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【回想】大連女子騎馬警察訓練基地に行ってきました

10年近く前の冬、所用で大連に二週間くらい滞在していました。
平日は色々忙しく外出する時間もなかったのですが、休日くらいはせっかく大連に来ているのだから観光にでも出かけよう、であれば有名な大連の女子騎馬隊を見たい、と思っていました。

大連の騎馬隊は女性の警官だけで構成される騎馬隊です。歴史は比較的新しく1994年に結成され、普段は大連市の中心の人民広場あたりでその勇姿を見ることができるようです。

ただ、私が滞在していた時期はちょうど騎馬隊のお披露目がおやすみの時期だったようで、市内でその姿を見ることができませんでした。
ただせっかく大連にいるのに何かしら騎馬隊の姿を見てみたいと思い、騎馬隊の訓練基地である「大连女子骑警基地」に訪れてみました。

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訓練基地は、大連駅からそれほど距離は離れてないのですが、住宅などあまり存在しない山間にポツンと存在しています。車だとすぐたどり着けるのですが、私はバスを30分ほど乗り継いで最寄りのバス停まで行き、そこから山道を10分ほど歩いて、たどり着きました。

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一周2〜300メートルくらいのトラックと、整然と並んだ厩舎。日本でも乗馬クラブや競走馬のトレーニングセンターなどでよく見かけるような風景です。

色々事前に調べた限りだと、この訓練基地は一般人にも開放されていて、普段であれば訓練基地で訓練内容やちょっとしたショーじみたものも観覧することができるし、馬と写真撮影も行えるようです。

ただし私が訪れた時は、訓練基地は人影もあまりなく、閑散とした雰囲気でした。

たまたま入り口近くを歩いていた女性の方に話かけて聞いてみたところ、冬の時期は騎馬隊は街にも繰り出さないし、基地での訓練風景も一般開放していないようです。
「こんなところに何しに来たの?」「この時期に日本人が一人で訪れてきたのは初めてよ」と笑われてしまいました。

あまりお邪魔をしても申し訳ないなと思い帰ろうと思ったら、「せっかく来てくれたのだから」と、なんと施設内を案内してくれました。
詳しくは聞きませんでしたが、話しかけたその方は基地の中でもかなり上の立場の人のようでした。近くにいた若手の警官の人に声をかけて、馬を何匹か連れてきていただいたりしました。

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他にも、写真には残してないですが、厩舎の中に連れていっていただいて、馬に人参やりんごなどを餌付けさせていただいたりもしました。

施設を回りつつ、いろんなお話も聞かせていただきました。歴史や、普段どんなふうな訓練をしているか、女子騎馬隊に勤めるというのはいかに名誉なことで憧れであるか等々。さすがに10年も前のことなので内容はおぼろげですが、1時間くらいとても丁寧に色々紹介していただいた記憶があります。

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本当に色々と親切にしていただいたので、帰り際に拙い中国語でできる限りの謝意を伝えたら「应该做的事(当たり前のことをしただけよ)」と返事が返ってきたのが印象的です。
不意に訪れた不思議な日本人が面白かったのか、単なる気まぐれなのかわかりませんが、とても貴重な体験をさせていただきました。

結局、一銭もお支払いすることなく様々な経験をさせていただきましたが、騎馬隊の訓練基地は本来おやすみの時に外部の人が入れるような施設ではないですし、馬との記念撮影含めて本来は有償で行われるものです。
休日に訪れたら普段とは違う経験ができるとか、無料で色々体験できる、というわけではないことはご承知ください。

大連は日本との歴史上の縁も深く、そのこともあってか日本の統治の雰囲気を今もかすかに残している街だと思います。とても風光明媚で、海が近いこともあり美味しい料理もあり、またできたら訪れてみたいな、と思う場所です。私はイカが一番美味しいと思います。

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今では高速鉄道も開通しており、中国北部の旅行の起点の場所としても良い場所だと思います。ぜひ、諸々が落ち着いたら、また訪れてみたいですね。

アクセス

大连女子骑警基地: 大連駅から車で20〜30分。バス網もあるはずですが正確な情報は各自で調べてください。

東京から大連までは、成田もしくは羽田空港から直行便で3時間程度です。



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