Ben Simmons to Portland?
Ben Simmons to Portland?
昨季、BOSにスウィープされたもののモーレーマジックによりJリッチをセスに、ダニグリをホーフに変えられたオフを天国とするなら今オフはまさに地獄と言える。
7月は加熱するベンシモンズのトレードの噂、来ないFA、ニアンが救世主に感じるほどにFAが来なかった。来たと思えば何故かドラモンド。
ダニグリとコルクマス再契約に喜んだのも束の間、ついに来たベンシモトレード要求。そしてリッチポールの暗躍によりマキシーまで持っていかれるかもしれないという始末。
Philadelphiaの地獄のオフシーズンはまだまだ終わりそうにない。
さて、そんなこんなで皆さんはベンシモンズはどこに行くとお思いだろうか?。最も積極的に動いているチームはMinnesotaであるが、Minnesotaはタウンズディーロエドワーズを出さずにシモンズを獲る事を狙っているらしくこれは論外なので除外するとして…。
やはり最近最も熱いのはSacramento、Portland、Houstonでは無いだろうか?。
Sacramentoはオーナー陣からの圧力、Portlandは現体制での限界、Houstonはジョンウォールの放出とそれぞれ三チームは大きく動く必要がある。
では今回はPortlandにもしシモンズが移籍するならというので自分が考えたトレードで両チームのメリットデメリットを勝手ながら語らせていただきます。
トレード案
POR: ベン・シモンズ
セス・カリー
PHI: CJ・マッカラム
ロバート・コビントン
手抜きとかでは無いです。
この二チームでトレードが起きるとすれば恐らくシモンズマカラムの二人が動く事は確定なのでこの二選手が入れ替わることによる両チームのメリットデメリットを考えていきましょう。
ではまずはPortland視点でのメリットデメリットを考えていこう。
まずはメリットから、言うまでもなくディフェンス強化、そこに尽きる。ベンシモンズはドレイやロンドのようなボーカルリーダーではないが、サイズとIQ、センスを活かした圧倒的なマンマークディフェンス、サイズもあるためインサイドも守れるディフェンスの万能性に置いては歴代でも屈指の実力を誇ります。
昨季、IND戦で見せたマティスサイブルと組んだ2-3のゾーンはブログドンをほぼ完封する程に強力でした。
リラードが入団してからの弱点であるディフェンスはシモンズ加入により今度こそ解決するのではないだろうか?。ヌルキッチ一人では昨季はヨキッチ、2020、2018はADとNBAトップクラスのビッグマンには対抗する事が出来ない。
だがベンシモンズがいれば彼らに対するアンサーにはならないにしろ今年よく見られたヌルキッチがファウルトラブルに陥ってコビントンセンターでサイズで押し切られるというような事も減るだろう。
ではオフェンスではどうだろうか、知っての通りベンシモンズはシューターを活かすのがリーグで一番上手い。
昨季プレイオフの対ATL第六戦のセスカリーが第3クォーターに決めたスリー四連続、あれが全てベンシモンズからのアシストだった事からも分かるように過去に、レディック、ベリネリ、イルヤソバ、サリッチとシューターを輝かせてきたシモンズの実績を考慮するとタイプは違えど今までシモンズが組んだ選手の中でも圧倒的にシュートが上手いリラードと組めば、その相乗効果の恐ろしさは想像に難くない。
オフェンスにおいての些細な問題を除けばハッキリ言うとPORの負けトレード感は一切ない。
リラード、パウエル、シモンズ、ナンス、ヌルキッチ。
シモンズナンスというスティールが上手くカバーに優れたウィングディフェンダーが並んでいる時点でディフェンスとしては改善するのは確定でしょう、それに加えてヌルキッチとパウエルというインサイド、ペリメーターのディフェンスに定評のある両者がいるおかげでリラードのミスマッチを完璧にカバー、ベンチが不安ですがその場合はシモンズの時間、リラードの時間と分業制にする事である程度は改善する筈です。
オフェンスでは場合によってはヌルキッチを下げて、スリーの打てるナンスをスモールセンターとし、シモンズ以外全員外の打てるラインナップにしてシモンズ中心のチームにする事も可能でしょう。
ヌルキッチを出してリラード中心にハーフコートバスケを展開するバスケとナンスを出してシモンズ中心に走るトランジションバスケというタイプの違う二種類のバスケを展開できるのは大きな強みになるはずです。
ディフェンスレスなマカラムをシモンズとトレードすればディフェンスにおいてのデメリットはありません、シモンズのディフェンスはそれ程完璧であり群を抜いています。
チームとして結果が出ないながらも間違いなくディフェンスで奮闘していたコビントンの放出は痛いですがシモンズ獲得の為なら致し方ないといったところ。
オフェンスのデメリットですが、こちらはほぼ考えなくてもいいでしょう。
ナンスは何故かキャブスで平均三本打って36%と優秀な数字を残しているので恐らく問題は無いでしょう。
ヌルキッチとプレイエリアが被るという問題は皆さんがエンビードと組んだシモンズを見ているからです。ヌルキッチはもちろんポストで点を取ることも出来る優秀なインサイドプレーヤーですがそれ以上に優秀なパサーでもあります。
ストッツ時代はリラードマカラム同様にPORのシステムの中核にはヌルキッチの存在がありました。もちろんプレイエリアは被りますがヌルキッチのポストプレイの優先度はエンビード程高くは無いのでダンカースポットでスペースを狭めるシモンズもそこまで目立つことも無いでしょう。
結論から言うとシモンズを獲得してPORのメリットはコビントン放出を考慮した上でのディフェンス改善とロスターのバランス向上、このふたつです。デメリットもそこまで目立つものでもなく、マッカラムのオフェンスの比重はシモンズとパウエル、そしてよりボールを持てるようになったリラードで十分補填出来るでしょう。
それに既にPortlandにはスネルやマクレモア、サイモンズなどシモンズとの相性がいいであろう走るシューター達がおりリラードが走らないにせよ、スタメンとして出しつつもベンチで流れを途切れさせたくない時はシモンズとシューター陣でトランジションで流れを持ってくるという事も恐らく可能です。
懸念としてセスの立ち位置が少し不透明ではありますが、恐らくシモンズとの相性の良さを考慮してサイモンズよりもセスの方が優先されるでしょう。またシモンズのフリースローですがさすがにオフシーズンに多少なりとも改善はしているはずなので問題はないでしょう。
多分
では続いてPhiladelphiaのマカラム、コビントン獲得によるメリット
まずマカラムはバトラー以来のトバイアスをサードオプションに出来る選手だと言う事、トバイアスはプレイオフでは時たま、イシュスミスに封じられてしまうほどプレイオフではそこまでセカンドオプションとして安定はしませんでしたがそこにマカラムが入ればセカンド、もしくはファーストオプションになれるポテンシャルがあります。
またマカラムは平均アシストが少ないという意見がありますが、それはリラードがいたからです。例を出すとブラッドリー・ビールはラスウォールがいない間が6、いる間が4とスコアラー気質な選手であってもきちんとパスをさばけるという事が前例としてある事も考えるとマカラムのアシストはPOR時代よりも増えると予想します。
マカラムコビントンが来た場合のスタメンとして…
マカラム、ダニグリ、コビントン、トバイアス、エンビード。
恐らくこうなると予想します、ダニグリコビントンの二人がコーナーに立ち、マカラムトバイアスエンビードの三人でオフェンスを作る。
まぁドックなのでプレーオフで延々とアイソし続けるかもしれませんが、トレード前よりも得点力が上がったことは確かです。
オフェンススタイルではシモンズによるトランジションでの展開が無くなったことにより、完全にエンビード中心のハーフコートバスケに置き換わると思いますが、ドックはどちらかと言えばそういうタイプのヘッドコーチだった気がするので問題は無いでしょう。
(ていうかドックってどこのチーム行ってもプレーオフで苦戦してるイメージだからどういうバスケが得意かとか分からん)
さて、デメリットは言うまでもなくディフェンス。特に現在東を支配するヤニス、KDなどのリーグ屈指のフォワードに対するディフェンスはシモンズに任せておけばよかったのですがシモンズがマカラムになってしまった為、リーグのオフェンシブスターに対してぶつけることのできる選手がマティスとダニグリしかいなくなってしまいました。ダニグリも昨今は素晴らしい選手ながらもディフェンス面においては衰えを見せ、トレイヤングにスピードで翻弄されてしまっていた場面もありました。サイブルも効果的ではありましたが結果的にシモンズがついている時以外はトレイヤングに突破を許していました。
対ヤニスに対してはエンビードはかなりよく守れているというデータがありますが試合を通してヤニスにつけるのはかなり怪我のリスクがあります。
まとめると今季徹底してきたディフェンスにおいて相手のエースまたはメインハンドラーにつけるのがシモンズからコビントンまたはダニグリになってしまったことがそのままディフェンス力の低下につながってしまうでしょう。
シモンズがいなくなったことで攻守においてチームのポテンシャルは下がってしまったかもしれませんが、リラードから解放されたマカラムが選手としてより成長するかもしれませんし、シモンズがいなくなったことで今まで以上に空いたスペースでより上のレベルの選手へとなるかもしれません。
ラスがデュラント移籍後に覚醒したようにエンビ、マカラムの両者には今まで以上にオフェンスで存分にやれる環境が備わっています。エンビードは東最強からリーグ最強センターへ、マカラムは準オールスタークラスから問答無用のオールスターへ。失うものは大きいですが得るものは確実にプラスになるはずです。
このトレードをどちらがWINでどちらがLOSEかは個人的にはPORがWINだとは思います、現在のNBAチームの大半がガードもしくはフォワードがエースまたはメインハンドラーである以上、そのどちらにも効果的なディフェンスをすることのできるシモンズ獲得は大きなプラスになるはずです。プレーオフでは悪いところばかり出てしまったシモンズですがたとえシクサーズでなかったとしても来季周りの悪評を見返してくれることを切に願っています。