執筆日:2023年12月01日(金)
更新日:2023年12月02日(土)
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はじめに
激動の戦国時代(中世)から安土桃山時代(中世)、そして、江戸幕府(近世)、明治時代(近世)の時代背景には、キリスト教史が存在します。さらに、大正、昭和、平成、令和と続きます。
日本の人口全体に占めるキリスト教徒人口は、わずか1%前後であり、超マイノリティでありながら、鈴木範久氏は、その10倍以上もの評価があると考えているようです。確かに、日本には、キリスト教の大学や幼稚園などが数多くあることから、教会に行っていなくても、幼少期や思春期に毎日礼拝を捧げていたとか、クリスマス劇である「ページェント」を毎年楽しみにしていたとか、現代版の隠れキリシタンとでもいえるような方々と数え切れないほど出会ってきた経験から、1%の数値以上の影響を及ぼしていると感じていた。鈴木範久氏は、自著の中で次のように述べている。
つまり、キリスト教教育機関に学んだ日本人の数は、全人口の一割を数えており、尚且つ、聖書の販売部数が毎年、常に日本の書籍のなかのベストセラーの位置を維持していることが、日本におけるキリスト教徒の数値以上に影響を与えているのだという見解です。次に、日本のキリスト教に大きな影響を与えたことは、日本の政治であり、宗教政策から「前史」「渡来とキリシタン」「禁制と潜伏」「開国と再来」「黙許と第二維新」「公許と制限」「監督下の抵抗と順応」「公認下のキリスト教運動」「軍国化と岐路」「統制下の破争協力と弾圧」「自由と新出発」「土着化の道」と、時期区分できます。その中で、教会建築の歴史は、「開国と再来」「黙許と第二維新」の時代にあたる江戸から明治に変わるときであるといえます。関東で初めて建設されたキリスト教会堂は、下記の教会めぐりでも訪れるカトリック横浜教会(1862年、江戸時代)です。さらに、1872年(明治5)には、日本初の日本人がつくったプロテスタント教会「日本キリスト教会横浜海岸教会」設立され、1873年(明治6)にようやくキリシタン禁制高札撤去されたのです。それ以降も、教会建築の歴史は、現代まで続きますが、教会めぐり【横浜編】にて、歴史の始まりを探求することができます。
教会めぐり【横浜編】
自著『東京の名教会さんぽ』の冒頭より
インフォグラフィックで見るキリスト教史
1859年(安政6)~:宣教師らの日本上陸開始。
(カトリック)ジラール、カション、プティジャン、フュレー
(プロテスタント)長老派 ヘボン、タムソン/改革派 ブラウン、シモンズ、フルベッキ、バラ
/聖公会 リギンズ、ウィリアムズ、スミス/バプテスト派 ゴーブル
(正教会)マーホフ、ニコライ
日本でのキリスト教伝道
カトリック山手教会
開港後、最初に献堂された歴史的な教会
↓カトリック山手教会の天主堂跡(横浜中華街出入口付近)
日本キリスト教会 横浜海岸教会
日本人がつくった日本初のプロテスタント教会堂
日本基督教団 横浜指路教会
ローマ字の考案者、ヘボンゆかりの教会堂
↓牧師先生の素晴らしい祈りと、明解な聖書の説き明かしである説教を聴けます
聖書が教える7つの幸せ
① 心の貧しい人々
② 悲しむ人々
③ 柔和な人々
④ 義に飢え渇く人々
⑤ 憐れみ深い人々
⑥ 心の清い人々
⑦ 平和を実現する人々
⑧ 義のために迫害される人々
参考文献:教会建築家の推薦書籍
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共著『日本の最も美しい教会』の新装版『日本の美しい教会』が、2023年11月末に刊行されました。
都内の教会を自著『東京の名教会さんぽ』でご紹介しています。
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