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できるは、できるという信念で決まる
「勉強すれば成績あがるのはわかっているけれど、なかなかやる気が起きない」「ダイエットすれば、健康に良いのはわかっているけど、なかなかやる気が起きない」といった事象は、「セルフ・エフィカシー」という概念で説明できます。
セルフ・エフィカシーとは
スタンフォード大学のアルバート・バンデュラが提唱した社会認知理論の中核をなす概念。その人のもつ自己能力への確信の程度、信頼感を指す。
効力期待と結果期待
バンデュラによると、行動変容の起こりやすさは、予期や期待の働きによるものであるが、この予期機能には、2つのタイプがあるとして「効力期待」と「結果期待」に区別しています。
![効力期待と結果期待(Bandura1997)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/71157272/picture_pc_7165c61022c5906ae9a35c7648604685.png?width=1200)
結果期待とは、ある行動がある結果に至るであろうという、その人の査定であり、予期のことをいいます。効力期待とは、その結果に必要な行動を自らが成功裏に実行できるという確信です。自分がどの程度の効力予期の実現可能性に関する評価がセルフ・エフィカシーとなります。人が一連の行動がある結果を生む、とわかっていたとしても自らが必要とさる行動を遂行できるか疑っている時、そのような認識(結果期待)は行動に影響しないのです。人の行動を予測するためには、結果の期待だけでなく、この効力期待も考慮にいれなければならず、またこの効力期待こそが重要になってきます。
どうすれば良いか?セルフ・エフィカシーの形成要因
セルフ・エフィカシーは、生得的に備わっているものでも、自然発生的に生じるものでもない。獲得し高めていくものである。どのように獲得していくのでしょうか?
<達成体験>
自分で決めた行動を達成し、成功した体験。「達成、成功するために必要なことができる」という確証を与え、「また次もできるだろう」という見通しを強化することが大切です。ただしバンデュラによると単純な成功体験を重ねていれば高まるものではないようです。もし、たやすく成功するような体験のみであれば即時的な結果を期待するようになるし、失敗するとすぐ落胆してしまうとのこと。つまり忍耐強い努力によって障害に打ち勝つ体験が要求されるようです。
<代理経験>
自分以外の他者が何かを達成したり成功したりする様子を観察することは、「これなら自分にもできる」という信念をを湧きあがらせます。特にモデルとなる他者の類似性が高ければ、その効果は大きいとされる。一方で他者が失敗している場面をみることは、急激な不安の高まりと自身損失を引き起こす原因になります。
<社会的説得>
他者から、自分に能力があることや、達成の可能性があると言語で繰り返し説得されることを社会的説得といいます。この効果は説得者の権威や信憑性にも影響されるが、最も手軽なセルフ・エフィカシー形成の手段で、日常的にも頻繁に用いられています。
<生理的・情緒的喚起>
セルフ・エフィカシーは、肯定的な気分で高まり、落胆した気分で下がるといわれており、生理的・情動的な変化は、セルフ・エフィカシーはの水準、強度を、一般性を増すために有効です。これは行動に付随する整理反応を自己モニタリングすることであって、飲酒や薬物による一時的な高揚感は定着しないようです。
できるという信念
コーチングの中でクライアントが取り組みをうまく実行できないことが良くあります。多くは時間や仕事を理由にしますが、クライアント自身が、自分を信じ切れていないのかもなと感じることもあります。そう感じた時は、コーチが、まずクライアントの可能性を信じあげることが大切なんだと思います。それからクライントの「できる信念」を対話で育ていければと思います。
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参照:モチベーションをまなぶ12の理論