【MILスペックの基礎知識】(保存版)
============================
MILスペックって何ですか
============================
米国国防総省(DOD)による調達を潤滑に図るための標準化文書(Standardization Documents)のひとつです。この標準化文書のなかには、MILスペックの他、MIL規格やMSドローイング、MILハンドブックなど、多種多様な文書が含まれています。数の上でMILスペックが圧倒的に多いことから、この標準化文書全体のことを通称MILスペックと呼んであり、DODでもMILで通ります。最近では、民間規格の取入れが急増したり、またMILスペック自体も変容したりして、昔のMILスペックのイメージもだいぶ変わりました。
============================
MILスペックはほかの規格と何が違うのですか?
============================
通常、われわれが生活する周りには、洗濯機、テレビ、ボールペン、セーターなどすべてが規格品なのですが、すべて人間の生活圏で100%の性能を発揮するように作られています。この性能を測る尺度はいろいろありますが、例えば温度や湿度、衝撃や重力などがあげられます。JIS規格などはその好例です。
MILスペックは遠い宇宙や空間、深い海底、熱い砂漠地帯や熱帯雨林また北極や南極のような極地でもその性能を100%発揮するように求めるものです。ですから、材料からして違いますし、試験方法やその運用基準もまったく違ったものです。これがいわゆるMILスペックが厳しい規格といわれる所以です。
現在、MILスペックはその数が3万件近くありますが、航空機や電子通信システムなどの部品や材料のみならず、靴や帽子、缶詰や鉛筆削りといった生活用品や事務用品に至るまで何でもあります。しかしMILスペック改革により、見直されて、特例以外は民生品にとってかわるようになってきています。
============================
MILスペックとMIL規格は同じですか ?
============================
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?