スーダン日記 2018年8月22日(2)
今日のフトゥールはご馳走に違いない(くどいようだけどフトゥールのアラビア語の意味はBreakfast...スーダンでは昼ごろに食べるので朝食と言うと私にとってはかなり違和感)。
バケツいっぱいの茹でひよこ豆を抱えて出て行った小僧君。しばらくして戻ってくると豆はペースト状になっている。日本でも近年注目されている中東発ヘルシーフード「ファラーフェル」の材料だ。この豆コロッケはスーダンでもエジプトと同じようにターメイヤと呼ばれる。
キッチンを覗くと鍋にはあま〜いパスタ「シャアリーヤ」。プラスチックボトルには漢方茶のような「ヘッルムッル」。これはラマダーンの時にもよく飲むらしい。直訳すると「甘い苦い」…確かにそんな味だ。
もう1つの鍋でぐつぐつ煮えているのはデーツ。シャルバートと呼ばれるデーツジュースを作っている。発酵するようで、作ってから3日くらいの内に飲むのは良いけれど、5日も放っておけばお酒になってしまうらしい。その心配からか全く飲まない家庭もあるとか(イスラームではアルコールは禁じられているので)。でも消化に良いので、肉を沢山食べる犠牲祭の時に登場する飲み物のようだ。
「食べるよー」とお呼びがかかった。大きな丸盆を床に置き、みんなが料理を囲んで座る。小さな子供は食事中に暴れる(!)ので別席が普通とか。
女性ももしかしたら女性だけで集まって食べるのかもしれないが、私と妹は家族のお客さんだから呼んでくれたのか、今日は男性陣と一緒に食卓を囲む。
イードルアドハー(犠牲祭)のご馳走は羊!そのほかタァメイヤ、シャアリーヤ、フール(豆の煮込み)、そしてスーダンの郷土料理アシーダ。消化を促すデーツジュース「シャルバート」は甘くてシュワシュワと微炭酸だ。玉ねぎをお供に食べる生のホルモン(かな?)はやめておいた方が良いよ、と忠告を受ける。
午前中はキッチン、中庭、あちらこちらで大人も子供も肉を切っていた。羊一頭分を処理するのは大仕事なんだなぁ。まだ数日間はこの羊を食べ続けられそうだ。