教えて!サウナカウンセラー天海先生 「ととのうって何?」
昨今のサウナブームでサウナー人口は急増している一方で、サウナに迷い、救いを求める人たちも増えているのが現実。サウナは自分と向き合う絶好の場であるとともに自分を見失いがちな空間でもあるんだ。我々「サウナカウンセラー」はそんな迷えるサウナーたちを救っているんだぜ。
「す、すみません。天海先生はいますかー?」
早速迷えるサウナーが俺を探しているようだ。いっちょ話聞いてみっか!
最近「サウナがいいぞ」って友達が言うので、近くのサウナに行ってみたんです。事前に調べたとおり、サウナ→水風呂→外気浴を3セットほど行ったんですが、「ととのう」という感覚がわかりませんでした。これって僕が間違っているんですかね?どうなんですかね天海先生!!
山田さん。落ち着いてくれ。そして初対面の人の胸ぐらをつかまないほうがいいと思う。相手が相手なら警察を呼ばれてるぞ。
まず「ととのう」という言葉を忘れてくれ。話はそれからだ。
あ、すみません。思わずサウナみたいに熱くなってしまいました。警察は勘弁してください。でも「ととのう」を忘れるって何ですか?サウナって「ととのう」ために行くんですよね。
違うよ。「ととのう」というのは結果であって、目的ではない。サウナ=ととのうだと思っているうちは一生ととのわない。
まず「ととのう」という言葉について、一緒に学んでいこうや。
「ととのう」という言葉はサウナ界の重鎮「濡れ頭巾ちゃん」さんが北海道の白銀荘というサウナで生み出したフレーズなんだ。
この白銀荘のサイコー過ぎるサウナに入って、"かつ"サ飯としてサイコー過ぎる焼き肉を食べた際に「キマった」という言葉では足りないとして「ととのう」という言葉で表現したのが始まりなんだよ。つまり元々「ととのう」というのはサウナ+サ飯がセットになって生まれた言葉なの。
だから最近みんなが言ってる「ととのう」はフレーズが独り歩きしてしまった結果なんだよ。それにより君のように「ととのう」をゴールと考えてしまって素直にサウナを楽しめない人が生まれてしまったんだ。
なるほどー。「ととのう」という言葉の生まれはわかりました。でも「ととのう」って使わないほうがいいってことですか?
俺が言いたかったのは「ととのうってサイコー中のサイコーの状態を表現する言葉」ってこと。野球でいえば満塁ホームラン。サッカーでいえばハットトリック。麻雀でいえば役満なの。だから毎回当たり前にたどり着けるものではないわけ。
だからまずは「サウナを純粋に楽しむこと」を目標にしてみて。例えば「あー身体がポカポカして気持ちいいー」とか「外気浴の風が気持ちいい」とかさ。それだけで「サウナに行ってよかった」ってなれるはず。
それを繰り返していくと、自分に合ったルーティンが完成してくるから、コンディションとルーティンがマッチしたとき、「ととのう」を体感できるはずさ。
自分、サウナを難しく考えてたかもしれません。ごめんなさい。なんか友達がサウナサウナって自慢してくるのでムキになっていたところがあったんでしょうね。俺は俺の"サウナ"見つけてみたいと思います。
よし!その意気じゃい!サウナは逃げない!夜遅くまでやってる!だからゆっくり君の"サウナ"見つけてくれ。そして見つかったときは俺にも教えてくれよな。ちなみに池袋のからまるはいっつも混んでるけど、サウナも水風呂も充実しててサイコーだぜ。
ここまで読んでくれたみんなもありがとう。また悩めるサウナーが現れたら会おうな!待ってるからよ!