データを使ってマーケティングを自動化する (データをマーケティングに活用するPart6)
前回はデータを活用したマーケティング施策の「測定」を説明しました(前回の記事はこちら)。今回は、実行された施策を「自動化する」部分についてです。
1. データを使って仮説を作る
2. データを使って施策を実行する
3. データを使って効果を測定する
4. データを使って上記を自動化する [今回]
これまでの内容がわかっていれば、要はこれまでの
「仮説を作る」
↓
「施策を実行する」
↓
「効果を測定する」
↓
「(効果検証を元に)仮説を作る」
というサイクルの一部、ないし複数の部分を自動化してくれるということになります。
こういった自動化が有効になるケースというのは
人では処理できない(処理するのに、効果に対して手間がかかり過ぎる)量
- 例:数百〜数千の変数を元にした顧客へのダイレクトメールの出し分け
スキルの成熟レベルに達していない人でも一定の精度が出すことを助ける
- 例:資料請求をした見込み顧客のうち、営業が対応する優先順位付け
人の作業と組み合わせることで、質・スピードがより向上する
- 例:顧客ごとの嗜好やライフステージの予測を元に、対応方針を変更する
施策の精度が僅かでも向上することが、大きな利益につながる
- 例:金融商品などの1件のCVが大きな収益を産む商品のマーケティング
などがあります。
自動化においては、自動で改善を重ねて行く仕組みを入れる必要があります。A/Bテストでは、複数のパターンのクリエイティブを掲載して統計的にどちらの方がパフォーマンスが高いかを検定しながら、良いパフォーマンスが出る施策を見つけることができます。当然この処理は人間でもできますが、テストしたい施策のパターンが多かったり、高頻度でチェックをするとなると自動化が望ましくなります。
例えば、Googleではアプリ広告の掲載〜効果測定までを自動で実施するユニバーサルアプリキャンペーンというものを実施しています。その他にも、こうした自動化ツールは数多く世の中に存在します。また自社にフィットする適切なツールがない場合は独自で開発することもあります。
https://support.google.com/google-ads/answer/6247380?hl=ja
これらのツールの有効性は、結局の所自社のマーケティング上の課題のタイプ、過去のデータ蓄積の量・質、社内のリソース等の兼ね合いで変わります。コスト面や、運用のために「人が合わせる」ためのリソース面で結局割に合わないということもよくあります。実務上は、ツールを導入する前に、その自動化が本当に有効かどうかをまず人力で検証してから導入を検討することもよくあります。
いずれにしても、自動化はあくまで自動化であって、自社のマーケティングの実務上の仮説作り・施策実行・効果検証のアプローチの質を高め、それを自動化するということが望ましいです。と同時に、ツールも常に進歩していくので、情報にはキャッチアップしていく必要がありますが。
根本的には、こういった自動化はマーケティングの「最適化」にはなりますが、大きな「戦略」「方向性」を示すものではなく、より前の段階、すなわち質の高い仮説に基づく戦略の中で、それを最適化することで成果を出すものだと理解した方がよいと思います。
そのためにも、まずは以前の記事で紹介したように、顧客視点でのデータに基づいて戦略を立てることから始めることをおすすめします。
次の記事へは以下のリンクからどうぞ!
・① データをマーケティングに活用する4つの方法
・② データを使って仮説を作る
・③ 続・データを使って仮説を作る
・④ データを使って施策を実行する
・⑤ データを使って効果を測定する
・⑥ データを使ってマーケティングを自動化する
・[関連記事] データ分析は、課題を見つけるものか、解決するものか [次はこちら]
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