SmartHR データアナリスト組織のミッション・バリューを作った話
SmartHRデータアナリストの岡田(@taka_san_777)です。
おかげさまで、頼もしいデータアナリストの仲間が増えてきて、会社から求められる役割も少しずつ変わってきたので、データアナリスト組織として成し遂げたいミッションと、ミッション達成のために必要なバリュー(行動指針)をアップデートしました。
今回のnoteでは、データアナリストチームのミッション・バリューを具体例も合わせて、ご紹介させていただきます。
新しいメンバーが増えてきたおかげで、マネジメント業務の重要性もますます高まってきました。
そこで、一緒にデータ組織をマネジメントしてくれるマネージャー候補の募集を開始しました。SmartHRにおけるデータ組織の事業インパクトをもっと大きくしていくために、一緒にチャレンジしていきましょう。
データアナリストチームの変遷
私たちのデータアナリストチームの変遷をざっくりまとめてみました。
まず、立ち上げフェーズですが、ここは【「戦略策定」「マーケOps」「デザインOps」「データ分析」をつなげて、欲張り組織を作った話】というnoteを先日リリースしたgenbo(げんぼう)さんを含むメンバーが、Salesforceレポートやスプレッドシートを使いながら、事業の根幹となるKPIを可視化するところからスタートした時期です。
また、数字を見るために業務オペレーション内で必要なインプットデータの要件定義など、データ活用の視点をマーケティング・セールス活動などに組み込む役割も担っていました。
次に地盤作りフェーズですが、増えてくるデータ利活用ニーズに対して、持続可能なデータ拡張を行ってきました。具体的には、BigQueryといったDWH、データマート、ダッシュボードの整備や運用ルールの構築です。
私もこのフェーズの途中からジョインしましたが、各領域の施策担当者が日々データを見るようになり、施策の課題発見や最適化の議論などが活発になり、一気にデータの民主化が進んだ印象を受けました。
データアナリストチームの役割の変化
ミッションのアップデートを検討する時に、genboさんと会話して、およその方向性は見えていましたが、VP of Brandingの岡本さんに1on1でヒアリングした内容が大変参考になりました。
Q.
これからのデータアナリストチームに期待することは何ですか?
A.
①各チーム単位の指標は色々出てくるが、マーケ活動がその後の事業活動に貢献していくために、各指標の繋がりや流れを分かるようにしてほしい。
②マルチプロダクト観点で投資対効果を可視化し、事業戦略も考慮した予算配分を経営視点でマネジメントしていく必要があるので、その支援をしてほしい。
つまり、小さなまとまりだけで個別最適化するのではなく、大きなまとまりで見た時に、どこに課題があるのか?(チャネル間、マーケとセールス or CS間、プロダクト間など)を発見し、解決に向けた動きを推進する役割がデータアナリストに求められていると解釈しました。
アップデートした新ミッション
変遷や今後の期待役割を踏まえて、上記のようにミッションをアップデートしました。
新ミッションに込めた想い
「データ利活用を通じて、組織の意識・行動を変える」について、実はアップデート前のミッションに入っていました。これは、どんなに素晴らしいダッシュボードやデータ分析結果を出したとしても、組織の意識や行動を変えることができなければ何にもならないので、ここにコミットするのは変えませんでした。
実際、チームメンバーは、ダッシュボードの見方や活用方法の説明会やデータ分析結果に対するフィードバック会などを積極的に開催したり、アウトプットだけに終わらせず、アウトカム(成果)に繋げようとする動きは根付いているので、大変頼もしいです。
「事業成長に”最大限”貢献する」について、前述した通り、経営や複数組織間の活動にも視野を広げたり、中長期視点も考慮しながら、事業成長により大きなインパクトをもたらせるチームにしたいという想いを込めました。
先日、データ利活用の議論をしているミーティングで、施策担当のマネージャーが「どういうデータを取るべきかの要件定義は、施策担当チームで考えましょう。」という発言がありました。その発言を聞いて、私はデータアナリストが”データ視点で課題発見と解決を行う企画屋”ではなく、”欲しいデータを提供してくれる人達”として、まだ見られているんだなぁと、悔しい気持ちになりました。(その方は、決して悪気があったわけではなく、むしろ私達のリソースに気を遣ってくれた発言だと理解しています。)
欲しいデータを提供することが、どれほど重要であるかは理解していますし、データアナリストが常に企画や構想段階で入る必要はないと思いますが、データアナリストチームの次の伸び代として、こういう側面も出していきたいです。
新しく作ったバリュー(行動指針)
ミッションのアップデートと共に、ミッション実現に必要な行動指針(バリュー)を新しく作りました。
ミッション実現のためには、まずデータアナリスト自身が解くべき課題を見極めて、課題解決に向けて着手する必要があります。
そのためには、定量情報に閉じることなく、定性情報のインプットも惜しまず、アウトプットとフィードバックのサイクルを繰り返しながら課題構造と打ち手の解像度を高めていかなければいけません。
以前、私は以下のようなフィードバックを受けたことがありますが、これからも自問自答を続けたいです。
「岡田さんが今取り組もうとしていることって、どういう人達の話を聞いた結果、着手しているんですか?岡田さんは、(目の前のそれっぽい解決策に着手する)動きは早いけど、捉えてる課題の幅が小さいし、登るべき山が違いますよね。」
2つ目の「主要因にフォーカスしよう」は、1つ目のバリューにも共通するところがありますが、データ分析などをしていると、様々な要因・変数が気になることがあります。
枝葉の要因に惑わされ過ぎるとキリがなく、スピードも出てこないので、まずは主要因(と思っていること)にフォーカスすることを強調しました。「間違っていそう」「今のタイミングではない」と感じたら、素早く軌道修正すれば良いだけです。
3つ目の「インパクトの大きさにこだわろう」は、自分が取り組んでいることに対して、どういう組織にどんな良い影響があるか、部分最適化にならないか、狭い打ち手にならないかを見つめ直し、インパクトを大きくするためにはどうすべきか、構想をアップデートすることで、より大きな事業インパクトを出していけると考えています。
ミッション・バリューを作成してみて、「もう少し分かりやすい言葉にした方が伝わりやすそうだなぁ」「集約できそうだなぁ」「データアナリストとしての最大限の成果って、どんなものがあるんだろう」などなど、改善できそうなポイントが出てきたので、他の人の意見も聞きながら、ブラッシュアップしようと思います。
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SmartHRはスケールアップ企業として、大きな組織になっても急成長し続けるための仕組みづくりが必要なタイミングです。
事業成長やマルチプロダクト化を推進していくにあたり、個々の組織だけにデータを閉じるのではなく、データを共通言語として、組織と組織を繋げて事業により大きな動きを作り出していくような役割をデータアナリティクス組織として担っていきたいと思っています。
データ組織をマネジメントしてくれるマネージャー候補の募集を開始しましたので、マネジメント観点からSmartHRにおけるデータ組織の事業インパクトを大きくしていくチャレンジを一緒にしてみませんか。
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インタビューnote「「データから戦略を立てる」SmartHRマーケのデータアナリストの働き方」にSmartHRのデータアナリストがどんなことを大事にしているか、なども書いていますので、ご参考ください。
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