看護師留学・ワーホリその後は具体的にどうなるの?帰国後の道を考えてみた
ワーホリ・留学後の看護師は経験を活かしてどんな仕事ができるの?
帰国後に再就職できるかわからず不安で決断できない
帰国後に看護師以外の仕事はできる?
ワーホリ・留学をしたくても帰国後に就職できるかという悩みから1歩を踏み出すことができない人は多いです。
ボクもそのうちの1人で「留学後に看護師になれなかったらどうしよう」と漠然と考えていました。
今ではオーストラリアで看護師をしていこうと決めて働き出して5年目ですが、たくさんの留学生の生き方を見てきました。
この記事では、看護師がワーホリ・留学後に英語力や海外経験を活かせる職業について解説していきます。
留学後の生活はイメージしにくいかもしれませんが、あなたが思っている以上に留学した看護師の選択肢が多いことに驚くはずです。帰国後にできる仕事がわかれば安心して先に進めますよね。
看護師留学その後に選べる選択肢
看護師が留学すると聞くと「留学先で看護師になる」のが最初に思いつく選択肢かもしれません。
しかし留学するとそれ以外にもこれまでには選べなかった職業を選ぶこともできます。たとえば
留学先に住む
日本に帰り看護師として働く
日本に帰り看護師以外の仕事をする
全く違う国に移り住む
留学先に住む
これはボクが選んだ道です。オーストラリアで看護師免許をとり、永住権も手に入れたのでしばらくは住み続けることにしました。
ボクは看護師以外の仕事をしたことがないので職業を変えるつもりはありません。
看護師としてさらに専門性の高い分野に進むこともできるので、選択はあなた次第!
もちろん永住権を取った人は職業を変えることもできるので、選択肢は無限にあります。
日本に帰り看護師として働く
留学後に日本に帰国し「英語が話せる看護師」という留学の経験を活かして働くこともできます。
この経験のかけ合わせでできる職業の例として、
エアポートナース
シップナース
外資系の産業看護師
外国人受け入れ医療機関
医療通訳
エアポートナース
大きな空港の医務室で働く看護師です。国際便が離着陸するような大きな空港は長時間のフライト後のDVTなど体の不調を訴える人も少なくありません。
そんな旅行客に緊急時のトリアージをしたり、一時的な処置を施すのがエアポートナースの主な仕事です。
もちろん対象は日本人のみではなく、世界各国から観光客や仕事で来日する方が多いので英語を話せることが条件に入っています。
シップナース
客船に医療スタッフとして仕事をする看護師のことです。
長期間の船旅には体調が悪くなったときに対応するスタッフが24時間体制で必要になります。仕事の内容は救急時のトリアージ、簡単な創傷処置、与薬、医師の治療の介助などです。
仕事とはいえ豪華客船に乗り込んで世界一周できるのは羨ましいですね。
外資系企業の産業ナース
産業ナースは従業員の健康管理を行うことです。具体的には就業時間に体調の不調を訴えた人の対応をしたり、従業員の健康診断の結果をフォローアップをします。
特に外資系の大きな会社では、日本語を話せない従業員もいるので海外経験を活かした仕事ですね。
医療通訳
特に都市部に需要が多いのが医療通訳の仕事。外人患者さんが来た時に医師と患者さんのコミュニケーションを助け、スムーズな治療のために必要な職業です。
ボクもこの仕事を行ったことがありますが、看護師としての視点と通訳としての振る舞いは違うことに戸惑いました。
医療系以外にも、外国人観光客のツアーやオンライン英会話で講師をしている看護師もいます。
さらに資格や訓練が必要な職業もありますが、どれも英語を話せることが強みの看護師にとって選べる仕事ですね。
新しい技術を最大限に発揮しながら日本で働くことができます。
日本に帰り看護師以外の仕事をする
留学から帰国したからといって必ず看護師に戻る必要はありません。
海外で違う価値観や働き方を見ることであなたの中に意識の変化が起こることもあるでしょう。
特にオーストラリアには起業する人も多く、周囲の影響やいいビジネスアイデアを得られた人の中には会社を始める人もいます。
何かあっても看護師に戻れる安心感から、これまで経験のないことを始めてみるのもいいかもしれません。
全く違う国に移り住む
最後の選択肢は日本や留学先ではなく、さらに違う国に移住することです。
これまでの英語力や行動力がついたことで新しい国に挑戦に移住するハードルも下がっているはず。
国際的な医療チームやボランティア
他の国で看護師になる
他の国で他の仕事をする
特に看護師としてNGOに参加したり、他国に移住する場合は参加資格などの壁があります。
しかし1度留学を成功させた後の強い意思があればどちらも可能だと個人的には強く感じています。
現地の人と結婚する
ワーホリや留学に来ている人の中には現地で出会った人と結婚する人もたくさんいます。
ボクの周りにも国際結婚をしている人は大勢いて、個人的なイメージでは日本人女性はオーストラリア人男性にとても人気があるようです。
文化の違う人同士が結婚すると色々と大変だという話も聞きますが「ビザの心配がなくなる」という声も聴きます。
ワーホリ・留学生に行くと新しい人との出会いが増えるので結婚という選択肢も出てくるんですね。
看護師が留学後に感じるメリット
留学は新しいことの連続でとても大変ですが、たくさんのメリットもあります。例えば
英語を使って仕事ができる
色んな人に出会って価値観が変わる
目的を達成した行動力と自信がつく
英語が話せるとできることが増える
英語が上達することでこれまでとは違った仕事ができるようになることは上で紹介しました。
それ以外にも、
世界中でコミュニケーションがとれる
学問や文化、情報など理解できるものが爆増する
旅行をもっと楽しめるようになる
「看護×英語」でできる仕事の幅は広がり、あなたにしかできない「やりがい」や達成感ももたらしてくれます。
これらは英語が話せることによるメリットの一部です。英語を話せるようになることで、あなたにしかできない「やりがい」や達成感ももたらしてくれます。
色んな人に出会って価値観が変わる
日本人以外と働くこともあなたにとって貴重な経験になります。
オーストラリアでは文化や価値観が全然違うので最初はかなり戸惑いましたが、日本人の考え方だけが答えではないことを学びました。
自分の「当たり前」と人のものを比べて「他にも考え方がある」ことに気づけて、自分自身の成長を感じたからです。
価値観や人生観を変えてくれるような経験も留学をしたからこそ得られました。
行動力がつく
もともと看護師は日常から重要な判断を迫られることが多く、行動力がある人が多いです。
しかし海外に出て生活していると、もっと磨きがかかります。例えば、
語学テストのために3か月間みっちり勉強したり
積極的に働かない同僚と話し合ったり
ビザを取るために目標から逆算して行動する
困難を乗り越えていくごとに行動力がつくこと、その経験から自信を持てるようになるのも留学のメリットです。
もちろん看護師を辞めてワーホリ・留学生になるのにはいいことばかりではありません。
看護師が留学するデメリット
看護師が仕事を辞めて留学することはいいことばかりではありません。
特に下で紹介するのはボクが実際に感じたデメリットなので体験談と一緒に説明します。
費用がかかる
臨床経験のブランクができる
もう1度日本に戻れるのか不安
費用がかかる
多くの人が留学にはお金がかかるというイメージを持っているではないでしょうか?
これは事実で、移住準備、学費、生活費など様々な費用がかかります。
わが家の場合は4年間のオーストラリア留学で合計約1,400万円の費用がかかりました。
留学前から貯金をして、留学中は頑張って節約生活を続けていました。
これがなかなかツラいのです。
大きな経済的負担は留学生にとって避けられないデメリットになることは間違いありません。
臨床経験のブランクができる
看護師にとって看護技術は臨床で常に使い続けることで維持・向上できます。
しかし留学によって一時的に職場を離れると看護技術を全く使えない期間ができることに…
ボクの場合、語学学校や大学に通っている2年間は全く採血をする機会がありませんでした。
実習で久しぶりにその機会に恵まれましたが、とても緊張して顔が引きつっていたのを覚えています。こんな学生に採血される方も恐いですよね。
実践のカンを失ってしまうのも留学によるブランクがあるから仕方のないことなのかもしれません。
もう1度日本に戻れるのか不安
看護師が留学することのデメリットは「もう日本で働けないかもしれない」ということです。
もちろん日本の看護師免許はずっと有効なので、制度上は問題はありません。
しかし、海外で働くと
しっかりと有給を取れる
日本の看護師の年収よりも多い
いじめや極度の上下関係がない
このような働きやすさを体感してしまいます。
日本と比べると労働者の権利が守られている点も海外のメリットなので、もうツラい職場に戻りたくないというのが今の本音です。
ワーホリ・留学後の看護師が転職に利用できるもの
日本の看護師のメリットの1つは看護師免許が半永久的に有効だということです。
つまりワーホリ・留学から帰国後すぐに看護師として働き出せるということ。
しかしこのときに困るのが仕事のあてがない場合です。
ここでは帰国後の看護師が仕事を探すのをサポートしてくれる団体を紹介します。
ハローワーク
ナースセンター
民間の転職サイト
職業案内といえばココ!ハローワーク
職業案内所と聞いて最初に思いつくのがハローワークではないでしょうか?
全国にたくさんあるので、あなたが住んでいる場所に限らず利用できるのがメリットです。
その反面、公共サービスなので求人の質の低さが問題視されています。
ハローワークで職探しをした知人は、紹介された求人内容と面談で話をきいたことが全く違うという体験もしました。
ハローワークだけでの職探しはリスクが高いようですね。
看護協会が運営するナースセンター
あまり聞きなれないかもしれませんがナースセンターとは、日本看護協会が運営する看護師のための就業サポートをしている団体です。
看護協会が運営しているのでハローワークよりも信頼感はありますね。
看護分野に特化した求人ということで情報の密度も高い。
職員は元看護師が多いので、悩みや働き方の希望など理解してもらいやすい点もメリットです。
サポート感が抜群!民間の転職サイト
多くの看護師が転職で利用しているのは、転職エージェントです。
上の2つで紹介したよりも利用者の希望を聞いてくれ、紹介先との仲介やサポートをしてくれるのもありがたいですね。
英語が話せることを活かせば転職の可能性は広がります。
病院やクリニックなどの臨床現場
外資系企業
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)なら非公開求人と職場の内部情報を教えてもらえるので本当に働ける病院が見つかります
留学・ワーホリ後はまず転職エージェントに登録してゆっくり本業を探しながら、派遣のバイトをするのがおすすめです。
留学後の看護師にはたくさんの可能性がある
将来、仕事にどんなものが選べるか分からないままでは不安が募るばかりです。
この記事では看護師が海外留学した後にどのような選択肢があるのかを紹介してきました。
留学によって得た語学力や行動力を活かして、
留学先に住む
日本に帰国して看護師として働く
日本に帰国して看護師以外の仕事をする
日本以外の国に移住する
こんな選択肢があります。
これから留学を考えている看護師さんの決断を後押しできると嬉しいです。