NHKニュースクリップ(2023年6/18号)
この1週間もまた、NHKを巡る様々な問題が噴出しました。改めて確認していきましょう。
平成一桁入局の早期退職が相次ぐ
先週、定期人事異動の内示がありましたが、同時に発表された再雇用のリストも入手できたので、中身をチェックしてみました。
松尾アナウンサーは確か平成7年の入局だったはずですが、少し歳を重ねてからの入局だったので、年齢的にはおかしくないとは思います。NHK財団は関連団体が幾つかまとまったもので、実質は研修センターでしょうかね?
その他の方のリストを見ていると、ちらほらと知った名前が見当たりました。正直、「え、もう再就職なの?」と驚きました。
早期退職の際の加算について調べてみると、次のような記述がNHKの公式HP内に見つかりました。
https://www.nhk.or.jp/info/pr/kyuyo/assets/pdf/kijyun-syokuin.pdf
54歳の場合、早期退職加算が18ヶ月つくのに加えて、時限措置として「 2021年度から2023年度までに定めにより早期退職する場合は、退職時の給与12 か月分と180万円を退職手当に加算することがある」と記述されています。
普通に読むと、月給30ヶ月+180万円=2500〜3000万円くらい通常の退職金に加算されるということでしょうかね?信じられないほど厚い処遇だと思います。
「これだけプラスになるなら喜んで早期退職するわ」って人は多かったんでしょうね。若手の退職金が200〜300万程度なことを思うと、生活のことだけを考えるなら全ての不正を飲み込んで勤め続けた方が得という判断も分からなくはないです。
「映像の世紀」での信じられない間違い
こちらも驚きました。
「さすがに毎週は無理だったってことなのかな」と一瞬同情しましたが、あまりの間違いの多さに呆れました。
特に、プーチンの発言の翻訳も修正したという箇所に私は驚きました。
検証が難しい過去の映像ではなくて、普通にロシア語がわかる人に試写して貰えれば防げたミスだからです。関連会社のNHKグローバルメディアにだって、幾らでもロシア語ネイティブの人はいたはずです。
これは、もはや「当たり前の確認体制」がNHKスペシャル(※「映像の世紀」はNスペの部署で制作しています)からも失われていることを示しています。
情報の正確性はNHKにおいて最も重要なことです。それが失われたとなれば、もはやNHKは不要と言われてもやむなしでしょう。
封印された小田切アナのスポット
最後の1件はある意味、笑える話です。いや、笑えないか。
このBSプラス9億円不正と関連して、実は、あるスポット(宣伝)がお蔵入りにされたという情報が私の元に入ってきました。
当該スポットはこんな感じのものです。実際にオンエアされたものを参考にして、私がPhotoshopで再現したのが次の画像です。
内容としては、NHKプラスで「ローカルのご当地ニュースも見られるよ」的なサービスの拡大をアピールするものでした。小田切アナがどんどん巨大化していき、最後にはスカイツリー以上の大きさかのように演出される内容でした。
私が確認したのは5月28日の「ダーウィンが来た」放送終了後のものでしたが、最近、このスポットの配信が停止したというのです。
一体、なぜなのか?
それは、9億円不正をはじめとするNHKのWeb業務の拡大の件で「NHKの肥大化」が新聞などのメディアから指摘されたからです。
要は、この小田切アナが巨大化する演出が「NHKの肥大化を連想させる」として自主規制でお蔵入りになったというのです。
こんなことだけは手を回すのが早くて、呆れるばかりです。
NW9といい、BSプラスの不正といい、事態を究明して透明性をもって発表し、有効な再発防止策を作って実行するという最優先のことは遅々として進まず、どうでも良いスポットの封印だけは最速で行うのが、いかにもNHKらしいとつくづく思います。
このスポットの制作経費もお蔵入りにするための措置費用も、財源は受信料です。やましいことが無いのなら堂々と放送していれば良いところ、こんなどうでも良い理由でお蔵入りにしたら、丸ごと不正経理のようなものです。
NHK内には、このように説明の付かない経費の支出が無数にあります。
私みたいな者が外から喚いているだけではなく、大手メディアによる外からの監視と、(数少ない)良心ある職員たちによる適正なガバナンスがNHK再生のためには不可欠でしょう。
今後も、私も説明の付かない不正支出を追いかけていきます。ネタはまだまだあります。
もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。