にないので、結局自分でやることになり。
わたしの方でも勢い余ってたんで、ムキになって無給仕事。
赤ん坊の息子が、不慣れな母親の不手際に腹を立ててワーワーやって
わたしの方も、人間経験が不足な赤ん坊の不器用にワーワーになって
る、ところに、
短気な著者からワーワー電話がかかってきて大パニック。
みたいな時も、いっぱいあったなー・・・(遠い目)
出産は帝王切開で、手術でした。
お産は病気じゃないと言いますし、確かに出産しても元気で平気な人もいるけど、当時のわたしの様子を思い返してみると、治りが遅くて、体調もずっと悪かったような気がします。
極度に睡眠不足で、栄養不足だったせいも、あるかな?
赤ちゃんって、まだ地球の時間帯に体のタイムスケジュールが合ってないと言うか、まとめて寝てくれないじゃないですか。
1時間寝ると、1時間食べたり出したりして、1時間ぐずる。
2時間は赤ちゃんと一緒にいて、あと1時間は細切れに分断された家事をこなして。
そんなことやってると、寝たりゴハン食べたりしてる暇って、ないよね。
特に、昼間に実家の母が手伝いに来てくれると、母の前だと自分のことができない自分が発動して、ますますややこしくなっていました。
赤ん坊が寝てる間は母の話し相手をして、
赤ん坊が起きたら母と赤ちゃんの相手をして。
母が帰ると3倍速で洗濯、片付け、夫のご飯作り。
ご飯は、ときどきフラッとなってくると
何しろ時間が惜しいので、箱買いしてた脱脂粉乳(!)をなめたり、
母が手みやげにもってきてくれたお菓子を齧ったりしてました。
寝てない、食べてない。
ついでに完全母乳。←時短のため
・・・というのを回していられたのは、ですね。
いま冷静になってみると、完璧主義と潔癖志向が酷くなりすぎてたから。
だから、いい子のみなさんは、絶対真似しちゃいけません(笑)
だってさー。
この合間を縫って、綿棒で床じゅう掃除したりしてたんですよ、わたしは・・・ 怖いって。(苦笑)
あまり水を使うので、水漏れと勘違いした水道局から電話が来るくらいでした。
あ! そうだそうだ。これも書いておかなくては。
会社の方はよっぽど懲りたらしく、わたし以降の女性のみなさんは
出産で辞めるということが、ほぼなくなりました。
みんな当たり前に育休取って、当たり前に復職してます。めでたし(^^)
(続く)