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視点のかけちがい

これまでで1人だけ
大嫌いな担任がいる。
中学2年生の時の担任だった。
しかも大嫌いだった数学を担当していた。

ちょっとポエマーな方で
自分の哲学に押し付けつけてくる感じが
さぶいぼが立つくらい嫌だった。

『あなたの価値観が全て正しいわけじゃない』
面談で私の親が先生に言ったのも覚えている。

そして、本当に大嫌いになったのは
高校の時、ちょっと私の名前が世間に出た時
『私は彼の担任でした』
『俺のおかげで彼は育ちました』
『彼が中学校の時は〜』
と意気揚々と話していた姿を見た時。

そんなこんなで
学校現場では担任した子や卒業した子には
こちらからは話題にしないようにしている。
こちらは子どもの人生の中で
黒子のように支えてきただけ。

ただし、子どもたちから連絡があったり
当時の保護者の方々から誘われたら
こちらから向かうようにしているし
たまに嬉しくて話題にしてしまうこともある。

この間の成人式も
私の勤務先をいろんな伝手で見つけ出し
わざわざ勤務先まで電話連絡をくれ
呼んでもらえて本当に嬉しい限りだった。


職場で卒業式の練習の話をしていた時
先輩方から
「卒業式の歌の練習聞くと寂しいよね」
と言われ
「本当泣きそうになります」
と答えていた時のこと。

話が終わるタイミングを見計らったように
私の受け持つ学年の前担任が
今年の成人式について大きな声で話し始めた。
「広報を見たら、〜が大きくなってたんよ」
「〜は私が3年の時に担任したもんね」
「確か妹の〜は今〜で働いているらしいよ」

そんな話を聞きながら
私の中学校2年生の担任の姿と重なりました。
今の学年であなたのことをよく聞かないから。


ある研修でこんなことを言っていた方がいた。

「子どもたちから好かれない先生が
果たして子どもをどうつなぐのだろうか。」

本当にそうだと思う。

逆に子どもたちに好かれなかった先生が
つないだ子どもたちのつながりは
こんなにも脆いものなのか、と思う。

逆に子どもたちのつながりの脆い時は
先生が子どもたちに好かれていない証拠だと
私は思っている。

子どもたち側なのか、教員側なのか

視点のかけちがいがないように
心がけたいと思った瞬間でした。


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