ゴルフ場は泥棒だらけ? その1
泥棒と言っても外部からの不法侵入ではなく、お恥ずかしながら従業員が泥棒でした。わたしが、ここ(宮城県)のゴルフ場の社長になる以前は、現金売上の横領事件もあったそうです。
今回の泥棒事件?は、明らかに盗みをはたらいている従業員に、窃盗をしている意識がないところに真の問題がありました。
コース管理のための芝刈り機や散水車、お客さまが利用する乗用カートなどを動かすには、当然ガソリン(と軽油)が必要です。しかし、給油をしに近所のガソリンスタンドに‥ということでは効率が悪く、そもそも重機やカートなどは場外を走ることができないため、場内にガソリンスタンド(自家用給油所施設)をコース管理棟の脇に設置し、契約しているガソリンスタンドに定期的にガソリンを補充してもらっていました。
しかし、その場内のガソリンスタンドから、コース管理の従業員全員とレストランの一部従業員が、通勤用に乗ってきた自家用車に無断で給油をしていたという窃盗行為を、日常的に行なっていたのです。
他のゴルフ場の燃料使用量との比較確認と従業員への聞き取り調査で発覚したわけですが、「今までダメだとは思わなかった」とコース管理責任者からの弁明にはかなり驚きました。
悪いことをしたが開き直っているというより、本当に給油をしてもいいと信じていたようでした。
前社長がこの事実を知っていたかどうかは分かりませんが、このことに限らず、現場管理がかなり杜撰、どんぶりだったようです。
通勤手当として、自宅から会社までの距離に応じたガソリン代を支給していたので、二重払いとなっていたわけです。
この事実が発覚した後は、給油施設に鍵をつけました。
問題は、当人たちに罪の意識がないため、給油にできなくなったことへの不満が湧いたことです。まさに逆ギレなのですが、そうした管理強化がシメツケだと捉えた数人がパラパラと会社を去っていきました。
教訓
都会の常識は田舎の非常識に思われることも。
コンプライアンス意識はゼロと思ってかかった方がいい。