NHKニュースクリップ(2024年2/11号)
今NHK内部でホットなトピックといえば新年度キャスター発表です。発表予定日の2/13に先立ち、先週は情報が各所で乱れ飛びました。
※2/13には発表が無かったようですね。失礼しました。
本当はメンバーシップで取材に基づく予測を書こうかと思っていましたが、デイリー新潮さんが報じてしまいました。
実は私が拾った情報とほぼ同じなんですよね。
ただし、2/13を前に、報道を受けて内定が覆るケースもよくあるんです。私も実際に見聞きした事がありますけど、本当に前日に「ガラガラポン」が起きることはあります。という訳で、メンバーシップの方では「キャスター委員会」の実態について、私が知る範囲の情報をお伝えします。
NHK 2024年度予算案と事業計画を国会に提出
事業収入見込みが6021億円という数字を見て改めて驚きました。というのも、これって紅白も巻き込んだ芸能番組の不正で不払いが広がった時の事業収入とほぼ同じ値だからです。
実際に当時の記事を見てみましょう。2004年度の受信料収入について、下記のダイヤモンド社の記事に言及があります。
6024億円の規模だと、番組だけでなくイベントなども大胆に整理する必要があります。その意味では、NEWS WEBなんかに人を張ってる場合じゃないんですよね。全員で枠を埋めて、バックオフィス業務は透明性を高めるためにも外注すべきです。そしたら報道局で起きたような不正経理も抑制できます。
ちなみに、私がNHKに採用された時代は、まさにこの不払いに伴う減収のトラウマが強く残っていました。人員削減も急務となっており、新卒採用が例年の1/2から1/3の規模に絞られたのです。
私はその時代の入局ですが、目立って活躍する人物は少なかったことから、5年後には「少数精鋭」ではなくて「ただの少数」と揶揄されていました…(実際その通り)。
A職員の自死がシニア施策に一石を投じたのか?
では、今NHKが採用にまで手を入れているか?というと、それは違うようです。NHKでは先行きの不透明さや、狂った人事に対する抗議などで急速に離職者が増えています。そのため、新卒採用人数は恐らく例年並みの250人程度、加えて、前田時代から一転して「シニアは原則契約職員で再雇用する」方針まで示されたとベテランの職員から聞きました。
シニア施策を巡っては、昨夏、NHK内でAさんという職員が抗議の自殺をしたという情報もあります。詳しい関係者に聞けば、しばらくTeamsは残り、訃報も出されない異例の事態だったとのこと。
また、その遺書には、前田時代の「シニア斬り」への怨嗟の声が綴られていたとか。この方針転換を見ると、彼も何のために自殺をしたのか… それとも、彼の抗議の自殺で事態が変わったのか… 複雑な思いです。
のど自慢 生放送中に緊急地震速報も対応に疑問符
2/11の「のど自慢」では放送中に緊急地震速報が出ました。
しかし、その時の対応に相当な疑問がありました。というのも、緊急地震速報が出てもしばらく歌唱が続き、カメラ割りも通常進行。突然音が絞られて、出演者の人も歌うのを止めてポカンとしていました。見ていて非常に気の毒な状態でした。
では、本来ならどうすべきだったのか?
生放送の番組では、必ず緊急地震速報が出た際の対応マニュアルが存在しています。昔と変わっているかもしれませんが、私は今でも覚えていますので、それに基づいてコメントします。
まず、緊急地震速報が出たら、映像はその瞬間ルーズです。会場の外のカメラがあれば外。恐らく無いので、その場合はホール全体の俯瞰です。そして、同時にアナウンサー以外の音を絞ります。
その上で、現場アナウンサーが、現場が緊急地震速報の対象地域か否かを確認し、対象地域なら避難誘導。そうでないなら、字幕と同じ内容をモニターを見ながら読み上げます。
QF(強制的に放送センターの映像に切り替わる信号)が出るまで定型コメントで繋ぐのが一連の流れです。
そして、今回なら歌が中断してしまった方から残尺を見ながら中継車収録して、完プロ(完パケ)して後日放送します。
今回の「のど自慢」では、制作も技術もアナウンスも、こうした対応を身体で覚えていたのか疑問でした。元日にあれだけの災害があり、NHKの対応も不十分だったにも関わらず、生放送を担う職員の意識が低いままだったのは危機的なことです。
増える露骨なNHKプラス宣伝 受信料の使途として適切か?
紅白歌合戦のQRコードもですが、最近、NHKではNHKプラスの広告に異常なほど力を入れています。こんなもん作らされるPD(プログラム・ディレクター)が気の毒でなりません。
NHKプラスの利用者数はまだ受信契約者数の1/10ほどと聞きます。将来ネットメインになったら「受信料が今の1/10の水準まで下がる」と、ある上級幹部がこぼしていました。
となると、まずは受信契約者数並みにNHKプラスの会員登録を増やす必要があるわけです(NHK的には)。
では、1件の会員登録(CV)について、いったいどれほどの収入をNHKは見込んでいるのか?この番宣での会員登録は何人のCV目標を達成すれば適正なのか?そんな風にNHKは今ソロバンを弾いています。
しかし、最も重要なのは「公共放送の使命」のはず。貴重な受信料と国民共有財産である電波を使って、こんな愚かな宣伝番組を放送するなど、高額なBS受信料まで払っている我々への冒涜です。
ニュースにまで出てくるQRコードだって邪魔なのに、いい加減にして頂きたいですね。
性加害に対して無頓着なNHK
ジャニーズ問題、吉本興業問題に揺れたNHKでしたが、非常に迂闊な再放送がつい最近行われました。
まさに千日回峰行を行った僧侶に対しての懲戒申立てをNHK自身もニュースとして報じる中でのことです。
NHKが自覚すべきなのは、テレビ放送(とりわけドキュメンタリー)で取り上げることは、対象の権威を増強する効果があるということです。権威があるからこそ、逆らおうにも逆らえない、世間に訴えても権威の前に「ウソだろ」と一蹴されるような事態が起きてしまうのです。
NHKのドキュメンタリー制作において負の側面が描かれることはまずありません。対象に隷属して、神格化することでNHKは取材対象の撮影協力を得ていきます。また、その一面だけが放送されることを期待して取材対象も振る舞ってしまいます。結果、苦労話と美談だけで構成された、権威付けのための放送が出来上がってしまいます。
千日回峰行もNHKはたびたび取り上げてきましたし、比叡山・天台宗は「ゆく年くる年」にも厚い協力をしています。「歳末たすけあい」もか。
でも、今回の件とは別にして、宗教関係者がNHK職員にセクハラまがいの言動をした事例だってあるんですよ。しかし、あくまで飲み会の場で、深刻なものではなかったこともあり、表に出ることはありませんでした。
NHKはジャーナリズムを標榜するなら、善良そうな人物・組織の裏にある不正を照らして、白日の元に晒すことにも力を入れて欲しいものです。
大河ドラマで散見されるミスの数々
「光る君へ」では毎回のようにミスが報告されています。
多少平安時代に関しての知識があったら、普通なら間違えないミスです。この字幕放送って特に試写も無く、ほぼ台本まんまのテキストから生成するものだったと記憶しています。
NHKもフェイクニュースの駆逐とか標榜するなら、まともな「校閲」や「校正」を全番組に入れた方が良いと思いますよ。一般のニュースデスクやCPでは無理ですから。
福地元会長が死去
一般ニュースの最後は訃報です。
思えば、福地会長時代って、まだNHKの最大の商品である放送番組が尊重されていたんですよね。西館1Fのスタジオに会長がふらっと見学に来た、なんてエピソードを聞いたのは、この時代くらいです。
当時、「局内歓送迎会のビールはキリンからアサヒに切り替えるべきだ」とか、「自販機は全部アサヒにしよう」なんて冗談だか本気か分からない発言も飛んでいましたが、今よりは風通しが良い時代でした。
経営委員会ができて以降の中で、とりわけ悪政を敷いたことで知られる籾井・前田の両名に共通なのは「NHKの公共的使命」に対して一切関心を払わなかったことだと思います。あったのかもしれないが、内部にいた私には、それは全く感じられませんでした。
稲葉会長も就任から1年以上になります。就任当初と比べると、明らかにトーンが変わってきているのが私には気がかりです。「アカウンタブルな経営」を掲げながら、重要なことは一切説明もしませんしね。
NHKの中には、NHKを意のままに操って私腹を肥やすことしか考えていない幹部が多数います。このままでは、その手の輩に会長も取り込まれて、NHK自体がさらに良からぬ方向に進むのではないかと懸念しています。
NHKの新たな人事制度施策の情報
ここからは人事関連の情報です。あくまで、私の元に流れてきた情報で、裏付け取材を行うのも難しい事案です。その前提でお読みください。
国際の闇
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