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生成AIによる3Dモデリングの現状と可能性

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近年、生成AI(Generative AI)の進歩により、3Dモデリングの自動化が注目を集めています。特に、テキストや画像から直接3Dモデルを生成する技術は、ゲーム開発やバーチャルリアリティ、3Dプリンティングなど、多岐にわたる分野での応用が期待されています。本記事では、生成AIを用いた3Dモデリングの現状、実際の試行結果、そして今後の展望について詳しく解説します。



1. 生成AIによる3Dモデル生成サービスの現状

生成AIを活用した3Dモデリング技術は、テキストや画像から直接3Dデータを作成する手法として注目されています。特に、「Text-to-3D」技術は、ユーザーが簡単なテキスト入力だけで複雑な3Dモデルを作成できる可能性を秘めています。

生成AIで作成された3Dモデル

近年、多くの企業がこの分野に参入し、さまざまな3D生成サービスを提供しています。しかし、現時点では生成品質や精度にばらつきがあり、特に3Dプリンターでの出力を前提とした精密なモデリングには課題が残っています。


2. ChatGPT-4oによる3Dモデル生成の試行

ChatGPT-4oは、テキストベースで高度な生成能力を持つAIですが、3Dモデルの直接生成にはまだ限界があります。実際に試験的に「サイコロの3Dモデル(STLファイル)」を生成しようとしましたが、期待通りの出力が得られませんでした。

ChatGPT-4oでサイコロの生成をしたがただの立方体が生成された

その理由として、ChatGPT-4oは主にテキストや画像の生成を得意としており、3D空間内での精密なオブジェクトの構築に関しては専門的な訓練を受けていない点が挙げられます。そのため、現時点でChatGPT-4o単体での3Dモデリングは、実用レベルには達していないと言えるでしょう。


3. Meshy.aiを活用した3Dモデルの生成と3Dプリントの結果

ChatGPT-4oでは満足のいく3Dモデルを作成できなかったため、他社の3D生成AIサービス Meshy.ai を試してみました。Meshy.aiは、画像やスキャンデータを基に高品質な3Dモデルを自動生成できるサービスです。

Meshy.aiで3Dモデルを生成している画面

Meshy.aiでの3Dモデル生成

Meshy.aiでは、画像やテキストを入力することで、自動的に3Dモデルを生成できます。試しに、シンプルなオブジェクト(立方体や球体)だけでなく、少し複雑なオブジェクトも試しました。その結果、かなりリアルな3Dモデルが生成され、特にゲームやVRコンテンツ向けのモデルとしては実用的な品質が得られました。

Meshy.aiで生成された3Dモデルのビジュアル

3Dプリンターでの出力テスト

次に、生成された3DモデルをSTL形式でダウンロードし、実際に3Dプリンターで出力してみました。すると、以下のような結果が得られました。

3Dプリンターで実際に印刷したモデル
  • 形状の再現度: 全体的な形状は正しく再現されたが、細かいディテール(エッジやテクスチャ部分)の精度が低めだった。

  • 採寸の精度: 3Dプリンターでの精密な採寸には不向きであり、部品として使うには調整が必要。

  • 表面の滑らかさ: 出力後のモデル表面には若干の荒さがあり、研磨や加工が必要だった。

結果として、Meshy.aiは3DゲームやVR向けのモデル作成には十分なクオリティを発揮しましたが、3Dプリンターでの物理的な出力にはさらなる精度向上が求められることが分かりました。


4. まとめ

📌 生成AIを用いた3Dモデリング技術は進歩しており、特に Meshy.ai などの専用サービスを利用すると高品質な3Dモデルを作成可能。
📌 ChatGPT-4o単体では3Dモデルを生成するのは困難 であり、STL形式での直接出力は難しい。
📌 Meshy.aiは3DゲームやVR向けのモデリングには適している が、3Dプリンターでの物理的な出力には調整や後処理が必要。
📌 精密機器の部品作成など 高精度な寸法が求められる用途には、現状の生成AIではまだ不十分 であり、手動でのモデリングや調整が必須。


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