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会話って大貧民なのよ

最初のつぶやき
自堕落な生活が日常になってきてしまい、そろそろ文字を書く行為をしないといけないと思い、再びキーボードをたたき始めることにした。

本題
タイトルにもあるとおり、「会話は大貧民」ということを今回は書き綴ってみたいと思う。

「大貧民」というゲームを知らない人はあまり多くないと思うが、念のために。「大貧民」はトランプで遊ぶことのできるゲームの一種だ。数字の3が最も弱く、2が最も強いカードと設定されている。プレイヤーは前のプレイヤーが場に出したカードよりも強いカードを出していき、手札のカードを全て場に出せたプレイヤーが勝者となる。これが基本ルールだ。

ただ、このルールは今回特に重要ではない。重要なのは「場に出ているカードに対して、手札の中から正しいカードを出す」ということにある。

そろそろ話を「会話」というところにシフトしていく。「会話」における「手札」には3種類のカードがある。

  1. 自分がぜひ話したいと思っている話題

  2. 特に話したいと思ってはいないが話せる話題

  3. 話したくないが条件によっては話すことのできる話題

人の欲求としては1のカードをできるだけ場に出せれば気分がいい。ただ「会話」にも「場」というものがある。

例えば、君は趣味である釣りの話をするのが好きだ。先週末も釣りに行き、今までで一番大きな魚を釣り上げた。そのことを友達に自慢したくてしょうがないとする。

今、友達2人は「焼き肉」についての会話で盛り上がっている。内容はこうだ。

「焼き肉ってたまに行くと本当にうまいよなー。俺の家族はもっぱら家焼き肉が多いんだけど、先週は弟の誕生日だったから珍しく店の焼き肉に行ったんだよ。そしたらとんでもなく旨かったんだよ」
「えーいいなー。俺は店の焼き肉なんてもう1年は食べに行ってないよ。何が一番旨かった?」
「やっぱりカルビかなー。スーパーで安売りしているものとは比べ物にならなかったよ」

この話の流れで君が
「俺は先週末釣りに行って人生で一番大きい鯛を釣ったんだぜ!」
と話した場合、どうだろう。今「焼き肉」の話で盛り上がっていたにもかかわず、何の関係もない話を突然話は始める変な奴だと思われる可能性がある。

つまり今、場には「焼き肉」というカードが出ているにもかかわらず、何の関係もない「釣り」のカードを出してしまったことになる。これはいけない。

ではどうすればいいか。何とか「焼き肉」と「釣り」の間を埋める必要がある。これができるかどうかが「話が上手いかどうか」にかかわる。

例えば、2のカードとして
「カルビはうまいよなー。でも意外と焼き肉屋で食べるホタテとかイカも旨いよなー」
と話題を出してみる。これはまだ「焼き肉」の話の域を出ていない。だが、「海鮮」という話題から「釣り」にもつながる。そこで、
「海鮮で思い出したけど、先週末釣りに行ったら人生で一番大きな鯛が釣れたんだよ」
と続けたらどうだろう。まだ無理やり感はあるが先ほどよりははるかにマシだとは思えないだろうか。

話が上手い人は場の話題を自分が話したい話題に自然に持っていくのが上手い人だと思う。それには豊富な知識や経験が必要なのかもしれない。

また「会話」と「大貧民」が似ている点として「ローカルルールがある」という点が挙げられる。

大貧民には8切りや11バックなど様々なローカルルールがあるが、会話にも「政治の話は避けたほうがいい」「野球の話はいつ出しても盛り上がる」などのローカルルールがある。

つまり会話をするうえで重要なのは次の点だ。

  • 今の「話題」にあった話題を出す。あっていない場合は話題を話したい内容に近づけていく。

  • 会話をする相手やグループのローカルルールを理解しておく

最後のつぶやき
以前まではサウナが家の近くにあったので「蒸し問答」というコラムを書いていたが会社の異動でサウナが遠くなってしまい、蒸される頻度が下がってしまった。いつか「蒸し問答」も復活させたい。

終わり


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