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アシスタントナースの実習ってどんな感じ?緊張の1日目を振り返る

オーストラリアでアシスタントナースになりたい人にとって実習は人生で始めて「英語で実習」をする機会ですよね。

海外の病院や実習の介護施設で実際に働くとなるととても緊張して怖いですよね。ボクもアシスタントナースの実習 1日目はとても緊張していたのを思い出します。

これから経験する人のココロの準備のために実習の1日目にどんなことがあったのか、そのときに感じたことを振り返っていきます。

人生初!英語での実習は眠れない

海外で初めての実習となると気になることは「ちゃんと英語環境の中で実習できるか?」ということではないでしょうか?ボクはめちゃくちゃ緊張しました。 緊張しすぎて眠れなかったほど。

朝の4時30分に起きなきゃいけないのに夜の10時を過ぎても一向に眠くならない。もちろん普段からそんなに早く寝る習慣がないので当たり前ですよね。「寝ないと明日起きれない。起きれないと脳が働かない。じゃあ英語も聞き取れないし話せない?」緊張が緊張を呼び眠れませんでした。結局一睡もできずに頭がおもーい最悪なスタートになってしまいました。

それでも既にオーストラリアに留学して約1年半。語学学校にも通っていたので何とかなるだろうとは思っていました。レストランでオーダーも伝えられるし、街中でなんとか道を尋ねることもできる。「苦労するだろうけど、命まで取られることはない」とちょっと開き直ってるぐらい。

しかし介護施設に実習に行くとなると思い出すのが日本で看護実習をしたときのこと。緊張しますよ。経験のある人ならわかると思いますが、日本の看護実習って身体的にも精神的にも大変なので「またあんなこと繰り返すのかな。部屋の片隅で学生同士、ネズミのように身を寄せ合って過ごすのかな」なんて考えていました。

結論から言うと、学生だからといって空気のように扱われたり、ひどい言い方をするスタッフはほとんどいません。のびのびと実習できました。この点は日本とは違うので安心してください。

「この世にバカな質問なんてないんだから何でも聞いて!」と何をしても褒めてくれるスタッフもいて、どんどん新しいことを学べました。

と言っても看護師経験のある人なら内容としては既に知っていることばかりです。

  • シャワー介助

  • ベッドメイキング

  • 食事介助

  • 移乗介助

  • 話し相手になったり

こんな内容なので特に問題ないと思います。

でも気になるのはやっぱり英語ですよね。ボクの場合は実習に行く時点でだいたいIELTS5.0ぐらいだったのかな。資格学校の入学時にテストスコアの提出の必要がなかったので、はっきりとはわかりませんが…感覚なので曖昧です。

相手がゆっくりと喋ってくれたらだいたい大丈夫。看護師の経験から「こういうことを言うだろうな」と想像できる場合は半分ぐらいは聞き取ることもできました。でも相手がネイティブで早口だったらほとんど何を言ってるか聞き取れないのが現実で、これには怖さを感じました。このままだったらやばいなと思いました。

アシスタントナースの朝は始発より早い

オーストラリアの介護施設の朝はとても早く7時から始まります。つまり6時50分には実習先に到着してないといけないということ。(10分前というのが既にオーストラリアに染まっていた気はしますが。)

日本だったら30分ぐらい前には到着するのかな。それでも実習の開始時間ちょうどに何気ない顔をして「ここ駅から遠いよね」と言いながら颯爽と歩いてくる同級生もいて「さすが海外だな」と思いました。

朝が早い上に実習先はボクの家から電車で50分。さらに徒歩で30分というけっこう離れた場所にあったんです。Google mapで電車の時間を調べると「00時30分の電車に乗る」と表示されています。始発でも間に合わないから、前日の夜に出発して施設の前で野宿しろということ…?早朝は電車の乗り換えが悪く始発でも間に合わなかったみたいです。

さすがに野宿は現実的でなかったので駅から施設へはタクシーを使っていました。片道$10ぐらいだっと思いますが、このときの出費は大学生にとっては痛かったのを覚えています。それでも3週間の実習のうち1週間だけが自宅から遠い施設だったので、なんとか頑張ろうと。「仕事をして絶対取り返してやる」と奥歯を食いしばりながら毎日タクシーに乗っていました。もちろん帰りは時間もあるので歩いて帰ってました。

日本のタクシーのように「駅の前で待っていてすぐに乗れる」なんてことはないんです。近くの大通りまで出てたまたま遭遇するタクシーを拾って施設まで行くということを繰り返してました。今ならUberなんかがあるのでもう少し移動は楽かもしれませんね。

「いい生徒」がわからず気疲れする

初日は資格学校の先生も一緒に来てくれたので安心でした。それでもやっぱり緊張しますよ。休憩室で何を話していいかわからないし、コミュ障のせいで何を話しかけたらいいのかわからない。話しかけられても逆に困る。日本語でも楽しく世間話なんて出来ないのに英語でいきなり話せるわけないですよね。

どのぐらいフレンドリーに行っていいのかわからないのも疲れました。 日本だったら大人しく静かにしていれば当たり障りなく乗り越えられるとは思いますが、ここはオーストラリア。何が学生の普通なのかわかりません。

これは今だから言えますが、オーストラリアではフレンドリーで自分から積極的にコミュニケーションとって学ぶことを見つけるような実習生が好かれるんです。明るくて誰とでも話せて好奇心旺盛なルフィのような人物がいいということ。日本人にしたら「ちょっと図々しいな」というぐらいが丁度いいのかもしれません。

そんなことを全く知らないボクは結局どのように振る舞えばいいのかわらず「静かで消極的な生徒」でした。お昼ご飯は休憩室でスタッフと一緒に食べていましたが会話をしてもいいのかわからない。黙々とご飯を食べたり、何を言ってるかわからないテレビを熱心に見ているフリをしていたら「君、静かだね。リラックスしていいんだよ。」と言われる始末。日本とオーストラリアの違いを感じました。

オーストラリアのアシスタントナースとして採用されるためには実習で絶対にやっておくべき5つのこと。
>>オーストラリアでアシスタントナースになる方法~今から始める具体的な7つのステップ~

「どこにでもこういう人いるよなぁ」に出会う

1日目にしていきなりスタッフ同士が喧嘩してる場面に遭遇しました。これも日本人にとってはかなり珍しい光景ですよね。一方的に怒られるようなことはよくあっても、お互いが髪を引っ張り合うような勢いで喧嘩することはあまりないでしょ。

もちろんボクは学生だったので何も言わずにスルーして終わり。「スゴイ剣幕で怒ってるわ。ああいう人と一緒に働きたくないなぁ」と思ってたらマネージャーらしき人が来てその場はなんとか収まりました。「外国だなぁ、実習1日目からか激しい」

実習では1人のアシスタントナースについて経験を積みます。午前中は他の学生と一緒にオリエンテーションを受けました。午後からは担当のスタッフが振り分けられることに。頼む。絶対にあの人だけはやめて。スゴイキレてたし。人に何かを教えれる精神状態じゃない。

「じゃあ、ダッシュの担当はカレンで。」

「はーい。(カレンて誰やろ。優しい人やったらいいな。)」と言って探してると、

おふっっっ…

担当のカレン(仮)。はい。喧嘩をしていた張本人です。しかも最初にキレた方。相手に噛みつきそうな勢いで怒鳴ってた方です。

「…よろしくお願いします。(昼ごはんに食べたおにぎりが出てくるかと思った。)」

日本の病院でも怖い人や意地悪な人はよくいましたが、カレンは人と関わるのが嫌いなタイプのよう。何を教えるでもなく、ただ 黙々と仕事をこなす感じ。変に話しかけて噛みつかれたくなかったので、先回りして行動することでカレンを完封するようにしました。この辺は日本で看護師をしていた経験が活躍してくれたのでした。

ツイッターを見てると「海外の人はフレンドリーでめっちいい!」というツイートをよく目にしますが、カレンのような人が一定の割合でいることも事実。かなり人によるし、ボクが住んでるメルボルンにはどちらかというとフレンドリーな人の方が少ない気がします。

カレンに付いているとあまり何も学べないように感じましたが、もっと積極的に聞いていかないとダメなんだろうなとも思いました。しかしそれは相手によるもの。どこにでも合わないタイプの人はいますし、そんな人と無理やり働くのも大変なので無難にいくのも戦略の1つですね。

午後3時の解放感ったらスゴイ

実習1日目もいよいよ終わり。疲れていたし、さっさと帰りたいなと思って終了時刻の午後3時ごろになって「もう帰っていいよ」と言われるのを待っていましたが誰も言ってくれない。帰っていいものか、なんとなく自分から言い出すのは早く帰りたいみたいに思われるのもアレだしとソワソワしていたらカレンが「帰らないの?時間が来たら帰っていいのよ」と。カレン女神!あざす。

他の誰に挨拶することもなくカレンにだけ声をかけて帰りました。施設を出ると、はじめて酸素を吸ったかのような感覚。実習時間は朝の7時から昼の3時までの8時間。これがめちゃくちゃ長く感じました。いや、ホントのところは 1日目は緊張していたからあっという間でしたね。

施設から出ると、全てから解放されたようにのんびりと駅まで30分かけて歩き、電車では座った瞬間に爆睡してしまいました。自分の降りる駅を通り越してしまったのは今となっては笑い話です。 

これからオーストラリアでアシスタントナースになりたい人が少しでもイメージできるような記事になっていれば幸いです。

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#オーストラリアワーホリ #オーストラリア留学 #アシスタントナース

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ヤマタ/オーストラリアで看護師
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