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ウォリアーズへのバトラー加入は何をチームにもたらすのか!?

動画の方はこちらになりますので、音声付きで観たい方はこちらをぜひご覧ください!


現地時間2月6日、5チーム間のトレードでジミーバトラーがウォーリアーズに加入しました。
トレードの評価に関してはかなり賛否が分かれています。
今回のバトラー獲得に関して、ウォーリアーズ視点から、スタッツを用いて分析していこうと思います。


まずはトレード内容に関してです。
ウォーリアーズは今回のトレードで6度のオールスター選出経験のある、ジミーバトラーを獲得しました。
放出した選手はこの4人。
優勝シーズンに大きな貢献をしたウィギンズ、去年加入したばかりのアンダーソン、昨日来たばかりのシュルーダー、最近プレイタイムが貰えていなかったリンディーウォーターそして2025年の1巡目を対価として放出しました。
1巡目に関してはTop10プロテクトがついているものなので、そこまで痛手ではないのかなとも思います。




それでは、このバトラーの獲得はウォーリアーズに何をもたらすのでしょうか?




これらを順に解説してこうと思います。

ウォリアーズの課題とは?


まずウォーリアーズの現状です。


結論から言えば、チームの2pt%が少ない、FTが少ない、カリー依存のオフェンス。これらが現状のウォリアーズの課題と考えます。
具体的に数値を見ていきましょう。



まず、3P% これは36.2%と、リーグ平均よりも高い数値をマークしています。つまり3PTを比較的高い確率で決めることができています
しかし、懸念となっているのが2P%です。リーグ平均61.5%に対してウォリアーズの数値は52.6%とかなり低いことがわかります。
結果として、2ptと3ptのシュート率を合わせて計算した、エフェクティブフィールドゴールの数値は52.9%とリーグ全体としても23位。また、フリースロー試投数も1ゲーム平均20.4本、リーグ全体24位と、かなり少ないことがわかります。


また、ウォリアーズのオフェンスはカリーに大きく依存していることがわかります。
例えば3PTの試投数に着目しましょう。
まず見て欲しいのがウォリアーズが優勝した21-22シーズンの数値です。



カリーの一試合あたりの平均試投数は11.7本。
それに続いてクレイトンプソンが9.3本。プールが7.6本打っていることがわかります。
対して、今期のウォリアーズの数値です。
カリーの試投数自体は10.9本。これ自体はそこまで大きく変化はないのですが、それに次ぐ試投数がヒールドの7本、メルトンの5.8本と、カリー以外にシュートを多く放つ選手が少ないことがわかります。
シュート本数を多く打つ選手が複数いる場合はたとえ1選手が不調であっても他の選手がカバーをできます。しかし、今期のようにカリーだけにシュート本数が集中してしまうと、良くも悪くもカリーに依存してしまいます。

また、チーム内の各選手の平均得点数を見ても、平均で20得点以上取れる選手はカリーしかおらず、この数値からもカリーへ依存してしまっている状態なのがわかります。
ウォリアーズの現状が分かったあとは、ジミーバトラーという選手に着目していきましょう。

ジミーバトラーの強みとは?



本人のモチベーション。また、ヒーローやアデバヨ中心の体制に移行した、ヒートのチーム事情も影響があると考えて、今期だけでなく昨シーズンのスタッツも合わせて見ていきます。



バトラーの平均得点は今期17ポイント、昨シーズンは20.8ポイントと、オールスターに選ばれるだけあって得点力はかなり高い選手であることがわかります。
得点の内訳を見ていくと、今期の2P試投数は9.1本そして作シーズンは10.8本。またFG率もウィングの選手の中では比較的良い数値であることがわかります。
対して3PTの試投数は今期1.4本、昨シーズンは2.4本と、そんなに多くはありません。しかし確率は36%, 41%とかなり高いです。正直もっと打って決めている印象があったので、試投数の平均がこんなに少ないのは意外でした。ウォーリアーズに来たらモーションオフェンスの影響で試投数が増えることも予想できます。
また、ウォーリアーズが今最も欲しているFT獲得に関してもバトラーは優秀です。
今期は6.4本、昨年は7.7本。現状ウォリアーズで一番フリースローをもらっているクミンガが5.3本。なので、バトラーが移籍するとチーム全体でもフリースロー試投数が増加することが予想できます。
この数値からもわかるように、バトラーはウォーリアーズが今課題としている 2pt%, FT数、カリーに次ぐ2番手の得点源、これらを改善するためにぴったりな選手であることがわかります。
また、バトラーはオフェンスだけでなく、ディフェンスでも当たり前に優秀です。



20-21シーズンでは一試合平均2.1スティールで、リーグトップを記録。
また、キャリア全体で5回のオールディフェンシブ賞を取得しています。

彼の加入は、ディフェンスレーティング現状10位のウォーリアーズの助けとなることは間違い無いです。

そしてバトラーには何を隠そう、彼とレブロンだけが持つ、プレイオフ用のギアが存在します。
プレーオフではスタッツだけでなく、その勝負強さやメンタルの強さがウォーリアーズのメンバーを引っ張ってくれることが期待できます。
スタッツ的に見ると、バトラーの加入は正解に見えますが、もちろん懸念もあります。

懸念


まずは彼の年齢です。
バトラーの年齢は35歳。レブロンのせいで基準がおかしくなっていますが、一般的にこの年齢の選手はピークがもう過ぎて、いつパフォーマンスが落ちてもおかしくありません。

確かにバトラーがまだプレーオフジミーほどの活躍ができるのであればチームの助けになりますが、どれくらいのパフォーマンスができるかはまだ未知数です。

加えてもう一つの懸念がウォーリアーズのカッティングオフェンスへのフィットです。

カリー第一、かつカッティングとスクリーンが複雑に絡み合うウォリアーズのシステムは適応するのに時間がかかります。

ただ、ヒートも比較的ボールの動きが多いシステムかつ、バトラーも戦術理解が深く、自分を犠牲にするプレーも厭わない選手のため、そこまで気にする必要はないかもしれません。

今回は、バトラーのウォリアーズ加入についてスタッツを用いて解説していきました。
皆さんは今回のトレードに関してどのような考えますか?ぜひコメントで教えてください


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