城南エリアのビーチに訪れました。
この2年の夏はコロナとともに過ぎ去りました。
なかなか遠出ができない。せめて盛夏の中きれいなビーチにでも訪れてバカンス気分を味わいたい。しかし湘南の海も房総の海も東京都民には遠い。遠いと言うか県をまたぐと百合子に怒られる。
そんな報われない気持ちを少しでも慰めるために、今回は東京都心近くにあるビーチに訪れてみました。
東京のビーチというと、有名所だとお台場や葛西臨海公園のあたりだと思いますが、今回私は城南地域の、あまり世間的には知名度が高くないように思える場所に訪れました。
今回の起点は大森駅にしました。大森駅の海側には江戸の頃から東海道が走っており、埋め立てが進むまでの東海道は海岸線沿いを走る景勝豊かな場所。今でも旧東海道沿いには、この辺りが海だった名残を感じさせる場所が多いです。
まずは昔は海岸線沿いだった旧東海道あたりを、いつものように電動レンタサイクルに乗って走りました。
途中に、時代劇でもよく出てくる鈴ヶ森がありました。江戸時代、罪人などの処刑場だった箇所。関所を超えて江戸に入る人に「見せしめ」として東海道沿いのこの辺に設置されたという説があります。お上に逆らうとどうなるかわかってるのか、的な。今も百合子の命令に逆らったりすると名指しで晒し者になったりするので、今も昔もお上の振る舞いは変わらないものです。
鈴ヶ森のあたりからずっと南下をし、川?運河?を渡ったあたりで海沿いに曲がると、東京ガスの大きな施設の横に浜辺が広がっています。
狭いながらもきれいな白砂の浜辺が広がっており、初めて訪れた時は「東京にもこんな場所があるんだ」と驚きました。
ここは「大森ふるさとの浜辺公園」という場所。海の入り江を取り囲むようにきれいな白砂が敷き詰められていて、本当に一見すると南国のビーチリゾートを思わせるような景観の場所です。残念ながら周囲をよく見渡すと倉庫と工場に取り囲まれていますけど。
それでも、なかなか都内には無い開放的な水辺の空間なので貴重です。訪れた日もたくさんの子供連れが訪れて、水遊びをしていました。
ここは水質の問題もあり遊泳は禁止。もちろんサーフィンや水上バイクも禁止。「輩」的な人が傍若無人する余地がすくない環境なので、かえって子供から大人まで安心して楽しめる浜辺だと思います。
ちなみにこの公園周辺は埋立地ではありますが100年前の昔から地形があまり変わってなく、今昔マップを見ると昔からずっと東京ガス関連の敷地だったようです。(「瓦斯製造所」の文字があります)
さて、大田区にはもう一箇所、浜辺らしい浜辺があるので、自転車を走らせて更に海沿いに足を向けました。埋め立て地の島の数々を、一筆書きのパズルのように渡れる橋を選びながら進みます。
そしてたどり着いたのが「城南島海浜公園」。
コンテナ輸送など物流の重要拠点である城南島の端に作られた公園で、広い敷地の中にはキャンプ場やBBQ場、そして人工的に作られた浜辺など、リゾート的な遊びが楽しめる施設が広がります。今はコロナの関係もありキャンプはNG、BBQもNG。ただ浜辺は変わらず開放されているので、公園には多くの親子連れが訪れていました。
城南島海浜公園は東京湾に直接面する場所にあるため、入り江的な場所にあった「大森ふるさとの海浜公園」よりも海らしい景観が広がっているように見えます。
東京湾を眺めると、リゾートの雰囲気を高めるかのようにクルーズ船が回遊しています。
とおもったらコンテナ船でした。
城南島、そしてお台場側の青海にはコンテナ埠頭があり、たくさんのコンテナ船の航行を眺めることができます。意外と子供、男の子にとってはこちらの方が楽しめるのでは。
そして城南島海浜公園の特徴、見どころといえば、これ。羽田空港が直ぐ側にあるので、たくさんの飛行機を眺めることができます。北風運用時はC滑走路から飛び立つ飛行機が、南風運用時にはA、C滑走路に降り立つ飛行機を真下から眺めることができ、なかなかの迫力です。わたくしはスマフォの貧弱なカメラで写真を撮ってますが、ガチな機材をもったガチ勢の方々もそれなりに見かけました。
城南島の近辺はたくさんのトラックも行き交い、陸海空すべての手段において重要な物流拠点である様を眺めることができる、好きな人にはたまらない場所ではないかと思います。もちろん海辺で水遊びをするのに適した、都心の隠れたリゾート的な場所でもあると思います。
ただ問題は交通の便。バスは休日には大森駅から一応1時間に1本程度ありますが、親子連れであれば訪れる際には自家用車は必須でしょうね。