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引っ越し

これまでの経緯

父が2023年1月に亡くなり、実家を立て直して住むことになった。その際に住宅メーカーを決めて、新居を建てるまでに曲折紆余があり、何とか家の建て替えに漕ぎつけて、1年。様々な困難を乗り越えてようやく引っ越しの日を迎えることができた。

なお個人の属性としては、長年蓄積してきた本(主に小説)が大量にあり、その本を結構処分したものの、それでもなおたくさんあるという本好きな市井の人です。そのため、家の建築に際し、本の置き場を作らせてもらうことは重要課題でした。永田希さんの『積読こそが完全な読書術である』を読んで以来、如何にして、自分の知的興味の外部拡張である本のビオトープを形成するのかを考えていた。今回の家の建て替えをきっかけに、自分なりのビオトープを形作ろうと思ったからだった。

今回選んだメーカーさんは建築士さんたちが超一流で、コンセプトを提示してもらい、そのまま建築をしてもらうという形になった。その際に、積み山が掲載された本の雑誌(これに関しては、こちら)を見てもらうことで、書庫は絶対重要という話になった。そのおかげで本棚が多い家になり、作り付けにして入れる形にした。将来買い足すこともあるかもしれない(可能性が高い)が、倒壊のリスクなどを含めると備え付けが良いと判断したためである。

書庫は、家の構造上うまく配置してもらったおかげでスペースを確保することができた。光の入らないスペースとして、本棚をたくさん置いてもらい、メイン部分はオーダーメイドの本棚を入れることができた。これは盛林堂さんのアドバイスと実際に盛林堂さんの在庫棚を拝見した本棚を参考にさせてもらっている。かなり頑丈で、十分な耐久力がある。様々な大きさにも対応できているので、大型本も入るのでほっとしている。

引っ越し準備

引っ越し前の家には、何か所か分散する形で本を配置していた。いつも写真を撮っていた本の山(下の写真は実家から回収してきた直後の山)をいかに詰めていくのか考えながら本を搬出した。ハードカバーも多いが、文庫がやっぱりずば抜けて多いので、スペースの確保を考える必要がある。すでに別の場所にも大量の本があるのだが、とりあえず引っ越しでの負担を減らすために移動をしたりしていた。それでも量がたくさんあるので、最終的に50箱ぐらいの本をひたすら梱包した。

積み山の最盛期

積み山の最盛期は1か所に集中していたので、かなりの積み圧力があった。それと住居スペースの問題もあるので、梱包作業はなかなか大変で、この本の山のある部屋を梱包部屋とするために、別の部屋にあった積み本を含めて徐々にパッキングしていった。

段ボールの山

大体こういうときには悪いことがあったり、仕事方面が忙しくなる時期でもあったので、結局ぎりぎりまで梱包作業は続くことになった。本の山と格闘しつつ、同時に生活スペースをキープする難しさ、そして粗大ごみのスケジュール通りに粗大ごみを捨てていく大変さがあった。本当、買うのは簡単なのだが、捨てるのが実は大変なゴミたち。国書刊行会の本をたくさんお迎えできるぐらいの粗大ごみ代金を支払ったのでした。

段ボールの積山は最終的に引っ越し業者の素晴らしい対応で、一気に新居に。

からになりました!

新居は居住スペースを侵食しないように、趣味の本を書庫におくような形になっているので、仕事の本を書斎、趣味の本は書庫という分け方をした。新書は家族で読めるので居住スペースにかなり多く置いた本棚に入れるという形にした。

要は、書庫部=海外文学、SF、ホラー、小説、書斎と居住空間の本棚=漫画、新書、ビジネス、専門書というカテゴリー分けにすることで、これまで積み山でごっちゃになっていってわからなくなってしまった本を分離することで、効率化を図るように工夫することにした。

なので、段ボールに指示書きをして移動先を指示。書庫には大体40箱ぐらい(預けた分10箱が後日届き、合計50箱)、居住空間に10箱ぐらいの本が到着したのでした。

25箱分(書庫の中にも15箱ほど)

書庫の手前は家族が本を読める畳空間となっていて、書庫から本を出して読めるように工夫しました。この畳空間は、書庫という本の森の中に入り、お目当ての本を見つけたら、読めるようになっている休憩所のようなイメージで設置しました。お目当ての本を探して、一息つける感じでしょうか。

永遠に完成するかはわからない書斎と書庫ですが、進捗具合についてはまた逐次報告したいと思います!

追伸:この文章を書いていたら、なんと永田希さんが突然お亡くなりになられたという訃報が目に入り、ショックを受けております。これから、と思っていたのに。まずはご冥福をお祈りいたします。

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