DAMA-ADMC2022 知識労働者のためのデータリテラシー
知識労働者のためのデータリテラシー
講演者
Peter Aiken 氏
DAMA International会長
概要
データマネジメント セミナーレポート
データマネジメント関連のセミナーに興味ある人はこちらからどうぞ。
著者の他のコンテンツとして、DMBOKについてまとめているのでどうぞ。
知識労働者のためのデータリテラシー
はじめに
データに関係ない人は、目先手段に目が行ってしまい、本質的なデータ活用について議論できず、まったく関係ない議論を行ってしまう。
データ活用は今後のデータの増加に従って増えていく。そのためにもリテラシーを身につけなければならない。
21世紀の人々を創る
企業がデータについて注目すると、データに管理す理解が足りていないことに気が付く。
データリテラシーの中で統計を理解する力と、問題を対応する力は別。
金融は金融リテラシーを向上させるために、体系的に学べるようにしている。
ヘルスはヘルスリテラシーを向上させるために、体系的に学べるようにしている。
他にも、文化、メディア、科学…といろんな分野で学べる仕組みが整っている。
すなわち、リテラシーとは読み書き、知識、スキルがあること。
データリテラシーを向上させるために、覚えておくべき考え方。
読解力
数的思考力
デジタル問題解決力
データリテラシーは小学生が教科書を読み書き、読解できるような感じで、データの読解力、扱い、分析する能力があること。
データの課題はシステムか人かのどちらに課題があるかというと、90%が人に起因する。
データ分析は前処理に80%のコストがかかっている。
また、80%のデータがうまく扱えない。
正しいデータの扱い方を学んだうえで扱わないと、データという資産を活用できない。
データは石油ではない、データは土壌である。違いがあるとしたら。
種はランダムにまかない。
月曜日に食べるために、金曜日に種をまかない。
アメリカン航空は200~300億ドルのデータ資産を保持していたが、市場評価は60億ドルだった。
アメリカン航空はデータを正しく管理できていないため、データ資産の評価が市場評価に含まれなかった。
ソフトを使う、データベースを作ることを目的にすると、データについての課題に気が付けない。
企業はデータリテラシーに投資をする必要がある。
データリテラシーフレームワーク
データサイエンティストになるためには、統計を2年勉強する必要がある。
といったことは議論対象ではない。
データは利用者によって見かたが異なるので、
L5:プロフェッショナル
L4:教師
L3:ナレッジワーカー
→利用する情報を取捨選択ができる
ーーーーーー組織の壁ーーーーーーーーー
L2:L1かつ大人
L1:モバイルデータ利用者
→受け取った情報を取捨選択ができる
スマートフォンを利用すると、どのようなデータが発生するのかというのを理解しているか。
データがデジタルの世界でどのように取り扱われているのかを理解しているか。
フルタイムのデータ専任チームを作って標準化することで、目標地点に到達できる。データマネジメントと社員のデータリテラシーを向上させることでデータを活用できる。
業務パフォーマンス向上とその事例
12段階プログラムというアルコールやドラッグの問題を解決するフレームワークがある。
データ活用によって、ビジネス戦略の立案とコスト削減を成し遂げている。
アメリカ軍は心のケアのため、データ収集、データ管理、データのマッピングを行った。
データを見ればその時に何が起きていたのかを定量的に見ることができる。
感想
データは新しい資産である。という概念を当然のごとく説明していたのが印象的だった。
資産なんだけど、資産として活用するためには利用者も管理者もデータリテラシーが必要だよねという話と理解した。
やっぱり、データ活用というのはデータを使った戦略立案、意思決定がメインで手段としてはビジュアライズなんだなという事を理解した。
最後データは石油であるというのは間違っていて、データは土壌であると言っていたのが印象的だった。
自分も今度からデータは石油じゃなくて土壌なんだよって、知ったかぶって言ってみよう(笑)
おわりに
自分の知識をまとめるためと今後誰かがデータマネジメントをやってみたいと思った時のきっかけとなるためにnoteを書くことにしました。
モチベーションのために役にたったという人はぜひ、フォロー&スキをお願いします。
ツイッター(@yoshimura_datam)でもデータマネジメントに係る情報をつぶやいてますので、よろしくお願いします。
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データマネージメントに興味を持った人はまずは読んでみるとデータマネジメントでなすべき概要が理解できる。
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DMBOKを技術者目線で読み解いた内容になっているので、実践的データ基盤への処方箋と同様データ技術に係る人におすすめする。