2023年3月の個人的良Web記事TOP10
できる限り多くのできるだけ上質な情報に触れて、それを解釈して、できれば少し先の未来を予測してみたりすることが昔から好きだ。
いつもはTwitterに吐き出して垂れ流しているばかりなので、今年からは勝手にTOP10形式でご紹介できればと思っている。今のところ楽しさしかない。
①The Age of AI has begun
【ChatGPTが3行で要約すると?】
ビル・ゲイツ氏が書いた「AIの時代が始まった」という記事では、人工知能(AI)の急速な進歩によって私たちの生活がどのように改善されるか、そしてAIが環境問題や貧困などの世界の重要な問題に対処するための可能性を説明しています。
彼はまた、AIが仕事の置き換えのリスクをもたらすことや、AIシステムが安全で倫理的かつ責任ある方法で開発・使用される必要があることなど、課題も指摘しています。
彼は、政府、企業、その他の関係者が協力して、AIが誰にとっても利益をもたらすように開発・展開されるようにする必要があると主張しています。
全世界の誰もが読むべき内容と思う。人類は鉄砲水のような産業革命の渦中にいる、ということだけは確実に理解している。
②対ロシア制裁がほとんど成果を生んでいない理由
【ChatGPTが3行で要約すると?】
1年前に始まったロシアによるウクライナ侵攻に対し、西側諸国が導入した一連の経済制裁は、ロシアにウクライナからの撤退を迫る効果がほとんどない。
制裁は逆にロシア国内での支持率を高める傾向があるため、ロシア政府に対する支持率は高まっている。
また、主要貿易品目である原油の輸出は止まっておらず、経済には大きな影響はないという。
ハッとする内容ばかりだった。
思い返せば、制裁は常日頃から行われている。日本から北朝鮮、中国から香港、あるいは台湾。しかしそれが直接的な影響を生んだという経験値はない。そして紹介される、「だってアメリカだってキューバに制裁してるけどなにも変化してないじゃん?」という切り口。
そう、まさかの「国としてのポーズ」が行われているに過ぎないと考えることもできるわけだ。ポーズという言葉よりも、美徳シグナリングという言葉はすごく昨今の多様性に関連するテーマにも応用ができそうな言葉だなと思う。
③「辛い、孤独」NBAスターも嘆く メンタルヘルス問題への対応策
【ChatGPTが3行で要約すると?】
この記事は、NBA選手や関係者の中で、プレッシャーやストレスからくるメンタルヘルスの問題が取り上げられているものです。
記事では、選手たちが試合やトレーニング、旅行といった多忙なスケジュールに加え、ソーシャルメディアでの批判やプライバシーの侵害によっても苦しんでいることが紹介されています。
また、NBAチームや選手会がメンタルヘルスへの支援を強化する取り組みを進めていることや、個人的なケアを重視する選手も増えてきていることが伝えられています。
すごいと思うのが、このNBAコミッショナーの発言がそもそもコロナよりもはるか前の2019年2月であるという点。そして、このコミッショナーを信頼している選手が臆せずに心情を吐露できているという信頼感。
④「あなたを人種や性別ではなく、個人として評価します」はマイクロアグレッションという差別
【ChatGPTが3行で要約すると?】
「あなたを人種や性別ではなく、個人として評価します」という発言はマイクロアグレッションであり、実際には偏見や差別意識を示す言葉だと主張される。
このような言葉は社会的な構造に基づく差別や偏見を認めず、個人の責任に帰す見方を示していると指摘される。
マイクロアグレッションには積極的な対話や教育が必要だとの主張もある。
英語はなにかと新しい言葉を生むことに長けた言語だと思う。
"Unconscious Bias" というような言葉で表現される "無意識の差別" について、Microagressionという言葉が登場している。個人的には、この言葉はBiasという表現よりも要領を得ている、解像度の高い言葉のように思う。
なぜなら "Bias" はあくまで当事者の意識レベルの表現であり、客観視することは難しいが、 "aggression /əgréʃən = (正当な理由のない)侵略, 攻撃" という表現にに "micro" という極めてわずかなニュアンスを追加することによって、コミュニケーションの受け手が存在する双方向的な表現になるからだ。
こと日本においては、"ダイバーシティだからね" とか "ダイバーシティアンドインクルージョン" だからね、というように、腫れ物にさわるような、あるいは "見て見ぬふりをしていない程度に配慮を見せる" ような言葉遣いに逃げることが多いように思う。しかしこのマイクロアグレッションという表現は確実に他者にダメージを与えていることがわかるので、より責任が明確になる印象をもつ。引用元の原文では主にアメリカ白人がこのマイクロアグレッションを犯してしまっていることに対しての分類や考察が多く記されているものの、これはおそらく近い将来日本でも重要な概念になるような気がする。
⑤スコットランド行政府の次期首相にユーサフ氏、イスラム系の37歳
【ChatGPTが3行で要約すると?】
スコットランドの独立派政党SNPは、スコットランド自治政府首相の後任にハムザ・ユーサフ氏を選出した。
ユーサフ氏はパキスタン出身の父とケニア出身の母を持ち、スコットランド最大都市グラスゴーで生まれ育った。
ユーサフ氏は演説で、「私たちは独立を実現する世代になる」と述べた。
首都であるロンドン市長には、既にイスラム教系のサディクカーン氏が務めているものの、スコットランドのようなエリアにもこのような変化があるとは思わなかった。
個人的に、イギリスが経験していることは日本が20-30年後くらいに経験することだと勝手に予想しているので、こうした傾向を抑えておくことは大事なことだと思っている。
⑥ポッドキャスト、日本でこれまで普及しなかった理由と今後の可能性
【ChatGPTが3行で要約すると?】※本文が長く入力できず
内容や論考にはあまり興味がなかった記事なのだけど、ここで紹介されているPodcastの聴取方法ランキングが少し意外だった。
もっとApple PodcastとGoogle Podcastが強いのかなという印象をもっていたが、少なくともこのn=600のデータにおいてはSpotifyがダントツに強い。そして意外にもWebサイト経由もあるというのが驚きである。登録はしないけど、個別エピソードは聴いておく、みたいな使い方になるのだろうか。
⑦ベトナム移民が掴んだアメリカンドリーム、ホットソース「シラチャ」の歴史
【ChatGPTが3行で要約すると?】
1978年、金塊を持ってベトナムから逃れ、ロサンゼルスでHuy Fongというホットソース会社を立ち上げたデイビッド・トラン氏。
彼のシラチャソースは、米国の10分の1の家庭で使用されており、15億ドルのホットソース市場で3番目に大きなブランドに成長しました。
現在、彼はホイフォン社の全株式を所有する唯一のホットソースのビリオネアであり、彼の2人の子供に会社を引き継ぐ予定です。
ここが特にすごい。いつの時代も香辛料の価格は変動が激しいのだ。そしてトランのような人がその市場を破壊する。
足を引っ張られたり、偽物(個人的にはあえて追従商品と呼びたい)対応についても、非常に参考になることが多い。
⑧必要なのはコーチか、メンターか? 判断するためのヒント
【ChatGPTが3行で要約すると?】
この記事は、ビジネスパーソンが成長するために必要な「コーチ」と「メンター」の役割や違いについて紹介しています。
記事では、自己認識や目標設定に力を発揮するコーチと、経験や知識を伝えるメンターの違いや、それぞれが適切なタイミングで必要となることが解説されています。
また、自分自身に合った選び方のポイントや、選択後のフォローアップも重要であることが伝えられています。
"コーチングの資格をとりました"というポストを一時期よく目にしていた。
自分自身も折に触れてコーチングを求めたり、実際にコーチングを受けたことも3回ほどある。だいたい3か月くらいの期間、週1回あるいは月2回くらいのペースでコーチングを受けた。
それ自体はそれなりに学びがあったし自分自身の棚卸には役に立ったのだが、重要なこととして、コーチングは自分自身で答えを見つける必要がある。しかし最近になって、自分自身が求めていたのはメンタリングなのかもしれないと思う局面が増えてきた気がする。
そんなタイミングで目にしたのがこの記事。
個人的にはやはりメンターを必要としている気がする。一方でメンターは必ずしも生身の人間である必要もないという考えにもとても賛成するので、もっと読書量を増やすことが大事かもしれないなと思い始めている。
⑨キャリアアップを目指すなら「やらないことリスト」作成を
【ChatGPTが3行で要約すると?】
この記事は、キャリアアップを目指すために「やらないことリスト」を作成することが重要であることを説明しています。
記事では、優先順位をつけるために「やるべきこと」と「やらないこと」を区別することの重要性や、効率的な時間管理を実現する方法が紹介されています。
また、自己肯定感を高めるためのアプローチとして、得意なことに集中し、弱点を補うような考え方をすることもアドバイスされています。
なんとなく頭で理解していても実践が難しいのがこの「やらないことを決める」という作業。
正しい作業、本当に良い表現だと思う。原文ではこう書かれている。
⑩Visualized: The Most (and Least) Expensive Cities to Live In
生活費が高い都市は?あるいは安い都市は?というインフォグラフィック。
シドニーが10位タイに入るということが個人的にはかなり意外だった。そして東京は、もはや入る由もない。
【番外編】ChatGPT のクリエイティブな活用事例88選
みんな大好きChatGPT。3月はこんなlifehackerみたいな記事をまとめている場合ではないくらいの莫大な数の記事が出た。個人的には、「疑いのない歴史の転換点に立ち会っていることに興奮する一方で、自分はその転換点以降を生きる覚悟と準備ができていなかったのではないか?」という強烈な自己嫌悪に陥った3月下旬でもあった。
「ChatGPTで自分のこと調べてみたけどなんにも知らないじゃん」とか「この回答はヘンだよ」みたいなスクショを多く目にする一方で、こんな面白くて本当に役に立つ、そして自分の存在意義に震えるような活用方法も出ているのでぜひ斜め読みをお勧めしたい記事。
個人的に試してみたい活用方法については、ひっそりと太字にしてみている。
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