スーダン日記 2018年8月21日(2)
スーダンのイード(犠牲祭)のご馳走は羊の様々な部位を色々な方法で料理したもの、そしてアシーダだ。
アシーダはソルガム粉から作る胡麻豆腐のような食感のプリンみたいな形のもので、ドロドロネバネバのソースをかけて食べる。
ソースは何種類かあるようだが、ネバネバは乾燥オクラか乾燥モロヘイヤ、赤っぽい色はトマトと乾燥肉から出た色のよう。
それにしても、羊の焼き肉は噛みごたえがあって病人には辛い。肉を食べるのはエネルギーがいるんだな、と疲れた顎で思い知る。
我が家の羊を屠るのは明日にしたらしい。イードは5日間続くが、羊を屠るのは3日目までとか。羊はさらに快適になった休み所でゆったり藁を食んでいる。
これまでに羊を屠るところは見たことがないので、熱があっても見なくてはと思っていたけれど、今日のところは安心して眠れる。
何時間かぐっすり寝ると熱が下がった。
おでこに冷えピタを貼り付けたままトイレに行く途中、この家のおじさんが「大丈夫か?」とニコニコしながら様子を聞きに来る。
「熱が下がったら動けよ、ずっと寝てたら良くないゾ。」と歩く仕草を大げさな身振り入りで伝えてくれる。なんかコミカルなおじちゃんだ。
おじさんは7人の子供の父親で長男は25歳くらい、末っ子は4歳くらいだと思う。ご本人は60-65歳くらいなのかなぁ?
スーダンの強い日差しと乾燥した砂ぼこり中ではシワが増えるのも早そうだから…見た目より若いのかもしれない。
手をつないで歩いていると彼と末息子は、如何にもおじいちゃんと孫なのだが、父と息子なのだよなぁ。
そろそろ夕方の食事の時間。私のお腹は不調から立ち直れない。物を食べるとぐっと筋肉痛のような痛みを感じる。
そんな時にやってきたのは幸いにもスープと白米。「さっぱりしてそうだね!雑炊にして食べれるね」と妹の顔が輝く。
たしかにスーダン版雑炊は美味しかった。でも日本の出汁のヘルシーさは無いかなぁ。今の私の胃は肉の脂を受け付ける余裕はないらしい。