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シリアスな(?)プーランクその7 グロリア

 ここまで来るとシリアスは?で、思い切り活発な、世俗的と言ってもいい様な曲調も多々ある、異色のグロリアというべきか、むしろプーランクの必然とも思う。スターバト・マーテルとは好対照。
 やはりストラヴィンスキーのエコーが聴こますね。ファンファーレとか、大胆なパッチワークみたいな繋ぎ方、曲想の急変や変拍子が増えたと思う。短調は長調の輝かしさを際立たせるために交錯する。抒情的な部分と諧謔的部分の最大限のコントラスト。第4曲の“Domine Fili Unigenite”はオーケストラの間奏、合いの手が長調なのにお歌は短調、それでも自然につながります。ほんとはふざけているのに顔だけ生真面目しているかの様に聴こえる。
 終曲で冒頭ファンファーレが回帰して大団円となるかと思いきや、どんどんと薄く抒情的になってソプラノのアーメンで静かに終結するのも意表を突いてプーランクぽいかも。
 作曲者立ち合いのプレートルの演奏は外せない。あとはリチャード・ヒコックス、またY・P・トルトゥリエのイギリス勢が流石の合唱の充実ぶりです。いずれもスターバト・マーテルとのカップリングで以前触れませんでしたがそちらも良いと思う。

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