データ分析&データ視覚化に必要な幅広いスキルの習得に役立つおすすめ本
データ分析&視覚化に必要とされるスキルって、意外と多いですよね。Tableauだけ使えても、統計だけわかっていても、スクリプト言語だけ使えても、それだけじゃ、全然足りません。
そこで、この記事では、データ分析&データ視覚化に必要な幅広いスキルの習得に役立つ本をご紹介します。
The Big book of Dashboards
ダッシュボード設計、思想の入れ込み方、Tableau UKの、私の尊敬するAndy Cotgreave著であります。概念や基礎知識だけではなく具体案を数多く入れているのがポイントです。私は暗記するくらい毎日読んでいます。多くの具体例の中から、融合させて自分の業務に使えることが出来ます。結構骨太な内容なので、相当勉強した人でも読み応えのある一冊です。
Storytelling with Data
こちらの本は、最近日本でGoogle流資料作成術として翻訳されましたね(下記)。
Google流資料作成術
日本語でのこちらの本から出る前から、Storytelling with data を原書で読んでいたのですが、こちらも購入しました。データ視覚化の具体的なティップスは勿論、オーディエンスを掴む術、などデータを使って表現する「肝」となるエッセンスが詰め込まれている一冊です。こちらも暗記するくらい読んで意識的ではなく無意識下でやれるくらいまでやりこみたい。
Fundamentals of Data Visualization
無駄なものをそぎ落としながらもエッセンスがコンパクトにストレートにまとまっておりこれを暗記し体に染み込ませれば一気にスキルが上がると思う本。データ視覚化を、「良い」「悪い」だけではなく、「見づらい(Ugly)」と「そもそも正しさが担保されていない(Wrong)」というように「悪い」の種類を分けているのも素敵だと思います。その二つは質が異なるものだからです。
ノンデザイナーズ・デザインブック
あまりにも有名な本ですが、デザインの原理原則が最初に端的にまとまっており、例示の図や表、デザインもわかりやすく美しいものが揃っています。ビジネス領域のダッシュボードでは特に組織展開から逃れられないため、ここに書かれてある要素を考慮し理解しやすいものを作り上げなければなりません。特に、テキスト(フォント)や配色などの参考にさせてもらっています。
データ視覚化のデザイン
他の素晴らしい本の中に入れるのは恐れ多いのですが、拙著を入れさせていただきました。
和書でデータビジュアライゼーション・視覚化に鋭く絞った本は日本では殆どなく、一年の歳月をかけて自分で書いてみました。これまで培ってきたデータ視覚化のノウハウ、ベストプラクティス、アンチパターン等を整理分類してエッセンスを抽出し、具体的なビジネス課題の事例をあげながら、できるかぎり丁寧に解説した本になっています。Amazonで3カテゴリ「データベース処理」「プレゼンテーションソフト」「グラフィックスアプリケーション」1位になり、本当にありがたい限りです。
ファスト&スロー
脳、認知、心理、などのキーワードはダッシュボード設計にとても重要なエッセンスであり、組織へインパクトのあるものを作る際には非常に重要です。私はコンサルティング案件の他、講師もしているので、データ分析やデータ視覚化の解説をする際の言語化にも多いに役立っています。
統計学入門
ここに書いてあることを理解しながらご自身が使うツール(私だったらTableau)で一瞬で表現できるように何度もしておくと分析の即応力がついて良いです。この本で、「ビジネスのどういう問いにどの統計指標が適切か」を最低限判断できるようにしたり、あたりをつけたり、頭の中で組み立てられるようにしておけると思います。
心理統計学の基礎
とにかく解説が丁寧です。大学で一般教養レベルで統計を学んでいた人は勿論、大学で統計を専攻していた人ですら社会人になってしばらくすると忘れていってしまうものです。そんな人にもこれはブラッシュアップになりクイックに改めて学べるものでもあります。
Knowledge is Beautiful
理屈を超えて個人的に大好きな本。表現のインスピレーションに行き詰まった時にパラパラとめくるとなぜかアイデアが浮かぶ、とても凄い本。こちらのThe Book of Circles も私がアイデアが出ず行き詰まった時に見ている本です。
みんなのPython
データ分析に際し、前処理が重要であることはデータ分析、ビジュアライゼーションの可能性や広がり、発想にも大きな違いをうむことから明白であります。柴田さんの「みんPy」は私のようなこれまで何も知らなかったノン・エンジニアにもわかりやすく書かれています。私は生粋の文系であり、Tableauと出会うことがなければPythonやSQLなどを学ぶことはありませんでしたが、そんな私の最初の一冊です。柴田さんは先日みんなのブロックチェーンも出版されましたね。僭越ながら査読させていただきました。
グロービスMBAクリティカルシンキング
こちらの勉強会記事にも書いているのですが、データ分析はデータだけで完結するものではなく最上流工程である思考技術の如何によって分析の価値は決定づけられます。そういう意味で、これは「考え方」の基礎概念をおさえる上で、必読と言えるかもしれません。こちらにある「思考」は読んだだけでは身につかないので、特訓が必要ではあります。
ビジュアライズは引き算が9割
自分の本を挙げて恐縮ですが、技術書典6というイベントで私が出した技術同人誌です。「データ視覚化にあたり、多くの人が何気なく無意識にやってしまいダメになってしまうポイント」は意外に多く、"やめること"(引き算)に焦点をあてた本です。100ページ弱で、さらさら読めます。
※現在私は商業出版本を執筆中です。今年冬に刊行予定です。
Information Dashboard Design
超大御所Stephen Few氏のInformation Dashboard Designですが、組織での大規模な展開をするようなダッシュボードなど、絶対に妥協のない設計になっているかをこの本で最終チェックすることがあります。
その他、タダケンさんも、データ分析にあたり参考になる本を厳選して価値ある情報をご紹介してくださっています。
私も結構厳選したつもりなのですが、たくさんになってしまいました。勉強は永遠に続く道ですね:-) おすすめ本Vol.2はこちらです。
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