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ダーツ業界のここがおかしい。ダーツのバレルの値段が下がらない。

ダーツ業界のここがおかしい

どうも、ちくわです。
何かと特殊なダーツ業界の裏側を
元業界人のちくわが切り込んでいきたいと思います。


ダーツのバレルの値段が下がらない。


世の中にはたくさんの趣味やスポーツがあって
それらには必ずそれをするための道具があります。


野球だったらバットやグローブ
ゴルフだったらクラブなど
そのスポーツをするには道具が必要なことが多く
レンタルもしくは購入する必要がありますよね。
ダーツであればバレルやその他の備品があります。

しかもこれが結構高い。
仕方ないですが趣味をするのには
どうしても初期費用が掛かってしまいます。

ダーツをするのにレンタルする方もいますが
マイダーツを購入してプレイする方がほかのスポーツに比べて多いような気がします。


ダーツ業界のここがおかしい点
ダーツのバレルがほとんど値崩れしません。


世の中にあるほとんどの商品はその年に売れなければ
次の年には旧モデルとして扱われ、30%OFFであったり何かしらの割引の対象になることが多いかと思います。


よほど人気な商品であるとか、生産数がもともと少ないという例外を除いて
バットもクラブも安くなるのが一般的です。洋服なんかもそうですね。


しかしダーツのバレルに至っては
まったくと言っていいほど値崩れしません。


昨年モデルどころか
5年前のバレルが平気で定価で販売されています。


バレルが販売された年から5年の月日が
たっていて生産中止になっているものも含めてです。


もっと安くバレルが手に入る環境であれば
ダーツ人口も増えて業界全体が盛り上がると思うのですが
メーカーさんは決して値下げしません。


なぜバレルの値段は下がらないのか


作るのにお金がかかる?
材料費は約1000円ほどです。


あまり知られていいませんがダーツの原材料となるタングステンという金属ですが
ダーツ3本分の原価は1000~1500円が相場です。
もっと安く材料を手に入れている企業ももちろんあります。


ものすごい技術が必要なのでは?
基本的に機械がデータに基づいて加工します。


基本的に旋盤と呼ばれる金属を加工する機械が全自動で削るので
高度な技術は求められません。工程によっては専門的な知識が必要になりますが
金属加工の分野で言えば小学生レベルの知識でほぼOKです。


では何故ダーツの値段は下がらないのでしょう。


ダーツの製作の工程を見る


STEP.1 デザイン・設計 


メーカー在籍のデザイナーさんが基本的に設計します。
プロモデルが多いこの業界はデザイナーさんが選手の意向を取り入れ
バレルのデザインを設計することが多いです。



STEP.2 加工 


原材料のタングステンを設計に基づき工場で加工します。
原材料はそれほどかかりませんが
金属加工に必要な機械が高額であるのと
金属を削る際に必要な刃の消耗が速いため(タングステンはものすごく固い)
加工費が通常の金属加工より高く見積もられます。



STEP.3 パッケージ 


ダーツのバレルが店頭に並ぶ際に
パッケージされますがこれを全自動でやっているはほとんどないと思います。
工場のパートさんに詰めてもらいます。



STEP.4 店頭に並ぶ 


全国のダーツショップ、オンラインショップ、
ドン・キホーテ、ラウンドワン、快活クラブ、自遊空間などが仕入れて店頭に並びます。


こういった流れでユーザーさんである皆様に届いています。

メーカーさんは


デザイン料
加工費、パッケージ費
さらにインセンティブと呼ばれる選手モデルの売り上げに対して選手に払われる報酬がかかり

ダーツを扱うショップさんは


卸しから仕入れた値段のより当然高く販売しますから
高くなるのも納得??ですね。



まとめ


結局のところダーツの値段が下がらないのって?
みんなに届くまでに結構お金がかかっている



元業界人の余談ですが。。。


どこかのメーカー、販売店もしくは媒体が価格競争に踏み出してしまうと
ダーツの平均相場が崩れ将来的に自分たちの利益も少なくなってしまうという
暗黙の了解と絶妙なバランスでダーツ業界の均衡が保たれているようにも感じました。


以上ダーツ業界のここがおかしい話|ダーツの値段はなぜかやすくならない編でした。


他にもダーツに関する記事をブロブにて書いていますので是非チェックしてみてください。

https//:dartsbu.com