うどん屋とそば屋の立地
はじめに
あなたはうどん派でしょうか、それともそば派でしょうか。私は基本的に両方大好きですが、そばの方が頻繁に食べる傾向があります。これはおそらく私が生まれ育った鳥取県の米子市という町が、そばが有名な出雲が近く、蕎麦屋さんが多かったため、自然と親しみが強まったからでしょうか。大学進学で京都に住み始めてからは、うどんを食べる機会が大幅に増えたような気がしています。そして、社会人になり、東京へ来てからはまたそばを食べる機会が増えているように感じています。
そこでふと思いました。
「うどんとそばって地域によってどのくらいお店の偏りがあるの?」
ということで、さっそく見ていきましょう。
全体的な立地状況
日本全国にうどん・そば屋さんはいくつあるでしょうか。食べログに掲載されている店舗を見てみると、
・ジャンルがうどんのみの店舗数:11,457
・ジャンルがそばのみの店舗数:19,248
・ジャンルがうどん・そば両方の店舗数:16,421
となっており、そば屋の方が2倍近く多いという結果になっています。
地図上にプロットしてみると下記のようになり、人口も考えると、うどんは近畿・瀬戸内・北九州に集中しており、そばは中部・東北含め全国的に広がっている様子がうかがえます。これはうどんの原料となる小麦の生育に必要な条件が西日本の瀬戸内周辺が適していることが関係していることと、そばは干ばつや土壌の酸性化などに強く、日本中で開墾するときの作物として栽培されていた歴史が関係していると考えられます。
(色が濃いほど店舗が密集しているエリアになります)
都道府県別の店舗数
都道府県別に店舗数を集計すると以下のようになります。
ほぼ人口順のような結果になりますが、沖縄・山形のそば屋の多さ、香川県のうどん屋の多さが目立ちます。
比率をマッピングすると、下記のようになり、地域によりくっきり分かれることが見て取れます。
市区町村別立地
市区町村別に見た際の軒数TOP20はどうなるでしょうか。リスト化すると下記のようになります。やはりうどんは香川県の高松市が圧倒的であり、大阪や福岡も多い印象です。そばは那覇が多く、これはソーキそばがそばカウントされてしまっている可能性があります。また、長野県のそば屋の多さも目立ちます。
人口当たりで見てみるとどうなるでしょうか。まずはうどん屋さんから。
下記グラフにあるように香川県がやはり強いですが、千代田区や大阪市中央区のような都心部もランクインしてきています。都市部に関しては、昼間の働きに来ている人向けの店舗も多いかと思うので一概には言えませんが、相当なうどんの激戦区であることが伺えます。
そばはどうでしょうか。沖縄以外はほとんど東日本の山間部になっていることが伺えます。熊本県の阿蘇郡だけ西日本で大きな値となっています。これはここが九州の一大そば産地となっていることが一因となっているようです。
市区町村別うどん vs. そば店舗数
うどんとそばどちらが多いかで色分けをした地図が上記になりますが、やはり、瀬戸内周辺がうどん、それ以外がそばという分布になっていることが見て取れます。私がそばをよく食べる時期、うどんを食べる時期が、その時住んでいる場所に大きく左右されることがよくわかります。
最後に
前回の寿司につづいて、今回はうどんとそばの地域性についてみていきました。やはり食べるもの、好みは住んでいるエリアに私の場合はかなり左右されることがわかりました。
他にも何か比べたいものがあれば随時比べて書いていこうと思っています。
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