あと何千回だって そう呼ばれたかった
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 第7話。
#ネタバレあり 。
アニメ版の中でも最も短いストーリーではあるけれど、全体の中でもこの回の共感度がハンパなく高かったので記録として残す。
早くに妻を失い、ほどなく最愛の娘をも失った劇作家のオスカー・ウェブスター。
娘を失って以降脚本を書くことができず、酒に溺れる日々を過ごしていたが生前の娘によく語っていた物語を書き起こしたいという思いから自動手記人形サービス(ドール)を利用した。
派遣されてきたのは亡くなった娘と同じ髪の色を持った少女、ヴァイオレットだった。
酒に逃げようとするオスカーを制するヴァイオレット。
脚本を書き始めたオスカー。
オスカーが書こうとしている新作の物語の概要を簡単にまとめると、主人公が精霊の力でモンスターを倒して帰還するまでの話。
だが、結末の部分で行き詰まる。
モンスターを倒した時点で主人公は精霊使いの力を失ってしまう。
これでは主人公は父の待つ家に帰ることができない。
娘の日傘を使っているヴァイオレットを目撃して
元気な頃の娘の姿が脳裏によみがえったオスカーは「もう、帰ってくれ!」と背を向けるが、健気なヴァイオレットの姿を見て娘との思い出を語りはじめる。
「私もこの湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら歩けるかな?」
「傘をさして風を利用すれば、できるかもしれないね。」
「いつかきっと見せてあげるね。お父さん!」
そんな父と娘のやり取りがあった
物語は進み始める。
風の精霊がもう一度だけ力を与えて、
「あなたの傘を広げて。その傘があなたの翼。高く飛ぶと風に流されるから海では波を、川では岩を、湖では落ち葉を踏んでいきなさい」
そうして家に戻った主人公が父親に会って何というか?
ここで再度行き詰まったオスカーはイメージをつかむために
「池の向こうから歩いてきてほしい。できたら湖に浮かんだ落ち葉の上を歩くように」とヴァイオレットに伝える。
この言葉をまっすぐに受け取ったヴァイオレットがとった行動が
ヴァイオレットの姿と娘の姿が重なり、娘との約束が果たされた瞬間。
「いつかきっと見せてあげるね。お父さん!」
「あと何千回だって そう呼ばれたかった」
「ご覧になりましたか?三歩は歩いていたと思います」
「神様なんかいないと思っていたけど、いるなら君のことだろう」
娘の形見だった傘を授けられるヴァイオレット。
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