
ニーズをパターン化して整理してみた話
企画や分析職のブログ開設者がニーズはいくつかのパターンに分類できるんじゃないかという話をまとめた記事です。
ニーズもパターン化できないか
ことの背景は筆者が副業で健康市場のマーケットリサーチを依頼された時のことです。”とある健康食品を売りたいのだけど買う人はどんなニーズを持っているのかを調べてまとめて欲しい”というものでした。
いつもこの手のニーズ調査をするときは、SNSやネットで口コミを集めたり、定性ヒアリングを重ねてユーザーが置かれている環境・背景も踏まえながらどんなニーズがあるのかを探っているのですが、その折にふと感じたことがありました。
”ニーズというものをパターン化できないかしら”
業務上フレームワークも活用しながら進めることが多い筆者なのですが、ニーズというものもパターン化できるのならば抜け漏れが減っていいよなという感覚からふと浮かんできた発想なのだと思います。
ニーズが生まれる構図

改めてニーズはどうやって生まれるのかを図式化しながらまとめてみたいと思います。
とはいえ、話はシンプルだと思っていて、現状とありたい姿(理想)があり、その間にギャップがあるのでそれを埋めたい、そこからニーズが生まれるという構図です。また、ギャップを埋めていく手段としてソリューションがあります。
ソリューションはいろんな形があって、この構図を組織や経営に当てはめるとソリューションには”戦略”が当てはまったり、”施策”が入ったりします。
市場の場合はソリューションが”サービス”や”商品”だったり色々します。
”ありたい姿”は常に上にあるのか?
ただ、ニーズの調査を行なっていると時折、思うことがあります。
それは”ありたい姿は常に上にあるものなのか?”ということです。
個人的な感覚でいくと、上にあるということは現状よりも”改善”したような捉え方を感じます。しかし、改善だけが全てなのでしょうか。
例えば、細マッチョになりたい方がジムに通い、念願の細マッチョになったとしましょう。
折角、細マッチョになったのだからもっとマッチョになろうと励む方も入れば、一旦今の状態が理想なので維持できるだけの運動にとどめる人もいます。はたまた、人によっては筋肉がつきすぎて着れる服の種類が減り、折角つけた筋肉を少し落としたいという方もいるかも知れません。
この時に現状のありたい姿の関係はどうなるのでしょうか。
ありたい姿は現状より上、つまり改善の方角にあるのでしょうか?
どちらかというと、水平移動や下降のパターンな気がします。
正直これはありたい姿の捉え方なだけだともいえますが、図式化するとこんな構図になります。

現状がどの状態にあるのか
現状とありたい姿の関係を見つめ直すと改善か継続か改悪かの3つの方向性がありそうなことまで書きました。
ここにもう1つの視点を足してみたいと思います。
それは”現状の状態がどうなのかという視点”です。
現状とありたい姿の方向を見た時、現状の立ち位置によってはニーズが異なってくることがあります。
例えば、体重が太り過ぎていた場合を考えます。
現状がマイナスの状態の時、改善の方向に向かうと考えるとその意味合いは体重を減らしたいといったものが出てきます。
しかし、一部のスポーツでは1回太ってから筋トレをしてビルドアップをしたりします。あるいは筋肉マッチョでさらに筋肉をつけたい時とか。
この場合はスタートはニュートラルかプラスな状態で、改善の方向に向かう場合はより筋肉をつけて自分を磨きたいや筋肉をつけて押し負けない体にしたいといった意味合いに変わります。
こんなケースだと別にスタートがマイナスにある必要はないことに気付かされます。
これを図にするとこんな感じでしょうか。

ニーズのパターン化をしてみる
現状とありたい姿の位置関係とそもそもの現状の位置の考察をした上でこれらを掛け合わせて図式化してみましょう。

イメージしやすいようにニーズに名前つけてみましたが、ネーミングセンスはないと思いますw
ただ、こうやって整理するとニーズはいくつかのパターンに整理できそうな気がしますね。
それぞれ代表的なものとして考えられる例を以下に書いておきました。
ブーストニーズ:
改善している状況からより良くしたい、加速させたい、追求したい
Ex. 100kgを持ち上げられるくらい筋肉がついたがもっとつけたい
PVが伸びているのでよりプロモーションを広くにかけて伸ばしたい
理想維持ニーズ:
改善したのでその状態を維持したい
Ex. 10kg痩せたのでその体型を維持したい
組織コミュニケーションが良くなったのでこの状態を継続したい
フィードバックニーズ:
減少させてクールダウンしたい
Ex. 値上がりしすぎたので生産を抑えて値上がりを抑えたい
ワクワクニーズ:
現状に不満はないが良い状態に行きたい
Ex.現在のままでも良いが面白い仕事を増やすためにアイデアショップを開く
たまたま見かけたオシャレなポスターを部屋用に買う
現状維持ニーズ:
現状悪い状態ではなく現状を維持したい、コンセプトを保ちたい
Ex. イメージを変えないために同じ系統の服を買う
課題改善ニーズ:
悪い状態なので/自分にとって負が発生しうるので改善したい
Ex. 業務に時間がかかるので効率化したい
食い止めニーズ:
現状は悪い状態だがこれ以上悪い状態になるのを抑えたい
Ex. 壊れて修理までに時間がかかるのでひとまず金具で固定しておく
今までご自身で携わったものがどのニーズを満たすのかを考えてみるのも面白いかも知れませんね。
まとめ
今回はコラムとしてニーズをパターン化できないかを考察してみました。
この内容をもとに、ソリューションを提供する相手のニーズをChatGPTと整理した記事も書いてみたので興味があれば是非読んで見てください。
いいねとフォローもいただけると嬉しいです!
いいなと思ったら応援しよう!
