国産ジーンズを育てる-番外編① 中年男のおもちゃ箱 -43 Spring Issue
43歳、厄明け間もない中年男の部屋はモノで溢れていた。
私は贅沢をするタイプでは無いし、買い物も頻繁にする方ではない。しかし、身に付けるものに関しては若い頃から品質重視で、いかに長く使い続けられるかを考えて買うようにしている。そうこうしているうちに20年近くも使っているモノが現れ、気がつけば部屋は足場の踏み場もなくなっていた。
今回、これを処分しようという話しではない。メンテナンスを続けて愛用しているアイテムを改めて振り返る事で、自分を納得させるための備忘録としてまとめておきたいと思うのだ。
ライダース
Vansonのダブルライダースはバイカーなら当たり前!と言わんばかりに、大型バイクに乗っていた20代の頃に購入したものだ。さらにBig Twinのコンチョ付きレザーベストも同時期にゲットした。ライダースの上にレザーベストを重ねるというレザーONレザーをキメていた20代の若さが懐かしい。今はバイクには乗っておらず、ライダースはたまに着る程度だがオイルアップは欠かさない。そして、リアルマッコイズ、Bucoのシングルライダースは昔から憧れていたものだが、元バイカーの中年男らしく、厄明け記念に思いきって購入。これから自分もライダースもエイジング(経年変化)も楽しんで行きたいところだ。
The REAL McCOY'S:BUCO J-100
Vanson:C2
BigTwin:レザーベスト
無地Tシャツ
Tシャツは無地が基本だ。ここ数年は、ほぼ無地のものしか購入していない。その中でも厚手コットンのハードなタイプが大好きで、チャンピオンの無地Tシャツは店で見つける度に、思わず一つは新たに購入してしまうくらいだ。色違いで10種類くらいは持っているだろう。まさにオレが無地T界のチャンピオンだ!と言わんばかりに、長年着用しても首周りはへたらないし、色落ち具合も良い感じだ。その他、ウェアハウスの無地コットンもしっかりしていて最近では愛用している。虎視眈々とチャンピオンの座を狙っている。
デニム・ジーンズ
デニム・ジーンズは、別の記事でも書いているが、最近はフラットヘッドやフルカウントなど国産のヴィンテージレプリカを育て始めたところだ。以前は、DIESELやDENHAM、APCなどの海外メーカーの加工済みのものを愛用し、お股やお尻が破裂しながらも、リペアに出して20年近く履き続けている。今後は、現在の育成状況を見ながら、国産にするか?外来にするか?ジーンズの覇権争いを見ながら選定して行きたい。少なくとも数十万や百万以上するようなヴィンテージには行かないだろう。
The Flat Head
DENHAM
FULL COUNT
APC
DIESEL
ブーツ
リオスオブメルセデスのウエスタンブーツとWescoのエンジニアブーツは、こちらも大型バイクに乗っていた20代に購入したもので、15年くらいは履いていないが、オイルアップは今でも欠かさずにやっている。ブーツを磨き、オイルを塗っている時間は、若かりし自分を振り返り、今の自分と向き合う掛け替えのない時間となっている。といえば聞こえは良いが、家の中で居場所がない時などにこもってゴシゴシやっているのが実態だ。チェルシーブーツはフォーマルな場で使用する為に購入した。チェルシーといえば英国製にすべきだろ!という単純な考えからクロケットを選んだが、履き心地の良さと革の色合いに一目惚れした。
Crockett & Jones:チェルシーブーツ
Rios of Mercedes:ウエスタンブーツ
Wesco:エンジニアブーツ
腕時計
愛用の腕時計はオメガのスピードマスター・クロノグラフだ。これ以前は、山登りでSUUNTOの腕時計をする以外、普段はほとんど着けていなかったのだが、スピードマスターのシャープな洗練されたデザインにクロノグラフの華やかさ、そしてダイアルとベゼルがブラックで統一された男らしさに一目惚れして思いきって購入した。さらに、ベルトをオメガオフィシャルのNATO軍インスパイヤのストラップに変更し、ミリタリー仕様でカジュアルに使っている。
Omega:CO‑AXIAL CHRONOGRAPH
自転車
レジャーのお供は、折りたたみ自転車の最高峰ブロンプトンだ。自転車乗りでは無いが知人の勧めで最上位となるチタンモデルを購入。旅先で酒を飲んでもコンパクトに畳み、赤ら顔でショルダーバックの様に颯爽と自転車を抱えながら電車で帰れることや、全てのパーツを自社製で手組で作っているという英国らしいこだわりに共感した。カスタムを楽しむ自転車とのことだが、自転車素人の私では、グリップをBrooksにする程度が今のレベルだ。今後は、ぜひカスタムも楽しんで行きたいところだ。
Brompton:チタンモデル
以上を2019年の春版ということで、ひとりよがりに自分のおもちゃとして記録しておく。これからも長く使い続けられるよう、社会人生活の苦楽の想い出を感じながら、大切にメンテナンスをして使っていきたいと思う。
たまたま、これをご覧頂いた方には何やら分からないだろうが、このようにそれなりの想いを持って手に入れたアイテムを振り返るのは懐かしくもあり、また改めて頑張ろうという気持ちも生まれて良いものだと感じた。まぁ、ひとりよがりなのでご勘弁。
(おしまい)
走りながら考える