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NHKニュースクリップ(2024年7月14日号)

NHKでは7月11日に異動の内示があった関係で、各所がバタついています。私の手元には断片的な情報しかないのですが、寄せ集めて点検してみると見えてくるストーリーもあります。人事関係の話は一般読者の皆様には関係無いのでメンバーシップの領域でやります。

この1週間で目立ったのは、またもNHKが発信した誤情報の多さでした。これだけ私だけでなくSNS上での指摘も相次ぎ、協会内でも注意喚起が行われているのに減るどころか増えるばかりなのは異常です。


都知事選 NHKが蓮舫氏を揶揄するSNS投稿を行い批判殺到

都知事選は、かなり早い段階からゼロ打ち(開票率0%での当確)が決まっていたようで、それだけに時代錯誤なほどNHKとしては派手な演出で放送が行われました。世帯視聴率も同時間帯1位どころか、一部報道によれば、過去の「光る君へ」の平均も上回ったとのことで、報道局幹部はホクホク顔だったとか。

しかし、こうして調子に乗っていると足元をすくわれるものです。NHKは蓮舫氏を揶揄するPostを行い、各所から猛烈な批判を浴びました。

では、なぜNHKがこんなみっともないPostを行ったのか?私の取材では、どうやら「日テレを真似た」からという説が浮上してきました。

この日テレの「2位にもなれず」もSNS上では批判を集めましたが、それだけにかなりのインプレッションとPVを獲得したと見られます。

実は、NHKでは報道局幹部から、「民放の成功事例を観察し、積極的にパクるように」という趣旨の指示が飛んでいたことがわかっています。NHKが率先してやると批判の矢面に立ちますが、民放の後追いならそのリスクも低くなります。それでいて、Web上では手堅く注目を集められる可能性が高いため、作戦としては確かに合理的です。

しかし、そもそもNHKがSNSなど、まださほど影響を持たない世界で注目を集めようとする行為に何の意味があるのでしょうか?それこそ、NHK自身が非難するアテンション・エコノミーそのものです。

こんなみっともない真似は謹んで、せめてやるなら自分たちで考えて民放の後追いなどせずに投稿して頂きたいですね。それでも、NHKのWeb記事などせいぜい100万PVかそこらの世界で、私が寄稿した記事のYahoo!のPVよりも少ないくらいなんですから。

蓮舫氏関連で味をしめたか? こたつ記事も

蓮舫氏が比較的SNS上でバズりやすいことにNHKは味をしめたのか、今度はみっともない「こたつ記事」を出していました。

あたかも本人に裏を取ったかのようなタイトルですが、記事を読んでみれば単なるインスタライブの感想文でしかありません。

こたつ記事の枠を超えて、もはやある種のフェイクニュースに近いのではないでしょうか?なぜ、本人に直電して確認するとか、ライブ中にNHKとしてコメントを投げて取材するなどの基本さえも行わずに記事化しているのか私には理解できません。

こんな情報を受信料を財源にして出すのは止めて欲しいですね。そして、3文字を背負って生きるものとして、単純に恥ずかしいです。

トランプ氏銃撃事件 NHK報道局の遅きに失した対応の理由

7月14日には、世界を震撼させる衝撃的な事件がありました。アメリカのトランプ前大統領が演説中に銃撃されたのです。

あわや暗殺かという事態にも関わらず、NHKの対応は極めて不十分なものでした。数分間のニュースを入れたくらいで、直後からずーっと自然番組などを流し続けていたのです。

世界を震撼させる事件が起きたにも関わらず、NHKをつけても何も報道されていないというのは異常なことです。普通なら、安倍氏の時と同じように、特設ニュースを直後から構えておくべきです。こんなことは、退職した私にも判断がつきます。

しかし、なぜNHKの対応は遅きに失したのか?

私に入ってきた情報によれば、報道局幹部のひとりがゴルフに興じており、特設ニュースの判断がつかなかったというのです。都知事選後で休みを取りたかったのでしょうか?それとも、何かの工作活動でしょうか?

能登半島地震の時もそうでしたが、NHKは今や、「土日祝日や深夜早朝には事件も事故も災害も戦争も起きない」と決めつけているフシさえあります。

24時間・365日いつでも緊急報道が出来るようにスタンバイしているからこそ、NHKは高額な受信料を頂くことができるのではなかったのでしょうか?少なくとも、私はそう教わってきましたし、辞めた今でもまだ自然に身体が反応します。

一般職を休ませる必要があるなら、幹部だけで放送を出せば良いんですよ。こんな当たり前のことさえ出来ないなら、NHK不要論がますます盛んになっていくでしょう。

XでもNHKによる誤情報の拡散が多発

相変わらず、NHK公式のX投稿も非常に低品質です。例えば、名古屋局の次の投稿、チャラけた絵文字も使っていますが、世間の混乱を招くだけの投稿など、さっさと止めたら良いと思います。

さらに、関連団体からも異常なPostがありました。

人名を誤った件に関しての訂正の投稿なのですが、そこでもまた人名を間違っていて、さらにその間違った人名にハッシュタグまでつけています。

こんなPostを作るのに(恐らく)受信料が浪費され、さらに相次ぐ訂正でもまた人件費等が浪費されています。しかも、その結果として、情報空間にはただ誤情報が増えただけです。

投稿前にAIでの校閲を通して、投稿後には本人が2回音読したら絶対に防げるはずの事象なんですよね。でも、そんな当たり前のことすらNHKは行わない。

受信料を原資にして誤情報を拡散することを是とするがごとき真似は厳に謹んで頂きたいものです。

NHK等のオールドメディアが「偽情報」と騒ぐのは自らの利益のため?

SNSに比べて、NHK等が発信する偽情報・誤情報の方が有害性が大きいことは明白だと私は考えていますが、それでも当のNHK側は自らのことは棚に上げています。

このことに関連して、興味深い論文と考察を読みました。

アメリカにおいてさえ、「ほとんどのメディア報道が誤・偽情報をSNSのせいにしていることが明確に示された。誤・偽情報のニュース報道は人々のSNS上のニュースに対する信頼を低下させ、既存のニュースへの信頼を高める」というのです。

確かに、NHKに置き換えてみても、NHKが「SNSは偽情報だらけだ」と喧伝すれば、一部のNHKシンパの方々にとってSNSの価値を下げ、解約を防ぐ効果はあるかもしれません。

しかし、事実としては、コミュニティノートや専門性を備えた有志による検証など、SNS上の自浄作用の方がNHKのフェイクを正しているのです。

放送現場においても、放送中に部局長がSNSをチェックして、放送中の誤りや不十分な表現を正すのは当たり前になっています。にも関わらずSNSが誤りだらけだとNHKが騒ぎ立てるのはおかしな話です。

【メンバーシップ】人事異動所感 「前田改革」の否定が鮮明に

ここからは人事についてです。全部をメンバーシップにしようかと思ったのですが、どうしても伝えておきたい人事があるので、それだけはオープンにしておきます。

それは、9億円問題を始め、数多の問題を起こした幹部の処遇です。

私の手元の資料には、正籬・伊藤の2名は「メディア総局・特別主幹」とあります。相当な幹部に留まっているわけですが、一体何の仕事をして、どんな成果を出しているのでしょうか?

NHKには説明責任があると思います。彼らの給与も受信料なのですから。

不正の当事者が厚遇された社会部人事

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