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NHKニュースクリップ(2024年6/30号)

東京都知事選に伴う政見放送が異例の事態となっています。私は政見放送に立ち会ったことは数えるほどしかありませんが、間違いがあってはならないということに加えて、NHK党など候補者に笑わされてしまったらまずいということで異様な緊張感があるようです。


相次ぐ放送事故・不体裁・誤りの訂正

個別の誤りは多すぎて指摘するのも馬鹿らしくなってきました。というか、もはや残念なレベルです。

例えば、バイデンとトランプの討論については、「精彩を欠く」が「精細」とEPGでも表示されていました。そもそも、「精彩を欠く」が妥当かも問題ですが、アメリカ大統領選のような重要な放送で見落とすなど普通はありえません。

ちょっとした旅企画でも地名の誤りが大抵見つかります。試写のときには、全てのテロップを2回確認しながら音読するはずですよね?また、部首の間違いが無いかもチェックするはずです。

そうした当たり前のことが、今のNHKでは全然できていないのです。それでいて、報道局内の会議で指摘されていたり、予防策について真面目に検討されている様子もありません(偽独自は最近指摘されていましたが)。

ラジオの「無音」も

明確に「事故」と言えるかはわかりませんが、ラジオでも次のような事象が報告されています。

かなりの秒数だったようです。

ラジオは受信契約の対象ではないからコストカットがさらに激しくなっていると伺えますが、NHKがライフラインとしての存在意義をアピールするならテレビよりも遥かに重要なメディアです。

今は知りませんが、私のようなPD(ディレクター)も、必ずラジオ番組の制作を経験しています。それは、緊急報道のために不可欠だからです。

テレビとラジオの緊急報道体制が本当に機能するか?改めて異動期のあとに点検して欲しいものです。

前例の無い赤字決算 狙いは強制受信料か?

NHKが34年ぶりに136億円の赤字決算となったことが話題になりました。

紅白絡みの不祥事で不払いがピークだった時でさえ、赤字決算にはならなかっただけに、今回の件には私も驚きました。NHKの決算は最終的には数字の調整で必ず黒字になるとされていたからです。

ゆえに、この赤字決算には狙いがあると思います。それは、端的に言えば、強制受信料制度の導入です。

これから受信料収入は5000億円程度にまで削減されていくとのことですが、もし円安物価高も続けば、NHKは絶対に立ち行かなくなります。事業規模を半分未満に抑制しない限り、存立できないでしょう。

だからこそ、様々な理屈を作って受信料の強制徴収に向けてNHKは布石を打っているのです。

私としては、ラジオと緊急報道(生放送)だけは強制の準国営、あとは市場原理に身をゆだねる民営化で良いんじゃないの?と正直思っていますが…(もちろん、中にはNHKが問題提起しないと埋もれる社会問題が多数あることも承知の上で)

総務省作成の資料もNHKに利する内容に

今、NHKでは総務省や有識者へのパイプを持つ職員が暗躍しているとのことですが、恐らくその成果が総務省作成の資料にも反映されています。

なんと、論点整理の資料の中に、「伝統メディアの誤報は、有害性が低く社会的影響も軽い」という趣旨の記述が盛り込まれているのです。

これは全くおかしな話です。

明らかにNHKなどのオールドメディアによる誤報・捏造報道の方が社会的な影響は大きいものです。所詮は誰しも話半分に見ていて、拡散範囲も期間も知れているSNSに対して、NHKなどのオールドメディアの放送には規範性があるだけに、影響は大です。Web上に残るコンテンツも、ドメインパワーのおかげで常に検索で上位表示されてしまいます。

それでいて、NHKをはじめとするオールドメディアはお詫びや訂正はほとんど行いません。やったとしても、相当時間が経過してから目立たないようにこっそりとです。

にも関わらず、伝統メディアの持つ暴力性と有害性に対して、どうブレーキを掛けて、正しくハンドリングしていくかの議論は盛んとは言えません。

NHK業務報告書の中に込められた痛烈な批判

そんな中、NHKの業務報告書の中に興味深い記述を見つけました。

日本放送協会令和5年度業務報告書に添える監査委員会の意見書」を開いてみてください。

6ページの末尾には、ニュースウオッチ9の件をはじめとする報道の不祥事についての批判が記述されています。特に、不正経理については、「取材源の秘匿を隠れみのにした」とかなり強い語調です。

総務省はどちらかといえばNHKに対して同情的で、一方の監査委員会は年々NHKへの批判を強めているのが対照的です。

他にも、システム導入の(事実上の)失敗や、放送センター建替工事の問題についても触れられているので、職員の皆さんはぜひチェックしてみてください。

強まるNHKの電通依存 災害報道にまで

近年、NHKは電通への依存度を高めています。まさか、この手のCMを電通に委託しているとは思いませんでした。

キャッチコピーといい、内容といい、今までだったらNHK内でやりきっていたはずのものです。

もちろん、電通のクリエイターの方がNHK職員より優秀でしょうが、災害報道はNHKの本丸ですから、どんなに野暮ったかろうと職員が作るべきでしょう。

おはよう5時台の“再利用“が無節操に

最後は、最近私宛にきたDMから。

おはよう5時台がおかしいという話は前からしていますが、ニュースウオッチ9どころか、ニュース7の再利用が増えているというのです。

おはよう5時台は、新聞で言えば朝刊に相当します。どこよりも早くスクープを報じる使命を帯びた枠だと私は思うのですが、もはやそのような意識は消え去ってしまったようです。

これは感覚ですが、NHKのニュース出稿量は、その規模に対して明らかに新聞各社よりも少ないでしょう。

それでも、同じものを再利用するのは「恥ずかしい」という意識がかつてはあったはずです。

NHKにおける働き方改革=放送クオリティを下げる、ということなわけですが、さすがにやりすぎじゃないかと思う次第です。

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