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トクたびマイルで行く特急北斗途中下車の旅
ANAのマイルホルダー向けのキャンペーンで「トクたびマイル」というものがあります。毎週指定された特定の航路について通常の半額程度のマイルで特典航空券を入手できる、とてもお得なキャンペーンです。
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この画像は閑散期のものですが、たった3000マイルで北海道の各都市にフライトできたりとマイルの価格破壊が行われていて、お得感が倍増しです。
(3000マイル≒羽田〜新千歳を3往復くらいすると貯まる 。陸マイラーは活動内容による。)
ということで、「トクたびマイル」を使って格安で日帰り旅行をしてきました。行き先は、北海道。函館に向かい、新千歳から帰宅。その間を特急「北斗」を途中下車しながら乗り通してみよう、というのが目的です。
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羽田空港〜函館空港〜函館
NH 4757 07:15~08:35
函館は5ヶ月前にも日帰りで訪れてますが、またやってきました。
一日を有効に使うために、朝一番の羽田便で来函。ANAのマイルを使ってますがAirDoの共同運航便に乗船してます。
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今回は函館自体は素通りで、函館駅に着いて休む間もなく一路北に向かいます。
さすがに腹ごしらえくらいは函館で、ということで、函館を代表する観光地である函館朝市の方角に足を向け、函館を代表するローカルグルメ「ハセガワストア」のやきとり弁当を購入しました。
なんか最近ハセストの人気が急上昇しているのか、平日の早朝だというのに何人か先客が並んでました。相変わらず焼き立てのお弁当は美味しかったです。
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函館〜新函館北斗
はこだてライナー 09:38~10:00
函館から新千歳空港までは一つの乗車券で移動します(特急券は別途都度購入)。この距離だと3日間有効なので、適宜途中下車して寄り道をしながら進みます。
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ちなみに今回は、特急北斗の停車駅の中で、私がまだ途中下車をしたことが無い駅を中心に降りて散策をする、という趣向です。
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そして、特急北斗途中下車の旅、とか言いながら、初手は各駅停車の「はこだてライナー」に乗車します。これは時刻表の都合ですが、これに乗っていくと時間的に新函館北斗に途中下車する余裕が生まれるのでこちらに。
はこだてライナーは全面ロングシートで、通路やドアがとても広く作られてる、快速エアポートとかでも使われている車両でした。鉄道詳しくないので型番とかはわかりません。乗り心地はとても快適でした。
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新函館北斗は言わずとしれた北海道新幹線との乗り換え駅ですが、以前よりはましになったとはいえ周辺にはこれといった施設が無いのは変らずのようです。ただ駅前は結構バスや車は行き来していました。
20分くらい空き時間があったのでカフェにでも行こうかと思ってたのですが、駅構内の店という店がぜんぶ臨時休業中ということで、駅のベンチでただ寂しく次の電車を待ちました。
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新函館北斗〜森
特急北斗7号 10:23〜10:51
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ここからはずっと北斗です。途中、大沼公園というとても有名な景勝地・避暑地を通りますが、こちらは私は何度も訪れているのでスルー。一足飛びに「いかめし」で有名な森駅に向かいます。
途中、札幌方面に向かって左側の席に座っていると、大沼と、それ越しにそびえる駒ケ岳の景観を楽しむことができます。
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森駅は海沿いに面していて、線路を挟んだ先はすぐ海です。
この海は有名な噴火湾。北・南・西を円形に陸地が取り囲む火口のような形状の湾ですが、噴火湾という名前のくせに海底火山の噴火口とかそういう成り立ちではないようです。いずれにせよこの形状もあってか魚にとっては住みやすいのか、イカを代表として多くの豊かな漁獲類が捕れる場所のようです。
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ということで、森といえば「いかめし」です。私が想像していたより3回り〜5回りくらい小さい箱に入っていました。持ち運びに便利。
森駅のいかめしは、Googleとかで検索すると「まずい」「美味しくない」がサジェストされますが、味についてはこの記事ではノーコメントとさせていただきます。
個人的には、もっと美味しくイカの味を楽しむ方法がありそうな気がするし、「いかめし」の形態でももっと美味しく作れそうな気がしますが、昔の冷蔵・冷凍技術がそこまで優れてなかった時代でも長く美味しく味わえるようにするための工夫の表れがこの姿で、昔の姿を今でも留めているのかな、と思います。
いずれにせよ森駅の名物といえばこの「いかめし」で間違いないです。
森〜東室蘭
特急北斗9号 11:33〜13:08
森駅から東室蘭までの道のりでは、噴火湾の回りをぐるりと半周して対岸に渡ります。「対岸まで船で行ったほうが速いのでは」と誰もが思う感じの地形になっています。実際に森〜室蘭間は昔から重要な航路として使われていたようで、明治期の北海道開拓を支えていたようです。そして今でもこの航路を用いた観光開発も行われているようです。
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もちろん今回は陸路をぐるりと回って室蘭に向かいます。
行く道中には色々と観光地がありますが、諸々訪れた事があるため今回はスキップ。
「秘境駅」として最近つとに有名になった「小幌駅」もこの沿線にありますが、これは訪れた事はないですがたどり着くのが難易度が高すぎるため無情に過ぎ去りました。長いトンネルを超えて超えて、一瞬だけ地上に出たと思った瞬間に通り過ぎます。
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室蘭は新日鉄の一大拠点で、そこかしこに大規模な工場が街中を埋め尽くしている印象です。室蘭の中心地は東室蘭駅周辺ではなく室蘭駅周辺で、東室蘭からは支線でつながっています。
室蘭は線路を挟んで北西側の大半が新日鉄の工場、南東側には急峻な起伏があり、多くの岬があり、その中のひとつに有名な地球岬があります。
私も駅近くでカーシェアを借りて地球岬に訪れてみました。
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これまた北海道を代表する景観の一つですね。この日は曇りがちで対岸の風景がはっきり見えませんでしたが、天気が良い時は対岸の駒ケ岳の勇姿なども望むことができるようです。
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室蘭は噴火湾に突き出すような地形になっていて、様々な岬の風景も素晴らしいですし、近海ではクジラやイルカも頻繁に見られるようです。
工場の風景もまた独特で、ナイトクルーズなど「工場萌え」の人たちが楽しめるようなイベントも用意されているようです。
個人的には、車で通り過ぎた母恋駅のなんともいえない風情と、その駅名が心に残りました。
ということで、こんな途中下車の短時間で訪れるのはもったいないな、と正直思いながらも、新千歳までその日のうちにたどり着いて東京に戻らないといけない事情もあり、後ろ髪引かれる思いで室蘭を後にしました。
東室蘭〜白老
特急北斗11号 14:38〜15:00
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今回最後の途中下車駅は白老。一般人にとっては白老といえば社台ファームが有名。ステイゴールドなど数多くの名馬のふるさと。特急北斗の車窓からも札幌方面に向かって右側から広大な敷地と競走馬を夢見る若駒たちを眺めることができます。ただ今回は来訪時間が遅かったので馬は一頭も見当たりませんでした。
一応最近では、「ウポポイ」という巨大な施設が白老近辺に出来上がったようです。「民族共生象徴空間」という名前のついた、アイヌにまつわる施設です。
ウポポイは私の想像の10倍くらいは巨大な施設でした。白老駅の北側はほぼ全域ウポポイなのでは、というレベル。
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ただ、残念なことに、私が訪れたのは月曜で、月曜はウポポイは休業のようでした。
なので仕方ないのでウポポイの周辺をそぞろ歩きつつ、近くにあるポロトの森まで歩いていきました。
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ウポポイの周辺は、公園のような表示になっており、ウポポイが休業日でもこの敷地は入れるのだろう、湖の近くに訪れることができるのだろう、とGoogle Mapを見ると思うのですが、実際は巨大な柵に囲われた要塞のような作りになっており、緑色の部分の中には入れません。そして外見はかなり威圧感があります。
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ポロトの湖、そして自然林は素晴らしかったです。鳥の鳴き声だけが響き、静寂と安らぎをもたらしてくれました。私も自然休養林の近くでしばらくくつろいでました。
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しかし対岸のウポポイの施設がどうしても気になります。あまりにも巨大な建築物で、周辺の風景とは全く調和してるように見えず、共生とは何なのか考えさせられます。
正直、この白老の地に釣り合いが取れない巨大施設ができて、収益性はどうなのか、というのは気になります。実際、コロナの影響は少しあったにせよ、目標とした来場者数からは遠く及ばないのが実情のようです。
典型的なハコモノ行政の結果の施設、という評価に落ち着くのか、はたまたこれから巻き返しがあるのか、今後のウポポイについては注目かもしれません。
白老〜南千歳〜新千歳空港
特急北斗13号 16:22〜16:53
快速エアポート 16:58〜17:02
ということで、最後の区間の乗車です。南千歳まで北斗で向かい、快速エアポートに乗り換えて新千歳空港へ。
この区間は、苫小牧くらいのちょっと先でカーブするまでは本当に線路が一直線になっていて、雄大な北海道の大地を直線的に爆走するという風情が味わえる区間です。
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今までの特急北斗の沿線に比べると、南千歳駅、そして新千歳空港周辺は人がごった返していて、ああこれで旅も終わりなんだな、と感じさせます。
新千歳空港〜羽田空港
NH4732 18:00〜19:35
北海道はやはり雄大で、その豊富な自然の中ハイスピードで爆走する特急列車の旅というのはやはり面白いな、というのが今回の日帰り旅の正直な感想です。
記事では訪れた途中下車した駅中心にまとめましたが、一番楽しかったのは、快適な座席に座って、海や山の風景、誰もいない自然の森の風景を、ただぼーっと車窓越しに眺めていることだったかもしれません。
ということで、私はまた近いうちに北海道に訪れようと思いました。鉄道網が日々衰退していくことをニュースなどで報じられている事もあり、今の形をとどめているうちに、また訪れようと思います。「トクたびマイル」などを有効活用して。