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スーダン日記 2018年8月21日
「イード(犠牲祭)の朝は6時にモスクにお祈りに行くからね」と言われていたので、2時間ちょっとの睡眠でベッドから抜け出し、出かける準備をする。
ムスリマになって3ヶ月程しか経っておらず、普段から頭にヒジャブを巻いていないからどうやって巻くのか分からない。お姉さんがハイハイと巻いてくれた。
羊を見に行くと、いい感じにつながれて大人しくしている。これから待ち受けることを知っているのか知らないのか、平和な表情の羊。
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私はなんだかふらふらして体に力が入らない。体温計で熱を測ったら38度ほど。あぁーー!イードのお祈りにとても行きたかった!…けれど諦めた。
おばちゃんに下痢をしたことや熱があることなどを伝える。印刷して持ってきた多言語医療問診表のアラビア語版がとても役立った。
日本の病院の渡航者医療センターでもらった簡単な病気解説ガイドブックをパラパラめくる。症状から考えて可能性があるのはA型肝炎だが、きっと長旅の疲れに慣れない食事や寝不足が重なって発熱したんだろう。
それまでの3日間、私は家族が出してくれる水道水と思しき水を飲んでいた。「もっと強く止めればよかった!」と妹はしきりに後悔している(妹はミネラルウォーターを飲んでいた)。やはりスーダンの水に免疫がなかったかなぁ。
日本に帰国した後で、職場のスーダン人に「俺だってミネラルウォーター買って飲むよ」と忠告された。えーーー!そうなのか。
発熱のせいで寝正月ならぬ寝犠牲祭だ。しかし、、、本格的に寝ようとすると次から次へと家族が「大丈夫か?」と顔を見に来る。家族の人数が多いのでなかなか寝付けない。この家族まるごと眠眠打破の称号を与えたい。
覚えては忘れるを繰り返してきた「下痢」というアラビア語の単語を何度も説明で使った。きっともう忘れないだろう。
「ナントカは持ってるか?」とおよそ全ての人に聞かれる。どうやら解熱剤のことだ。解熱剤ではないが風邪薬を持ってきているので「日本から持ってきた薬を飲んだよ」と答える。別に薬は飲んでいないのだけど、現地のよく分からない薬を飲まされるのはちょっと嫌だ。
冷えピタをおでこに貼って寝ていると妹がマンゴーを持ってきて、短刀のようなナイフでカットしてくれる。こちらはまな板という文化がないようだ。
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と、慣れない妹が早速指を切る。ゲゲゲ、慌てて血を吸い出す妹。破傷風の予防接種は受けてない。姉に続いて早くも2人目の傷病者が出るとは!